■「新たけべの彩時季」
建部で活き活きと活動する人にスポット。第8回の今月は特別養護老人ホーム「旭水荘」 職員竹川幸史朗さん。
(竹川幸史朗さんのプロフィール)
1985年建部町中田「亀田屋」に生まれる(30歳)
2007年川崎医療福祉大学卒業。 国家資格 社会福祉士取得
現在、特別養護老人ホーム「旭水荘」生活相談員 副主任。
岡山市北区尾上にて妻子との3人暮らし。
福祉の分野に進もうと決めたきっかけというのは何でしょうか?
(竹川)「幼い頃、僕は祖父母と同居していて、特におじいさんには、とてもかわいがってもらいました。
建部の祭りに連れて行ってもらったり。お店の商品の配達についてまわりました。そのおじいさんが中学の時に突然倒れて
亡くなったのですが、
そのことがきっかけで漠然とですがお年寄りを大事にしてあげられたら
いいなと思いました。周りからも性格が優しく見えたのか”あなたは福祉が向いてるよ”と言われたのもあります」
大学で福祉の勉強をされて今の仕事に入られたわけですが実際はどうでしたか?
「正直、入った当時は本当にきつかったです。それこそ付きっきりで、排泄の世話までするわけです。僕が取った社会福祉士というのは困っている人を
福祉につなげることが仕事で相談業務が主なんです。介護のことを勉強することは、それまでほとんどありませんでした」
なるほど、それがその後どのように変わってきましたか。
「きっかけはやっぱり、先輩たちの介護に取り組む姿に接している中に、介護する楽しさみたいなことが徐々にわかってきた、そのあたりからです。外のセミナーや勉強会に
参加したことも大きいです。特に青山幸広さんの介護の技術を教わって、介護が面白いと思いだしました。介護する側としてはオムツをさせた方が楽なんです。でも
できるだけそれに頼らず、機械にも頼らず人の手でしてあげる、そのことが介護を受ける側の尊厳とプライバシーを守ることにつながる。そのためには熟練した技術と豊富な
知識が必要なんです。実際、職員の努力で、それまで寝たきりで胃に穴をあけチューブで食事を入れていた患者さんが口から取れるようになり風呂にも入れる
ようになった。一人の職員の知識と技術でこれだけ変わるんだと知りました。施設内にそういった考えを持った上の職員がいるかいないかで、入所者の方の人生そのものが変わって
しまうのだと思います」
旭水荘は今年で35周年、施設も改装され外からも変わったと感じますね。
「はい、今回のリニューアルを契機に今まで以上に”地域に開かれた施設”にしたいと思っています。今の時代は最近のニュースなどで良くない評判が立つといっきに
信用が失われてしまいます。日頃から地域との信頼関係をしっかりと築いておくことが大切だと思います。そのために公開講座などを開いて、地元の方に来ていただく
機会を増やしたいと考えています。それと職員自身の介護技術の向上にも一層励みたいと思います。今、当施設のお風呂に機械浴槽(機械浴)と個人浴槽(個浴)がありますが、
機械浴はどこの施設にもありますが、この”個浴”は私たちの自慢なんです。これに、ゆっくりと入れてあげると何とも言えない良い顔をされて”ああ、これが本当の介護だな”
と私たちも感じれます。その分、入浴の介護技術が求められますし、負担も増えるんですが。
でも、何が入所者さんにとって気持ちがいいことなのかが、とても大切だと思うんです。
これからは料金が安いから適当とかではなく、安くていい介護をしていると評価され、外から選んでもらえる施設にならなければいけないと思っています」
これからのご自分の目標は。
「相談員として5年、これまでの仕事を通じて得た成果を基に研究発表やプレゼンテーションの機会を得て
社会福祉士としてのキャリアアップを図れればと考えます。」
最後に休日の過ごし方は。
「高校の頃からやっている空手の練習が毎週。あとは子どもと遊んだりですかね」
どうもありがとうございました。
(記者感想)
