おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し



 冬  2月  「凍り(こおり)もち」


 お正月にお餅をつくだろう、昔はそれを何升もいっぱいついたんだよ。
 丸もち、餡子もち、豆もち、それと凍もち。氷もちはね、砂糖を入れたもちと塩の入った2種類あってね、どっちがどっちかわかるように 砂糖もちは紅でピンク色にしておくんだ。
 大きく伸ばした餅を薄ーく切って、ヒモで1枚づつくくって 日当たりのいい縁側に干しておく、そうしたら2月頃にパリパリに乾いてね、それを 火鉢の上に網を載せて焼くんだよ。
 学校から帰ると母親が焼いておいてくれて、よくおやつに出してくれたもんだ。
 砂糖もちはね焼くと倍くらいに広がって、それを眺めるのも楽しかった。でも塩の方は少しふくらむ程度で、でも子どもらは大好きだった。
 いつも最後まで縁側にぶら下がっているのは砂糖もちだったよ。


凍りもち



 前のお話しを聞く



トップページへ戻る