2016年3月
■「新たけべの彩時季」
建部で活き活きと活動する人にスポット。第3回の今月は、福島の子どもたちを岡山に招く保養の活動を続けられる大塚愛さん。
プロフィール:岡山大学教育学部卒業後、1999年より福島県川内村に定住。農業をするかたわら、4年の大工修行ののち、大工としても働く。 2011年3月11日に起きた東日本大震災による福島第1原発事故により岡山へ避難。福島や東日本の子どもを放射能から守ろうと同年に「子ども未来・愛ネットワーク」を設立。 以後さまざまな支援、エネルギーシフトを目指す活動に取り組む。2014年には福島の母を代表してドイツの「シェーナウ環境賞」を受賞。現在、吉田在住、3児の母。
(まず愛さんにとってのこの5年どのように受け止められていますか)
最初の3年はとにかく無我夢中でした。今、考えても10年分は生きた気がします。2011年3月11日、あの日世界は壊れたと思いました。先も見えない、後も振り返れないような中でしたが、
「今、自分にできることはしなくては」と、原発事故から避難する人たちのサポートなどを始め、それから3年間は走り続けました。
3年経っても、岡山では避難してくる人が続きました。自然災害とちがって、原発災害は先がなかなか見えない。支援を続けるしかないと思いました。
4年目には、岡山の支援団体や行政との連携や協力も深まっていきました。2014年9月に次女が生まれ、私はようやく休める時間ができました。1年かけて、ゆっくりモードに
変わることができ、5年目の今は少しゆっくりモードに入りました。
年に1回は川内村の自宅に帰っています。2011年はカッパとマスクで防護して向かいましたが、家はそのまま残っていて、悲しく複雑な気持ちでした。初めは、汚染された地域からは避難するべき
だと思っていましたが、さまざまな体験をするうちに、住み慣れた地に戻りたい思いもよくわかりました。身体のためには避難するのがよいが、心のためには住み続ける方がよい場合もあり、それぞれの
選択が認められること大事だと思うようになりました。
3月11日に、ドキュメンタリー映画「スレッショルド 福島のつぶやき」を建部で上映します。題名の「スレッショルド」は「しきい値」。安全の境界、境目という意味ですが、それぞれが奏でる音楽と
メッセージを感じてもらえるとうれしいです。
(これからの活動予定をお聞かせください)
「福島から岡山へ〜原発事故から5年目の今〜」と題した冊子を、3月に発行する予定です。福島から岡山県
内へ避難してこられた40人ほどの方に、避難を決めた理由や、今の福島への思いまどをお聞きしてまとめました。
それぞれの深い重いや体験を、足跡として残しておきたいと考えました。
春休みの3月25日から4月1日には、玉野市の「渋川青年の家」にて、福島の親子さん40人を保養に招きます。
(最後に建部に住まわれたご感想を)
この建部は子育てをするには最適な場所だと思います。自然や人との温かいつながりがあるので
とても気に入ってます。
(どうもありがとうございました)
子ども未来・愛ネットワーク←ホームページはこちらから。
春休み中盤、親御さんは子どもから「どこか楽しいことしているとこへ行きたいよ」とせがまれていませんか。そんな要望にピタリとあったワークショップが
建部町文化センター(主催クラレテクノ株)で行われた。講師に招かれたのは電一郎先生こと土井伸一郎さん。
この日の学習はエジソンの電球を再現する実験から始まり、
現代のLEDの仕組みを紹介するまでと相当、中身の濃い内容。
それにもかかわらず、参加した小学生の子どもたちはこれに熱心に聞き入り、逆に先生にむつかしい質問を返すなど実に頼もしい。
そしてお待ちかね、ペットボトルでのランプづくり。作り方は以外にも簡単。500mlのペットボトルと百円ショップで買ったガーデンライトのソーラー部分を組み合わせるだけ。
ボトルの中にビー玉を入れ、厚紙を切って作った傘をのせ、周囲に色紙やマーカーで装飾して出来上がり。
さあ暗い部屋で実験だ〜。
「おおおー」「わー、きれい!」の親子そろっての歓声が上がり、春休みおもしろ教室は楽しく終了しました。
今年で5回目を迎えた「建部里山祭り」(森の育て親・建部連絡協議会主催)が富沢地区、夙山(あしたやま)麓でにぎやかに開催された。
今年はツリー展望台も祭りに向けて完成させ、里山で思う存分遊んでもらおうと数々の催しが用意された。
午前10時になると続々と若い親子連れが到着、巣箱作りやシイタケの菌打ち、草木染め、竹パン作りなどに挑戦していた。
お年寄りの方も数多く来場。「はっぽね太鼓」や「傘踊り」、「フラダンス」、「蚕クラブ」のミュージカルそして建部町公民館長と歌う「森の歌声広場」と
次々と繰り広げられる催しに拍手、ときには共に歌って楽しんだ。
オープニングは地元の誇る「はっぽね太鼓」。「蚕クラブ」のミニ・ミュージカル、「ピリカフラワーズ」のフラダンス
竹パンづくり、 シイタケの菌打ち体験、 巣箱作りに挑戦
午後からは、今回、初企画「大声大会」を開催。賞品は特大紅白鏡餅とあって、挑戦者はとびきりの大声?で勝敗を競った。
最後に恒例「餅投げ大会」が行われ、老いも若きも「春の里山」を心より満喫した。 のんびりゆっくり、里山の春を存分に楽しんだ人、人、人の笑顔。
「やっぱり、建部はいいよね!」そんなしめくくりの言葉がふさわしい1日となった。
← 建部町公民館安部館長による懐かしのフォークが全開!