取材するまで、これほど介護の世界が奥深いとは恥ずかしながら還暦を過ぎた私も想像しませんでした。あるべき介護の理想を掲げ、それに向かって日々努力を
する。現場のことを知り尽くした、血の通ったソーシャルワーカーの誕生。そんな将来像が浮びます。趣味の空手は二段、これからの「心技体」益々の充実を願っています。
「旭水荘」ホームページ←はこちらから
めだかの学校主催のサマースクール2回目は友愛の丘での体験。今回、暑さによる体調不良で参加者は10家族と少なかったが、それでも今日のメニューの
うどん打ち、森の探検、フォトフレーム作成、アイスクリーム作りに期待に胸をふくらませのぞんだ。
午前中はうどん作り。講師の先生の指導のもと、まずは「粉を練る」ことから。粉に水分を加えながら両手でもみ込んでいく。
だんだんまとまってきて丸くなったら、次に「足で踏む」作業。おいしくなるようにやさしく体重をかけて、まんべんなく踏むのがコツ。これを四角い型枠に入れ、形を整えて
前半終了。90分ほど「寝かす」ことに。その間、森の探検に行ってきまーす。
講師は鬼ノ城で指導されていた脇本先生。先生は森の植物、虫、に詳しく、参加者とキャンプ場周辺を歩きながら次々に木や草を示し、その分類や特長を説明していった。
子どもたちは採集したシダや葉をテキストの図と見比べて、葉っぱのかたちや茎の違いを調べていた。
野外学習から戻るとうどん打ち後半へ。いよいよ「麺棒でのばす」。最初は中々広がらなくてどの家族も苦戦。先生たちが実際にやってみせてコツを伝授。
すると、みるみる上達、全家族がきれいにのばし終えた。最終作業「切る」。これは子どもにはちと高度。でも自分でやりたがり、大きな包丁を握って
同じ太さになるよう奮闘していた。さあー、湯がくぞー。
1家族ごとに用意されたゆで鍋に今作ったばかりのうどんを入れる。待つこと15分。食べ方は生卵、ネギ、醤油を入れて「ぶっかけ」で。自分で作ったから長さも太さも
見覚えが?まさに正真正銘「手打ちうどん」味は?「うまーい!」
腹いっぱいで眠くなる、そんなときは手と頭を使った工作がいい。午後からの授業、「森で見つけたモノでフォトフレームを作ろう」。
松ぼっくり、ドングリ、木の実、タネ、小枝、葉っぱなどこの近辺で集めた何十種類もの素材の中から、好きなモノを選んで組み合わせる。
のこぎりも金づちも日頃、使ったことのない子どもたち。講師の先生に手伝ってもらいながら、思い思いの形に仕上げていった。
いよいよラストのアイスクリームづくり。建部の牧場から取り寄せた牛乳、生クリームと砂糖をジプロックに入れ、氷と塩で冷やしながら何度もシェイクする。5分後
「おお、出来てるー」の歓声が。こうして長くて暑い夏休みも、楽しい思い出と共に終わろうとしている。
なでしこ共同作業所の「夏のふれあいカフェ」が開かれました。もう何回目になるかなあ、このまったりとした集い。
今日も「オカリナ野の花」11名が全員そろって演奏。それに合わせて作業所に通う人、職員、ボランティア、そして近所のデイサービスセンターのお年寄り80名が
声を合わせて合唱しました。
曲は誰でも知ってる「ふるさと」や「上を向いて歩こう」などで「月の砂漠」はアンコールが出ました。
歌が終わった後は、アイスコーヒーやかき氷でのどを潤しながら、夏の午後の時間がゆっくりと過ぎるのを眺めていました。
まもなく、お昼寝から覚めた近くの保育園の園児がここにヨーヨー釣りにやってきます・・・。
◎楽しいお知らせ。今年も「ふふふ祭り」がやって来ます。
開催日は10月1日(土)です。詳しくはこちらを。
夏休みもあとわずか、この暑さで誰もかれもが疲れぎみ?そこで、近場でのんびりと疲れを癒すイベントをしようと、建部に移住してきた人たちが富沢の里山で
ソーメン流しを計画。日頃、お世話になっている地区の方への恩返しを兼ねたこの催し、数日前からソーメン流しに使う竹を切り出したり準備を進めて来た。
