2016年2月
■「新たけべの彩時季」
たけべを生き生きとする人にスポット。第2回の今月はプロのジャズギターリストとして活躍される古川(こがわ)靖久さん。 古川さんは今年3月11日にドレミファミリアアートギャラリー(当新聞編集局)にて開かれる「3・11追悼の集い コンサート」でも演奏される予定です。
経歴:1979年建部町に生まれる。広島大学付属福山高等学校卒業後、甲陽音楽学院へ。 その後アメリカに渡りバークリー音楽院にて学ぶ。3年後、ジャズ作曲編曲科を主席卒業。 ニューヨークに移り活動。この間、著名な音楽家の指導を数多く受け、また一流ミュージシャンとの競演も重ねる。 2004年帰国後、東京を拠点に活躍。2011年、岡山に新たな拠点を移し現在に至る。日本で数少ない本物のジャズギターリスト。
( 3年前にお会いして、その時はただすごいなと、躊躇することなく出演をお願いしたのですが、今度あらためてお迎えするにあたって
勉強しましたら大変な経歴をお持ちだと知りました。そこでお聞きしたいのですが、何故、岡山に移ろうと考えられたのでしょう)
「はい、両親がこちらにおりましたので、やはり側にいてやりたいと考えました。それに今は世界のどこにいても
ネットを通じ音楽や情報が同時に得られ、発信ができる時代ですから」
( そもそもギターを始めたきっかけは)
「最初はピアノから音楽に入っていったのですが、学生の頃に同級生たちとバンドを組んだりして、それでギターもやるようになりました」
( なるほど。バークリーの音楽院では優秀な成績で卒業されていますが、言葉とか不自由しませんでしたか)
「はい、大変苦労しました。(笑)ただ音楽ですから、他の分野と比較すると言葉でのコミュニケーションはそれほど重要ではなかったかもしれません」
( ああ、それはよくわかります。絵なんかと同じで観ればわかる、音楽も聞けばわかるわけですね)
「そうです。純粋に人の心に伝わる分野だと思います」
( 今は主にどういった活動をされていますか)
「東京にいた頃は共演者がいて人と沢山関わる中で音楽が生まれることが多かったのですが、今は基本的に1人で演奏して創っていくスタイルで、
これもエンジョイしてやっています。あと指導にあたる機会が増えました」
( それはどんな生徒さんに、またどうやって指導されていますか)
「子どもから大人までの幅広い方が受講されていますし、遠方の方はインターネットを用いたテレビ電話でのレッスンが好評です」
( ほう、それは中身の濃い指導ができますね。では最後に今度3月11日にここでコンサートが
ありますが、その前に一言メッセージをお願いします)
「はい、地元の方に聞いてもらえる機会が少ないので、このコンサートは有難く、楽しみにしています」
( どうもありがとうございました。益々のご活躍を期待しています)
古川靖久さんのホームページ←はこちら。
田地子の集落を地元の人の案内で親子でそぞろ歩き。「この石組の上には何があったの」「電気は来ているのかなあ」
「へえー、この山の水が旭川に注いでいるんだ」子どもたちの疑問と発見は尽きることがありません。この建部の自然とその中での暮らしを
多くの若い世代に知ってもらおうと数年前から開かれてきた「親子環境学習フォーラム」。今年も田地子地区の住民の方の協力のもと、
里山散策や花炭づくり、餅つき体験、伝統芸能など心温まる催しが用意されていました。
思い思いにどんぐりや松かさをもみ殻といっしょに缶に入れ、たき火にの乗せて作る「花炭」を
どんなのができるかなあーと待つ。こんな体験に参加した子どもも、大人も
日頃の忙しさ?を忘れてのんびりとした顔。
近くでとれたヨモギを混ぜて突く餅つきは子ども1人1人が杵で「ペッタンペッタン」といい音を立てていました。
お昼は地元のご婦人たちの手作り御飯。色んなおにぎりに、おしんこ、たけのこ、おひたし、豚汁、水ようかんと盛りだくさん。
「もう、おなかいっぱい」そんな声があちこちで
聞かれました。
午後からは地元区長さんが昔の生活道具を見せながら話しをされた。棒遣いの演技も披露され「カーン、カーン」と棒を打つ音に全員が目も耳も集中した。
「すごいなあ、僕もやってみたい」と挑戦する子もいた。
帰りには焼きあがった花炭の缶を「ワクワク」して開けながらその出来上がりを家族で楽しんでいました。
竹枝小学校1年生の発表。「どろんこ遊びをした」「田植えをした」「稲刈りをした」「なわを編んだ」
田んぼでいろんなことができてうれしかった。
2年生。「土師方川の魚を調べた」
ヨツメ、カワムツ、ヌマエビ、サワガニ、ドンコ。土師方川を大事にしたいと思った。
