2016年7月
■「新たけべの彩時季」
建部で活き活きと活動する人にスポット。第7回の今月は建部町保健所に勤務の傍ら、画家として制作活動に励む的崎裕子さん。
(的崎裕子さんのプロフィール)
1992年建部町吉田に生まれる(24歳)建部町保健所勤務、画家。
2014年大阪芸術大学美術学科卒業。 卒業制作で 研究室賞受賞。
帰郷後、2015年岡山県展出品 奨励賞受賞。地域活動にも積極的に参加「たけべおこし」
メンバーとしても活動。現在、祖母、両親との4人暮らし。
絵を志したのはいつからですか?
(的崎)「高校の時、部活で写真をやっていたのですが、ちょうどその頃、絵画をやっている作家の方が学校に来て教えていただく機会があり、その出会いがきっかけです。
その方は何でもできる、何でも知っている人で、そのことにすごく憧れました。私も何でもできる人になりたいと。その人のまわりの作家さんたちとも知り合い、ますます美術の
深い沼に入り込むようになりました」
大学ではどのような勉強をされたのですか?
「美術学科の油絵を専攻していました。描いていたのは抽象ですが。卒業制作もいくつかのそういった作品を並置して、研究室賞をいただきました」
現在はご実家に戻られて制作を進められてるわけですが、学生時代との違いは?
「学生の時は大学のすぐそばに下宿していたので、教室で夜まで描くことができて、部屋は帰って寝るスペースがあるだけですみました。
今は家の自分の部屋で描いているので、狭くなるとほかの部屋も使ったりしています。ただ岡山に戻ってから、それまでの抽象から離れて、
不透明水彩の絵具で身近な季節の花や野菜などを描くことに魅かれるようになりました。
それまで油絵だと”うまく描かなきゃあ”という気持ちが出て、しんどくなることもあったのですが、水彩なら気負わずに感じたことをその場で、そのまま描くことが
できる気がして・・・。”れんげまつり”のポスターもそれで描きました」
今、保健所の職員として勤務されてますが、仕事についてはどう受け止めていますか。
「臨時職員として採用されているのですが、勤務の時間や休日が読めるので気に入っています。それと、窓口業務でも日々、新しいことを知ることができて、
面白いと思うようになりました。自分が勤めの仕事をこんなふうにとらえられる人間になるとは思いもよりませんでした」
絵、仕事以外に「たけべおこし」でも活動されていますが、その理由は?
「最初、公民館の延江さんが声をかけて下さったのですが、参加してみると年上のお兄さんお姉さんが、とてもよくして下さり居心地がよくなりました。
大学を出たばかりで、一人の大人として、社会とうまくつながることができるのか不安な時だったのでうれしかったです。家と職場と美術以外に自分の居場所が
あるというのが今は支えとなっています。
これから目指すことは何ですか?
「作家をがんばってやりたいとかじゃなくて、人生をがんばりたい。面白いことが好きなだけなので、このままずっとそれを追いかけて行ければいいなと思っています。
今は県展に向けて大好きな兄をモデルに50号の作品を制作中です。また年内にいくつかの展覧会も予定しています」
(どうもありがとうございました。)
(記者感想)
以前「吉田れんげまつり」のポスターを観たとき、ずいぶんナイーブな人が描いたのだなと感じた覚えがあります。
今回お会いしてみると、まさにその通りの人で、自分を語る言葉を慎重に探し、より正確により深い部分で答えようと
しておられました。作家としての感受性の高さと表現力の豊かさを感じ、同時にすがすがしい気分になりました。
これからが大いに楽しみな若者です。
*的崎裕子さんのこれからの展覧会予定*
7月26日〜31日 天神山文化プラザにて佐藤孝洋先生の教室生によるグループ展「幾人展」
9月 7日〜11日 岡山県立美術館にて「岡山県美術展覧会」
9月18日〜25日 兵庫陶芸美術館にて大阪芸術大学で同級生だった友人たちとのグループ展「3人展」
