これまで建部の本格的でおいしいと太鼓判が押せる店をご紹介してきたこのコーナー。まだまだ続きますが、今回はちょっと趣向を変えて、おいしいお酒に出会えるお店。 建部の住人なら誰もが知っている、川口の服部酒店。このお店を受け継ぎ、2015年3月にそれまでの、どこにでも置いてある大手メーカー中心の品揃えから、 考え方を変え、自分で本当においしいと確信した地酒だけを取り扱うお店へと舵を切った服部晶さん(40歳)。 日本酒の本当のおいしさを知ってほしいとの熱い思いをお聞きしました。
(なぜ、このようなお店を開こうと思われたのですか)
(服部)「ここに戻る前に大阪で働いていたんですが、日本酒の魅力については当時から気づいていて、
飲み屋さんにもよく行ってたのですが、岡山の酒に出会うことはほとんどないんです。で、もっと岡山の酒を知ってもらいたい、そんなお店がやれたらいいなと。
今はネット時代なのでここでも十分発信できると思いました」
(現在、取り扱われているお酒はどんな商品がメインですか)
「当初は岡山の地酒だけで構成していたのですが、そのうち他県のすばらしいお酒とも出会い、取引を始めました。と言うのも、実際に酒販店をやってみて思ったのは
”日本酒のおいしさに気づいていない人が多い”ということです。そこで岡山にかぎらず全国のお酒を色々と飲み比べ、人が振り向いてくれるようなお酒を探しました。
そうして出会ったのが奈良の”風の森”。これは多くの人を受け入れる、日本酒の入り口になると直感しました。
今はこれ以外に、兵庫の”竹泉”、岡山高梁の”白菊”、
岡山の”多賀治”、美作の”宙狐”、岡山の”9”の銘柄を主に扱っています」
(こちらのお酒はどれも冷蔵保存されていますが、理由は)
「私の店で扱うお酒はすべて”生”のお酒なんです。生にこだわるのは、これがお酒のおいしさがはっきり伝わるからです。昔は蔵元に行って出来立てをいただくことも
あったように鮮度が命です。今は冷蔵技術が発達したおかげで、そういった設備を備えたお店でなら扱えるようになりました」
(←なるほど、それで奥の部屋をまるごと冷蔵室にされたわけですね)
(最後にお客様に一言)
「都市部ではいいお酒が飲める機会が多いので、飲み手が確実に増えています。地方ではそうもいかないのが現状です。
もっともっとおいしいお酒があることを知ってもらいたい、うちに来てそれを確かめていただけるとうれしいです」
(建部のお米で作った「福わたり」と「HARE」もおすすめです) ⇒
(記者感想)服部晶さんとは書道家のお父さんお母さんを通じ以前より交流がありました。建部に戻ってこんな店を開きたいと夢を語ってくれたのが、
つい先日のことのようです。強い信念は父親譲り?お酒を語り出すととどまることがありません。
こんな田舎でそんなお店がやっていけるのと親でもないのに心配でしたが、どうやらそれは他人の取越苦労。
今、建部にUターン、Iターン、ここで新しく始める若い世代が少しずつ増えています。われわれ上の世代、多少なりとも彼らの応援ができればと思います。
*お店ではお酒に親しんでもらえる企画を実施。詳しくはホームページまたは
フェイスブックをご覧ください。
「服部商店」
営業時間 10:00〜19:00
定休日 火曜日・日曜日
地図グーグルマップ
〒709-3112 岡山市北区建部町川口418-1
086-722-0291
mail info@hattori-sake.com
前回 「たけべ八幡温泉レストラン」 さんページへ