気がついたらいつの間にかカレー屋さんができてた。「カレーで何でペンギンなんだろう」それから前を通るたびに気になりだした。
噂ではカレーの辛さに番号があるらしい、でも今一つ情報が入って来ない。と言うことで聞いてきました。
やっぱり、暑い時はカレーだよね、そんな欲求高まるこの時期に
お送りする待望のレポート。お話しをしていただいたのは店主の西崎文仁さんです。
(取材・三宅美恵子)
スープカレーとの出会いはどういったことですか
(西崎)「以前、勤めていた会社で販売促進の仕事をしていたんですが、そこでフランチャイズの企画でスープカレーが上がったんです。
社内から誰かやってみないかとなって、その役が私に回って来たわけです。北海道が中心だったので札幌まで行って、徹底的に研究してきました」
それが何故ご自分で始めることに?
「ええ、ところが結局、そのフランチャイズは1年半ほどやって失敗したんです。理由が2つあるんです。1つは原価が高い。
2つ目はスープがうまくいかない。スープだけは作り手の思いがないとできないんです、アルバイトにちょっとやってもらう仕事では
ない。今でもルーに2日、辛味に2日、仕込みに2時間半かかっているわけで、フランチャイズに向かないわけです。そんなことがあって、
でも自分としては毎日でも食べたい、ちょうどコーヒーを毎日飲むのと同じで、それで作っていたんですが、どうせなら好きな人に食べて頂こうと」
ご自分でも毎日食べたいから始めたというのは分かりやすい理由ですね
「自分が好きじゃなければ人に勧められないわけで、でもコーヒーだって初めて飲んだ時は、ただ苦いだけでおいしいとは感じませんよね、それと
同じで、うちのカレーも初めての人にはおいしいとは思われない。食べ慣れるとおいしさがわかる。ですから、お客様に迷惑をかけたくないので、
あまり積極的にはおすすめもしていないわけです」
わかる人が来てくれればいいというお考えですね
「ええ、始めてから9月で3年ですが、今、常連さんがほとんどですので、この方たちを大事にしたいですね。初めての人にも広めたいのですが、
そのために、この味を好いて来られる方が来づらくなるようなことはしたくないわけです」
お客様は主にどの辛さを要望されるんですか
「1番から700番まで辛さの段階があるんですが、3番でも辛いと言われる方もいられます。逆に200番では物足りない、もっと上をという方も。
仮に500番を食べてた人が次に550番にしたら味もはっきり違うとわかるものなんです。それぞれにご自分の好きな辛さを理解されていて、
そこを基準に今日は何番と注文されます」
なるほど、ところで気になっていたんですが、お店の「q」というのはどういう意味ですか、それと何でペンギンなんですか
「私はデザインの仕事が本業で、キューコーポレーションという会社をやっていて、”q”の意味はクエスチョン、”何で?”から来ています。
あらゆることをする上で、”なぜ”は最初に問うべきことで、その答がなければ決して成功しないわけです。自分を常に問いただす意味でも
重要だと思ってます。ペンギンはスタジオとして写真撮影するのに白い空間が必要で、そうしたらシロクマかペンギンが似合うと思っただけです(笑)」
ありがとうございました
*主なメニュー
〇チキン野菜カレー 800円
〇チーズハンバーグカレー900円
(いずれも+200円でラッシー)
〇カレーパン150円
(グルメレポート)
リズミカルな曲の流れる店内。白い壁面には愛嬌のあるペンギンが。いたるところに遊び心が感じられる空間。
さて、オーダーしたのは30番のハンバーグ、80番のチキン、それとマンゴーラッシー。テーブルに置かれた不思議な形の
フォークスプーン(?)厨房から「OK!じゃあ行きます、80番です!」とかけ声。
待つこと15分、色どり鮮やかなスープカレーの登場。
80番チキンから。「ムッ」いきなり嗅いでしまってむせてしまう、失敗(笑)。落ちついて、スープを一口、「ふむ、そんなに辛くない」
チキンと野菜、こちらも味付けはサッパリ。スープにしっかりと旨みと味が出ているので、辛さが前面には出てこない。
続いて、30番ハンバーグ。確かに少し甘めかな、でもこちらはハンバーグにしっかり味がついていて、ご飯がすすむ君。
私的にはどちらもさほどの辛さの違いはないような、やはりもっと上を試すべきだったか。
初めての印象としては体に良い薬膳スープの調合薬局みたいな感じに受け取れました。
さて食事も終わり、店主の西崎さんにお話をお聞きしました。
会話の端々から”こだわり”が伝わりました。スープに対するこだわり、辛さに対するこだわり、そして生き方に対してのこだわり。
中でも建部のこれからについて、しっかりとしたこだわりを持っていて、斬新かつ理にかなった提案を次々と話してくださいました。
さすがディレクターが本業だけあるといたく感心。このお店の一番の辛さはご主人のコメントだったかもしれません。
「スープカレーq」
<営業日>定休・水曜日
<営業時間>AM11時〜PM4時(ラストオーダー)
<アクセス>国道53号線沿い 大駐車場完備
地図(←クリック)
「キューコーポレーション」
〒709-3122 岡山市北区建部町福渡996
п@086‐722-0510
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