ツクシはねえ、初めて食べたのは友だちの家で、おやつでお昼に出されたんだ。 甘辛く煮てあって、「おいしいー」って思った。 家で話したら、父親が「そんなのなら、線路にいっぱい生えとるから、今度、採ってきてやるわ」って。 その後、会社からの帰りに、父親が線路を歩くのが見えた。 夕食は「ツクシの卵とじ」だった。 あれからもう何十年も経つけど、やはりこの時期になると、ほろ苦いツクシが恋しくなるなあ。
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