今日の建部は午前中にわか雨となったが、その後はいつも通りの猛暑。テントの中に設置した3mほどの竹筒の上をソーメンが流れだすと、それまで山土を掘り
秘密基地を作るのに夢中だった子供たちも一斉に駆け下りて来て、自分たちで竹を削って作った箸とお椀を手にスルスル流れるソーメンを懸命にすくって
食べた。中にはうまくありつけない子もいて、そんな光景に招かれていた年配者が「後ろの人もちゃんとつかめるように、3分の1すくうのがコツだよ」と、
やさしくアドバイスをしていた。
この日は他にもバーベキューとお母さんたちの手作り料理も用意され、おいしいものをつまみながらの心温まる3世代交流の時間となった。
気がづくと里山の空を無数のトンボが飛び交い、もう確実に秋が近いことを伝えていた。
建部町公民館主催の夏イベント。今日は地元アーテイストの平田慎一さんを招いての親子体験アート。平田さんと言えば、もちろん”ストロー”。
ストローとハサミ1本で生まれるアートの世界に本日は大人と子どもでじっくりと挑みました。
まずは「イカ」を作ろう。ストローの本体部分とジャバラ(曲がる部分)を使い、胴体と足に分けて切り込みを入れていく。中々、手の込んだ作業。
教室内がシーンと静まりかえり、手元のハサミに神経を集中する。
そして、子どもたちは根気よくハサミを入れ、なんとりっぱにイカが誕生。
先生も「なんじゃこれじゃあ、先生はいらんのう」と驚きの出来。
次は「花」。いくつかのパーツを組み合わせて作るこの工程も中々の至難。
しかし、これも時間をかけて見事に全員が完成。参加したお母さんは「子どもが集中心を養うことができてよかったです」と感想を述べた。
この夏の暑さをを忘れるほど一心不乱に取り組んだ2時間、親子で良い体験となったようです。
朝8時半、陽はすでに熱し、道を照り返しはじめている。こんな日に山頂まで歩くとは何と物好きな。その物好き19名(記者含め)の目的地は
富沢地区の阿光山頂上に祀られている建部池田家墓所。記者も本紙次月特集「中田新町」の取材を兼ね同行することに。
8時45分「八幡温泉郷 駐車場」スタート。
平均年齢70歳?の足達者集団は徒歩で4キロの道を進む。会長の村岡さんによると、会はすでに300回を超えているとか。30年以上続く、建部町の超ロングイベントだ。
一行は道中、親しい人と近況を語り合ったり、自然の中で見つけたアケビやウラジロ、サカキ、南蛮キセルに目を輝かせていた。
ほぼ1時間、山の中腹にて休憩。「あと、どのくらい?」「あと、少し。でも昔の人は”100里を行くに99里をもって半ばと見なせ”と言ってるから」(笑)
こんな会話に全員が顔をほころばせ、また腰を上げる。
無事、墓地を参拝した後は下り坂、足取り軽く帰って行きました。往復8キロ、2時間半の小旅行が終了。
次回は9月18日(日)8時45分福渡駅集合。行き先は津山だそうです。
最初に情報が入ったときには「まさか、そんなことは・・・」。今もまだ信じられない。そんな超ド級のピアノコンサートが建部町で開かれる。
演奏者は先月のシドニー国際ピアノコンクールで見事、優勝を勝ち取ったアンドレイ・ググニン。ロシア出身の29歳。今、世界が最も注目する新進気鋭のピアニスト。
そんな人がどうして建部へ?理由はともかく、神様の贈り物と感謝。
会場となるのは建部町文化センター。大ホールには言わずと知れたピアノ「スタインウェイ」が。ぜひこの名器で名演奏を聴いてみたい、それはピアノを
志す人のみならず、単なるリスナー(記者)も同じ。その願いが、もう、あと(1か月)ちょっとで叶うことに。
建部のみなさん、こんなチャンスはおそらく二度と・・・、いえ、このビッグな機会を得て三度、四度のチャンスに広げて行こうではありませんか。
文化センター館長さんのお話では「まず、建部の人に聴きに来ていただきたい。今なら購入できます」
とのこと。申し込みは電話か直接センターへ。
チャイコフスキーコンクールでの演奏←動画(すごい!)