恒例となった岡山市環境学習センター「めだかの学校」主催「サマースクール2016」の第1回目が本日開かれた。今回も申し込み多数のため抽選となり、親子40名が参加した。
朝9時、最初のスタートは2班に分かれてのカヌー体験。指導員から、生まれて初めてカヌーの基本を教わる親子。はたして大丈夫かなと心配顔。バディの組み方、艇の運び方、パドルの漕ぎ方、
艇への乗り降りの仕方、どれもが簡単そうでむつかしい。岸辺はすでに炎天下、水が涼しげに子どもらを呼んでいる。
早くやりたいなあー、と気がはやる中、一人づつ着実に艇に乗り込み、出走をして行った。
1班がカヌーに挑む間、2班は、もしやの時の救命ロープ作り?必ず役に立つ基本のロープワークを学ぶ。ロープ結びのキング「もやい結び」
そしてヨットの停留に必需「巻き結び」この2つを丹念に教わる。これも、簡単なようで中々てごわい。それでも、お母さんも熱心にトライ、見ていた子どもも「えっ、どうやったの?」
と親子で教え合い、楽しい授業となった。(帰っても忘れないでね)
お昼は用意された弁当とスイカを平らげ、しっかりエネルギ―補給、午後の部、川渡りへと進んだ。上流の旭川ダムの下にある流れの早い浅瀬に移動。もうここまで来たら、飛び込むだけ。「うゎー、気持ちいー」
流れに浮んで、時に石にぶつかり「イタイ、イタイ」と言いながらも、時間の過ぎるのを忘れてはしゃいでいた。帰りは基地となったB&Gまで川を渡りながら名残惜しそうに帰途についた。
終わって「さあ、みんな今日の体験は5点満点で何点?」めだかの学校、赤岸館長の問いかけに、「5点!」「5点!」
全員大満足での第1回を無事、終了した。
間もなく8月、暑くてどこにも出かけたくない日が続いています。でも「ケーキハウス キシモト」には先日の日曜日に引き続き、店内狭しと親子連れがやって来て
お菓子絵の猛特訓。今年も大人気となっている「まちゼミ」最終、さてどんな講座となりましたでしょうか。
用意されたのはセロファンのチューブに詰められたチョコレート色の生地絵具。これを絞り出しながら描いていく。店主の岸本さんが実際にやって見せた後、さあ練習だ。
漫画やキャラクターのコピーを見ながら自分で描きたいものを紙に真似ていく。いやいや、大変な作業と思いきや、皆、すっかり夢中になっている。
冷凍しておいたクッキーを渡され、いよいよ本番。子どもたちは少し緊張。まずは爪楊枝で筋付け。それが終わるとチューブを手に迷わず描く。
どうだろう、できたかな?「ハーイ、できました」おお。すごい「スプラトゥーン イカ 7/27」
15分後、世界に1つのオリジナルクッキーが焼き上がり、ラッピングで完成。「絵がうまく描けて楽しかった」「また、やりたいです」みんな大満足で本日の講座終了。
でも、これ新学期まで食べないで担任の先生に見せられるかなあ・・・。
「今日は暑かったね、でも、たのしかったね」そんな親子の会話が聞こえます。本日、建部のスモールイベント。
その1。
「まちゼミ」”ピザづくり、子ども体験編”
お店はもちろん人気のピッツェリア「マル屋」さん。さあ、挑戦だ!
まずは、ご主人マルコさんがお手本。いきなり空飛ぶピッツァ「おお、すごーい!」
さて、君たちの番だよ。まずは生地をのばすところから。「う〜ん、むつかしいなあ・・・」大丈夫、ゆっくりぜんたいをまわしながらすこしづつ「あっ、少し大きくなった」
よしっ、じゃあトマトソースをぬってみよう。「うん、これはうまくできた」じゃあモッツアレラチーズをまんべなくのせて。「うゎあ、できてきた」うん、じゃあオーブンに入れるよ。
「見て、焼けてきてる」途中で回して焼けぐあいを調整するんだよ。「おいしそー」はい、とり出すからハーブをふってカットするんだよ。「パラパラ・・・ザク、ザクザク」完成。
どうだった、何が大変だった?「生地をのばすのがうまくいかなかった、だけど最後にはできたのでうれしい」
小さなピッツェリアから大きなピッツァイオーロ(ピザ職人)が誕生する日を楽しみに待つことにしましょう。