3・4年生。「七草を摘み調べた」校庭の周りで見つかった。昔の正月は今よりひと月遅いと知って2月に探したらいっぱい出ていた。この竹枝の自然が大好きになった。
5・6年生。「田んぼの生き物調査をした」ヤゴ、ガムシ、コオイムシ、マキガイ、ヌマエビなど。どうして減ったか増えたのかを自分で考えた。
今日の午前、竹枝小学校の音楽室は子どもからお年寄りまで大勢の聴衆で埋まった。竹枝学区のふるさと活性化協議会が主催して
行われた「生きものの里づくり」事業。子どもたちの発表に多くの人がうなづき拍手を送った。
会はその後も「吉田地区のめだかの状況について」の地元の方の発表や岡山理科大学の学生による「旭川かいぼり調査」の報告などがあり、
大人と子どもを交えた地域のみんなで考える「ふるさとづくり」が推進された。
建部町公民館主催講座、建部大学第10回は高齢者介護にどう取り組むか、
その中でも特に昨今増えつつある1人暮しの高齢者に対する問題を
社会心理学者の市場恵子さんが、このテーマを扱った映画「折り梅」を
題材に話しをされた。
受講したのは,
ほぼ全員高齢者だったこともあり会場はまさしく「ひとごとではない」空気。
講師の市場さんはそんなムードの中、自身の身近な失敗談を交えながらユーモラスに話をすすめられた。
映画では認知症になった義理の母を自宅に呼んで生活を共にはじめた
家族の迷い、誤解、憎しみ等、さまざまな葛藤が描かれ、
身につまされた内容に思わず嘆息ともとれる声が漏れることも。
しかし結末では、このことにより家族がより深く結びつくことが示され一様に安堵の顔を見せた。最後には市場さんの歌と手話に全員が応じての笑い声いっぱいの
フィナーレとなった。今日の話しを聞いて記者が強く感じたのは高齢者にとって
”自分の存在を確認できる場”がいかに大切かだった。
24日午前、老人福祉センターの大広間は「パチッ」「パチッ」と駒を打つ小気味よい音が響いた。
将棋盤を前に腕を組み向かい合っているのは建部に住む65歳以上の男性、約20名。
A、B、Cの3チームがトーナ
メントでそれぞれの優勝者を決める。
会場内では時折「う〜ん」といった唸り声や「ああー、飛車をとられてしもうたか」と嘆く声が聞かれ、
出場者の熱の入った姿が伝わってきた。
センターの山本さんによると、この会は高齢者の親睦を目的に冬と夏(8月)の年2回開催されていて、もうかれこれ30年以上続いていているとのこと。
来る人のほとんどがお馴染みの人で互いのクセがよくわかって打ち合っている。また、最初に「じゃんけんぽん!」で先手を決めているのも
童心に帰ったようで微笑ましく、これらのことが長く続く要因だなと感じた。明日25日は囲碁大会が予定されていて、引き続き建部のお年寄りの「こまったなあー」のつぶやきが聞こえそうだ。
「たけべ新聞」の出前に行きました。インターネットが身近ではない主に年配者の方への情報共有をはかって欲しい、そんな意見が先日の座談会でありました。
そこで、公民館講座で毎月1回開かれている「みんなの喫茶室」にお邪魔し(記者は以前よりメンバー)新聞発行の主旨、先日の「建部のこれからを考える」で
の論点をお話ししました。その反応は、さすが今日まで建部を切り盛りしてきた人たちだけあって、的確に建部が置かれている課題を理解して、
「ええことじゃ、わしらも応援する」「たけべの未来塾に期待しとる」と賛同を寄せて下さりました。
中でも「ここの年寄りの気持ちには、自分のことは心配
してくれなくてもどうにか(金銭的に)なるという思いがあって、それが却って皆んなで何とかしようとするまとまりを削ぐ結果になっている」との意見がありました。少しですがが機は熟しつつあり、今が踏ん張り時だと思いました。
「建部のこれからを考える」座談会でも取り上げられた里山再生の切り札、木炭づくり。その火入れが「里山建部」グループにより富沢の夙山(あしたやま)の麓の炭焼き小屋で
始まった。薪となる木は周辺の整地の際に出た、いわゆるゴミとなる木をもらい受けて運んだ。
昨日の朝6時に土釜に積み上げた樫の木に点火。深夜、入口を煉瓦でふさぎ空気孔だけで
これから3日〜4日の間、燃やし続ける。その後は空気孔を閉じ完全に密閉、来月の5日頃に取り出す予定だ。出来上がった備長炭は春の「里山祭り」でも販売する。
処理に困っている木を活かす知恵が再び脚光を浴びている。
東日本大震災から5年、忘れていく日本があり、忘れられない人がいる。「亡くなった方たちへの弔い、そして感謝」「目をつぶらないで、まずここから良くしていこう」
「未来に向けて、今こそ何をすべきかを考えたい」そんな思いの寄せられた追悼の集いが、今年も3月11日(金)夕方5時半から福渡ドレミファミリアアートギャラリーで開かれます。