<プログラム>
ベートーヴェン 幻想曲作品77
ベートーヴェン ピアノソナタ第23番
へ短調 作品57「熱情」
リスト 超絶技巧練習曲集
開演日 2016年9月22日(木)祭日
開演時間 14:00 開場 13:00
(料金)
一般 全席指定 3000円
学生 1500円
学生(団体及び12歳以下) 1200円
(お問い合わせ・お申込み)
主催 建部町文化センター コンソーシアム & MCS
建部町文化センター チケット販売担当
電話 086−722−9111
ホームページ
この日、集まった10数名のご婦人たち。じつは岡山市福祉協議会が募集した「話し相手(傾聴)」ボランティアの方々。
今日は学校カウンセラーであり「沢田の杖塾」を主宰されている森口 章先生を講師に招き、とかくマンネリになりがちな
傾聴活動を再度見直そう(松岡会長さん)と講習会を開くことになりました。
森口先生は長く高校のカウンセラーをされていました。その時の話で、
「着任したてで心身とも疲労していた折り、上司の校長先生が、ねぎらいの言葉を掛けてくれました。そのことが
どれほど励みとなったでしょう」と相手の気持ちに寄り添った言葉を掛けることの大切さをまず話されました。そして
「聴くことは、相手が話した事柄よりも、相手の気持ちを聴き取ることが何より大切。
いつも、善意を持って相手の話を聴き、気持ちを汲んであげれば、”心が届いた”満足感を得られます。
それと、時折、”あなたの今の話はこういうことね?”と聴き返してあげる、そのことがとても重要です」とも話されました。
先生の話にボランティアメンバー全員が頭を縦に振って深く納得されていました。
講座の中では実際に「話し手」と「聞き手」に分かれた演習もあり、聴き方の工夫が学ばれました。
この人には話しても安心、安全、そんな関係が築ける「傾聴ボランティア」を多くのお年寄りが待ち望んでいると思いました。
第42回「建部町納涼花火大会」は午後6時に開幕。と言っても花火の打ち上げまでは2時間もある。それでも第1会場となった
親水公園には浴衣姿の家族連れが次々にやって来て、ショーを見たり、屋台のうまいものに並んで、
本番の始まりを楽しみながら気長に待っていた。このワクワクと待つ時間が花火には欠かせない。
この後、記者は今回の取材場所になる福渡第2会場に自転車で移動。
毎年、こちらの会場は人の出が少なくなっていると聞いたが、さてどんなものだろうと見ると観客は200人ほど。屋台も3店舗。
少し寂しい。ところが、まもなく開始という時間が近づくにつれ、ぞろぞろと3世代家族の姿。そのうち600人ほどに。
この会場は賑やかさは無いが、落ちついてのんびりできるので、お年寄り連れには向いているようだ。
最初の1発がドーンと鳴ると、さあ始まったと一斉に皆が顔を下流に向けた。親水公園とは逆になる。
こちらで見る花火も中々、迫力があって第1会場と遜色がない。上がるたびに「うわっ、大きい!」の歓声。
火花がチリチリと落ちるさまが川面に写るのも、また魅力的だ。近所のお年寄り同士が1つのシートに座って眺めている光景も微笑ましい。
やがて正味1時間、1500発の花火打ち上げは無事終了。
山間を鳴り響いた「ドーン」の音がまだ鼓膜に張りついている中、
観客は年に1度の催しにサヨウナラをした。
恒例となった夏の旭川河川敷の草刈り。上流部を先月終え、今回は明後日に控えた「花火大会」の第2会場となる三本松、下が行われた。
午前6時、福渡住民30名が集まり、いっせいに桜並木を覆う雑草の除去を開始。草刈り役と熊手で集める役を分担し、涼しいうちにと手際よく進められた。
年に何度か実施されている旭川河川敷の清掃、これまで参加する人のほとんどが高齢者だった。しかし最近、40〜50代の人も加わるようになり少しづつだが
変化がみられる。初の祝日となった今日も、仕事休みの壮年世代、数名が参加。2時間の作業にしっかり汗をかいていた。
長く町内の世話役をされていた方は「若い人らがちょっとずつでも顔を出してくれとるのはええことでえ。わしら年寄りも力はねえけど、
顔ぐれいは出して協力せんとと思っとる」と話された。この心意気が次の世代に伝わり、また次に。
「山の日」の今日、「自分たちの町を自分たちで良くする」そんな日となりました。
いつからだろう、このお祭りに来ると時間が止まったような、不思議になつかしい気分にさせられる。
子どもたちは、夏休みに久しぶりに会うクラスの仲間と大はしゃぎ、親たちはつかの間の日常を忘れてホッと一息。年寄りはそんな親であり、子であったことへの想いを
はせる。
創立35周年、福渡の町と共に歩んできた旭水荘の盆踊り。旧建部町から慣れ親しまれてきた夏のお祭り。地元の誰もがこの1シーン、この1ページを胸のどこかに
仕舞っているのでは。
駐車場のお祭り広場にはスタッフが汗だくだくで組み建てた空にも届く「祭りやぐら」。午後6時半、はっぽね太鼓の音勇ましく開幕し、盆踊り、
民謡ショーへと暑さを忘れさせる催しがくり出される。会場ではボランティアたちが、これまた汗だくで「タコ焼き」「焼きそば」「フランクフルト」「綿菓子」
「ヨーヨーすくい」「くじ引き」も出して盛り上げる。
これを楽しむ入所者と大勢の家族たち。
いつしか時間は8時過ぎ、もっともっと遊びたい子どもの思いとは別に閉幕へと近づく。
旭水荘スタッフ手作りの仕掛け花火、ナイアガラが今年も見事にフィナーレを飾った。