スモールイベントその2。こちらも超人気店「ケーキハウス キシモト」さん。
そこで開かれた”小さな洋菓子店の感謝祭”。今年で8周年を迎えるキシモトさんが、
日頃の感謝を込めて催されたこのイベント。
木のおもちゃ作りや、おうちづくり、ヘアゴムづくりといったワークショップ。フードコートもあって、焼き鳥、フランクフルト、
「サニーデイコーヒー」さんも出店。そして、ステキなオカリナのミニコンサートも開かれました。そろいのキャップにそろいの紅いバンダナ、全員たけべの女性で結成された
「オカリナ野の花」。聞き覚えのある曲が次々と、やさしい音色で奏でられ、いっときの暑さも忘れてしまいました。みんな手づくり、だから愉しい。そんなたけべの過ごし方、
始まっています。
今日からスタートした岡山北商工会主催「まちゼミ」Kids 2016。建部町では5店舗が参加。その一番手として
「Sunny Day Coffee」(サニーデイコーヒー)さんの講座が開かれた。題して「こどもコーヒー博士になろう」。
定員の親子3組、計8名の参加者は渡されたクイズ形式の用紙に書き込みながら、熱心に店主、江田さんの講義に耳を傾けた。
「さあクイズ1です。店の中でコーヒーの木はどれ?ヒント、葉が波うってます。
ではクイズ2、コーヒーはどこの国から来る?地球儀で探して・・・暑い国?寒い国?」
答えがわかると用紙に記された豆のマークに色をぬり、次に進んでいく。
「さて、ではコーヒー豆を見てみよう、炒り方の違いがわかるかな?はい、今度は実際に豆を粉にしてみましょう」それぞれのコーヒーミルに豆を入れてもらい、けんめいにハンドルを回す子どもたち。中から出て来た豆の香りに全員の顔もほころぶ。
「では、これからみんなで協力し合ってコーヒーを作りましょう」神妙にお湯を注ぐのはお母さんの役目。それをのぞき込む子どもの目も真剣。
豆がふわっと膨れてくると、顔を見合わせてニコニコと。できたコーヒーとミルクを合わせて本日のカフェオレの完成。
どうだった?「とっても楽しかった!」 最後は全員が「こどもコーヒー博士」の認定証を授与されました。
この「まちゼミ」Kids、今月随時、開催されています。詳しくは今月の「たけべ見遊」をご覧ください。
毎年恒例となった建部町図書館の「としょかんフェスティバル」が今日、開催されました。その目玉と言えば昨年も大好評だった人形劇の「つんちゃん劇場」。
今年もやってきて、人形(つんちゃん?)が大奮闘。さていかなるお話しとなりましたでしょう。
この劇を主催されているのは市内にお住いの丹原恒子さん。もう28年も人形劇をやられていて、市内の保育園や高校、いきいきサロンなどで上演されて来たそうです。
本日の出し物は、食いしん坊の猫が見るモノ何でも食べてしまうお話。さっきまで丸まるしてた魚が骨だけに、おまけに雨傘まで食べて、これもホネ(傘の)だけに。
ユーモラスな展開に付き添いの大人の方が「ハハハ!」と笑う一幕もありました。人形劇につづいては大型紙芝居。絵の中の登場人物が外にまで飛び出す
3D仕立てで、これまた大人の方が「けっこう、怖いねえ」と真剣。観客のお母さんの感想は「うちの娘よりはちょっと高学年向きかなあ。でも、うちにも今日使った
人形や太鼓があるので、家でもやってみようかな」とのこと。
図書館ではこの後、同時開催として「ブックトレード」を今月23日までやっています。では、食いしん坊猫に「スィーユーアゲイン!」
いつまでもつづく雨日和。こんな様子だと七夕の出会いは?
福祉交流プラザ建部では今日、恒例となった「歌声のつどい」が開かれ、参加者が歌声と七夕飾りに想いを込めて星空に送りました。
この集いは地元の音楽家、寺尾 美智子さんと娘の麻美さんが企画して定期的な催しとしてこれまでも行われてきました。
音楽で脳や身体の健康を促進する「音楽療法」を取り入れ、歌唱指導を受けながら次々と懐かしい歌謡曲、童謡、唱歌を合唱します。
今日は20余名の”織姫”が参加。会がはじまると誰もが”青春真ただ中!”
