53号線を一歩入るとそこは・・・。
木々と草花に蔽われた、木洩れ日さすテラスで。そこはかとなく懐かしさのこみ上げる部屋の一隅で。
人の話し声もいつしか途絶え、聞こえるのは風の奏でる風鈴の調べと小鳥のさえずり。
知る人ぞ知る的なお店が建部にはいくつかある。ここ「ののカフェ」さんもその1つだ。一日、12食限定、しかも開店日は土・日・月の3日だけという
きわめて間口の狭い営業スタイル。なのに、この日も1組来て、また1組と途切れることなく客が続く。そんな忙しい合間を縫って奥さんの小倉瑞恵さんに
お話を伺いました。
(取材・三宅美恵子)
お店を始めようとしたきっかけは?
「もともとトンボ玉の製作をずっとやっていて倉敷に住んでて美観地区で販売していたの。でも、10年前にここに越して来て通うのも大変だし、そろそろ歳だしね(笑)、
家でできることをしようと。それで2年半前、カフェで始めて、そうしたらランチを要望される方が多くて、今のようになったの」
この古民家の改装は誰がされたんですか
「アーチ(旦那さん)がね、8年掛けてコツコツね。資材は買ってきた物もあるけど、趣味で集めた流木や竹を使ったり。
家の解体とかで譲り受けた古材や建具で、まだ全部完成はしてないけど、少しずつ増作中です(笑)」
メニューでこだわってることは?
「基本は自分たちが普段食べてる物をお出しするようにしてます。野菜もまわりの畑で自分たちで無農薬で作ってるので、その方が安心だし旬の素材をおいしく
召し上がってもらいたいから。春は山菜、夏は夏野菜、秋から冬は手作りコンニャクと言った具合かな」
1日12食限定で週3日の営業はどうしてですか
「年寄り二人だけでやってるので、そんなに大勢来られても対応できないでしょ。それに、お客さんにもせっかく来られたんだから、
のんびり、ゆっくりしてもらいたいじゃない、だから、これぐらいが丁度かなって・・・」
(グルメレポート)
注文してから待つこと15分、大皿にきれいに盛り付けられた今日のランチが運ばれて来ました。青い小花ボリジ(ハーブ)、ネギ坊主、雪の下、竹の子の天ぷら、
えごまソース掛生春巻、小豆入り玄米飯、おふとワカメとニラの味噌汁・・・、目においしく、体に良さそうな物ばかりです。
初めて食べたイタドリ(関東ではスカンポ)は上品に煮ふくめてあって又、食べてみたい初夏の味となりました。食後はアーチが豆から煎ってくれた「ガテマラ」。
炭焼コーヒーの香りを楽しみながら頂くリンゴのケーキは、メープルシロップを贅沢に使った一品、・・・ごちそうさまでした。
<追伸>
部屋の中に展示されたトンボ玉や工芸品。その中に凝った作りの万華鏡を見つけた。覗いてみると、木洩れ日がきらきら揺らめき、
庭の草花がビーズのように散りばめられた。「あっ、ここは光と風の織り成す万華鏡・・・」そんな言葉が浮かんだ。
一品一品、心をこめて作られた料理もさることながら、何よりも代えがたいお勧めメニューはこの空間だと感じた。(三宅美恵子)
「ののカフェ by 野の花工房」
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「ののカフェ」
<営業日>土・日・月
<営業時間>AM11時〜PM4時
<アクセス>JR建部駅下車、徒歩24分、駐車場あり
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〒709-3122 岡山市北区建部町吉田968
п@086‐722-1776
e-mail minpi@po1.oninet.ne.jp
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