建部でとれたお米のおにぎり、シシ汁、ピザとおいしいものがいっぱい。
里山でとれた椎茸直売、地元の人たちの手作り手芸品、たこ焼き、焙煎珈琲豆、岡山の地酒試飲会、
ピエロ&風船パフォーマンス、吉備青年の家のクラフトなどのブースが勢ぞろいした。
しめくくりは今季初「大声大会」そして恒例「餅投げ大会」
晴れ渡る青空。今日はまさに卒業するにふさわしい朝となった。建部小学校の平成27年度卒業生は17名。下級生、先生、父兄、来賓の見守る中、
壇上に一人づつ名前を呼ばれて卒業証書を受け取る顔は全員がきりりとして6年間の成長をうかがうことができた。
剣持校長先生から「自分たちの将来の夢を宇宙センターに書いて送った”スマイルミッション”、その夢が叶うことを願っています。また、自分の夢だけでなく身近な人も
幸せにしてください」
とはなむけの言葉が送られ、卒業児童たちはしっかりとそれを胸に受け止めていた。
最後に保護者の代表の方から「私ごとですが、子どもは転校してこの建部小学校に入りましたので、当時、とても心配しました。
でもすぐに学校に慣れ、毎日行くのが楽しいと言ってくれるようになりました。この学校に通えて本当によかったです」と、ご自分のことを交え謝辞が述べられた。
先生、父兄、そしてそれを見守る地域の人、その連携があってこそ、この建部は健在なのだと強く感じた。
東日本大震災から5年、今年も「3.11追悼の集い」が建部町福渡ドレミファミリアアートギャラリー(当記者の自宅)で開かれた。
石引池に浮べる灯ろうサークルは5つ。夕刻、地元の方たちの協力で池中央へと設置された。
午後5時半には参加者の方たちによりギャラリー内の蓮をイメージした灯ろうサークルにも点火。それぞれに思いを込めた明かりが1つ2つと灯されていった。
午後6時10分からは全員で黙祷をささげた。
恒例のコンサートはこの日、川口にお住いのジャズギターリストの古川靖久さんが出演。本場ニューヨークでも活躍した若手ミュージシャンの素晴らしい演奏に
会場内から大きな拍手が送られた。
フィナーレはアコースティックの伴奏で「花は咲く」を合唱。ご年配の女性は「こんな大きな声で歌ったのは久しぶり、歌えるということに感謝しなくてはね」と話された。
「マル屋」さん差し入れピッツァに大喜び おでんは100人前
コンサートが終わり、引き続き開かれた懇親会には多くの方が残られた。おでん、おにぎりの手作り料理と、この日のためにピッツェリア「マル屋」さんが届けてくれた
特性ピッツァを召し上がりながらの歓談は和気あいあいと3世代交流のぬくもりを感じることができた。
午後8時、参加者の方が帰るころには灯ろうは追悼のあかりを輝かせていた。
写真撮影 大田秀信さん
建部町田地子地区に広がる森林公園「たけべの森」。ここで今季5回目となるノルディックウォーク体験会を開きました。
3月の初旬とは言え、このところ気温はどんどん上がり春の陽気。そんな中、参加者とウォーキングを楽しみました。
さて本日のコース。
まずは、芝生広場で入念なストレッチ。体をほぐした後は本番へ。ポールを両手にキャンプ場→萩の小径→せせらぎ歩道分岐→藤右衛門桜の小径
→料金所を経由して郷曽池→芝生広場。これで約5キロ。
うららかな日差しを受けて公園の遊歩道や散策路をめぐるノルディクウォークを思う存分満喫。来年度も11月から3月まで開催予定。
「たけべの森公園」 高橋稔明さんよりレポート
3月5日(土)津山市主催で開かれた「地域づくりフォーラム」<身近な事例で学ぶこれからの地域づくり>に
「たけべ未来塾」が発表者として招かれた。
出席者がすべて町内会やNPO組織と言う中、有志による町おこしボランティアは異色。つめかけた百数十人の観客の関心は「なぜ、建部は・・・」に集中した。
「過疎、少子高齢化はいずれも同じ、なのに何故、建部は仕事もあり家庭もあって忙しいはずの若い世代が立ち上がる?」
そんな熱いまなざしを受けた後も彼らの地道な活動は続く。
3月7日今夜も建部町公民館では建部を「起こす」試案が練られていた。
ここ建部では古くから「ひなあらし」といって、ひな祭りに子どもたちがお雛様を見せてもらいに行く習慣がありました。
今日はそんな「ひなあらし」をしに竹枝保育園へお伺いしました。
朝10時、3歳児から6歳児までの幼児25名が「ひなまつりかい」遊戯室へ集合。
自分たちで紙コップやストロー、トイレットペーパーの芯、色紙などを使いで工夫を凝らして作ったお内裏様とお雛様を雛段に飾って
みんなで観ました。
ひな祭りは子どもたちも楽しみだったようで、先生の「ひしもちの色は?」「ひなまつりに食べるお菓子は?」
などのクイズに「桃色、白、緑!」「ひなあられ!」とすぐに手をあげて答えていました。
先生がお内裏様とお雛様に扮した出し物がはじまると全員が大喜び。動かないで座っていたお人形が、お菓子を食べたり
ボールを投げ合ったりすると、そのたびに「あっ、おひな様が動いてる!」「おかしいよー、おかしい!」とお腹をかかえて笑っていました。
(記者も思わず大爆笑)
このあと「ひなまつり」に沿ったテーマが用意された部屋をめぐるスタンプラリーもあって、会は楽しく続きました。