「われは海の子」「瀬戸の花嫁」「恋の季節」「真っ赤な太陽」「君といつまでも」「ブルーシャトー」そして最後「川の流れのように」まで
20曲、声を涸らすことなく謳い上げました。
休憩タイムには手と頭を使った折り紙で「七夕飾り」を作り、高齢の方も細かな飾りを完成していました。
いくつになっても心は童心、天の川に願いを託した、楽しいひと時が過ごせたようです
昨夜の大雨が嘘のように晴れ上がった今朝の建部。福渡第二保育園はいつになくにぎやか、そう、今日は待ちに待った恒例の「なつまつり」だ。
園児は9名、でも卒園児たちが大勢やって来た。記者も招かれ園内へ。すると遊戯室中央に朱いカーペット、ん?なんじゃ。
始まりました、母に手を引かれて壇上でポーズを決めるのは”アモーレマイチャイルド”(”愛する私の子ども”の意味らしい)。それぞれにお気に入りの着物に身を包み、
今日のチャームポイントを披露。そして観客席前までのファッションウォーク。「さて今の採点は?」と聞かれ審査員も「10点、10点、10点!」
(あらかじめ招待客に渡された10点と書かれたウチワ)
たった9名だけど、どこにもいない9つの個性。先生とママとで創り上げた極め付けの演出に観客も「かわいい!」と大きな拍手。そのあとは盆踊りや宝探し。
記者も去年、好評?だった「トントコ相撲」を用意。「あれ?君、去年もやりに来たね、そうか、面白くて覚えていてくれたのか」
と言うことで、今年も暑さに負けず「さあー見合って、ハッケヨーイ!」
この日、老人会館に集まったのは織姫52名、彦星2名。すでに「まあお久しぶりねえ」「どうしてた?」「いつまでも若いわねえ」「あなたこそ」と懐かしい顔を見つけ
会話がはずむ。「年に一度、七夕の月に皆さんと元気でお会いするのが、とても楽しみです」と藤井美佐子会長から挨拶があり、合言葉を唱和。
「・・・すばらしいなあ♪私の行くところにサロンが始まる・・・」ホントに素晴らしい!
さて講師に招かれた我が「たけべ新聞」編集長、勝部公平。「まず、僕と後出しジャンケンポン!」それから「数字を言ったら、その数の人で手をつなぐ!」
「二人で握手してジャンケンポン!勝った人は”あなたは私の弟子!”と大声で叫ぶ!」
次々と繰り出される全員ゲームに会場は大興奮。まさに「女子会」の乗り。
少数派の男性に質問。「どうですか?」「いや前回まで男性も多かったので今回も申し込みました。やはり、ほとんど家にいることが多いし、
めったに合わない人に会えるのは楽しいからね、勉強にもなりますし」とのこと。
この後、会は休憩をとりながら歌の合唱、盆踊りと続いた。
「しっかりと笑って、しっかりと動かして、しっかりと脳トレして」今年も「笑顔が一番!」と指さして閉幕となりました。
且つて「しろみて(代満)」は農村でもっとも待ち望まれたお祭りだった。重労働の田植えが終り、ホッとしてつかの間の体やすめ。
組の者全員で寄りあって苦労をねぎらう。この時、食べるのはなぜかタコ。一説には稲の苗がしっかり地に張り付くようにとの縁起担ぎ。
富沢地区で活動する「里山たけべ」のチームがその祭りをもう一度、苗の成長だけでなく地域の成長を願おうと復活。
今日は建部に移り住んでいる家族らが招かれ、しっかりと地域に根を張り、この地を盛り上げて欲しいと声援を送った。
60歳以上の男性だけで構成される里山チームの集まりに、都会から来た若いママさんたちの反応を聞いた。
「久々に来てみて、展望台ができてたのでびっくりしました。すごーいパワーだなって。地域を大事にする人たちは、一緒にいて楽しい」
「はじめてマムシ酒、飲みました。おやじ世代、男だらけの世界に入っているのが不思議とホッとしたり、面白いなって・・・」
「ここだと、子どもを放っておけるので、町なかよりずっと親の方がのんびりして自由でいられるのがいい」
この日は「オニビジョン」さんも取材に来て、炎天下、じっくりとカメラを回していた。世話役の本田さんにインタビューをしていたので、
それを少し拝聴。「仲間が集まりたいときに、自由に集まり、飲み交わす。それだけのことですが、こんなことを知ってもらって、
建部っておもしろいな、良いとこだな、住んでみようかなって、思ってくれると嬉しいですね」
祭りは午後2時には閉会。全員で片づけをして「また、今度ね!」と解散。すっかり出来上がったおやじさんたちは迎えに来た家の車で上機嫌に帰路に。
今日会ったばかり、世代もまったく違う人同志なのに別れる頃には仲良くなって、そんな「異世代交流」がここ里山でタコのようにしっかりと根付き始めている。
(写真:花房記者+三宅記者 タコ調理:戸田記者)