追悼コンサートにはジャズギターリストの古川靖久さんが演奏。寄せられた牛乳パックの灯ろう400個に灯がともされます。
またこの日は建部町公民館にて、アメリカ在住の日本人女性監督が震災と原発事故後の福島を全米に知ってもらおうと製作した映画「スレッショルド:福島のつぶやき」が
上映されます。その後の今を生きる人々のつぶやきと思いを音楽で奏でた作品です。(入場無料 午前10時〜12時)
暖かい日差しに恵まれた昨日の祝日、たけべの森公園では2本のストックを手にした40代から60代の男女16名が爽やかな木漏れ日の中、ノルディックウォークを楽しんだ。
朝9時スタートのこの体験会はまず入念な準備運動から始まり午前10時出発。およそ5キロの遊歩道を講師の人の丁寧な指導のもとに2時間かけて歩いた。
今回の参加者は市内中心部や倉敷市から来ており、初めての方も数名いた。日頃、自然の中で体を動かす機会の少ない人たちにとって、森林浴と野鳥のさえずりを聞くことのできる
最高の健康づくりの場となったことだろう。次回は3月5日。
(たけべの森公園 高橋 稔明さんからのレポート)
節分の頃から咲くので名付けられたセツブンソウ。春を告げる花、その小さな命の芽吹きを今か今かと待ち望むファンも多い。
ここ建部の里山でも、地元の方が丹念に草刈りをして保護してきた自生地に、1つ2つと白い姿が見え始めました。人が手を入れることで守れる自然の営み、
そんな象徴ともいえる花、セツブンソウ。3月上旬頃まで私たちの目を楽しませてくれるでしょう。
(お約束)セツブンソウは斜面に自生します。くれぐれも斜面をよじ登ったり、踏みつけたりしないでください。
また持ち帰ることも決してしないでください、大変デリケートな花なのですぐに絶えてしまいます)
去年の暮れから始められた富沢地区、夙山麓のツリーハウス建設。それが今日、完成となった。「里山建部」のメンバー14〜5人が毎週休日に集まりコツコツと作り上げた。
その間の延べ人数は200人を超える。
ハウスは山の斜面を使ったロープクライミングの頂上に設置され、これから子どもたちがそこを目指して登っていくことになる。
まさに建部の里を一望できる素晴らしい眺めに、子どもならずとも大人も歓声を上げること請け合いだ。3月20日(日)に予定されている「里山祭り」が今から楽しみだ。
毎年あれこれと考えてしまうバレンタインプレゼント。少しでも送られる人に喜んでもらいたい、そんな気持ちを伝える建部オリジナルパッケージ。
その名も「ショコラ」。それはチョコレートにぴったりのコーヒー豆のこと。これなら甘いチョコと一緒に憩いのある時間が楽しめて嬉しい。
この商品を開発したのは、昨年、建部上にオープンした焙煎コーヒー豆の
お店「サニーデイーコーヒー」の店主、江田さん。深煎りのケニアをベースにモカのフルーティ感をプラス、チョコレートにマッチした
ブレンドに仕立ててあるそうです。コーヒー豆チョコレートも好評で、試飲、試食しながら味をお確かめくださいとのこと。また1つ建部のおすすめが増えました。
今日は節分。建部保育園では朝から園児60名が集まって楽しい催しが開かれました。「節分ってなあに?」の分かりやすいお話し会や
園長先生たちが「プンプン鬼」や「泣きむし鬼」になって演じる劇が披露されました。
みんなで「鬼のパンツ」を合唱し、そのあと待ちに待った
豆まきが全員で行われました。
ところがそこへ「わーお!」と赤と青の大きな鬼さん登場。園児たちは最初はこわがって逃げ回っていましたが、
そのうち一生懸命、豆をまいて鬼を追い出しました。 みんなこれで一年、元気でいられるよ。
今日の午後、建部町文化センター小ホールで開催された、建部中学校2年生43名による「夢と希望を語る会」を聞きに行きました。
2年担当の森先生にお聞きしたら、この会は今年でもう10回を超えて続いているとか。
生徒たちは冬休みの間に自分のなりたい職業や叶えたい夢について考え、作文にして今日に臨んだそうです。
スピーチは1人2分ほどで、その間ほぼ原稿を読むことなくしっかりと前を向いて自分の思いを発表していました。
「私はケーキ職人になりたい・・・」「僕はプロ野球選手になる」「車の設計家になる」「決まってないけど、人のために役立つ仕事をしたい」
生徒たちが将来に望む姿はまちまちですが、皆がそのために今をしっかりと勉強をすることが大切との考えは共通しています。
会は2時間ほどで終了し、その間1人1人の発表が終わるたび全員が拍手をしていたのが好感が持てました。
この学習の意味について先生が「自分をしっかりと考える力」「人にそれを伝える力」「そしてそのことを互いが理解し合う力」と言われていたことが理解できました。