秋
10月
「志呂(しろ)神社のおまつり」
下神目の三樹山(みきやま)の麓にある、志呂神社は
千年以上も前からあるお宮さまでね、昔からのしきたりを
大事に守ってきてるんだよ。
だからそこのお祭りは毎年、十月二十日と決められてて、
げんしゅくに行われてるんだ。
中でも「フト」「マガリ」「丁銀(ちょうぎん)」という
お餅をお供えする儀式はとっても大切で、岡山県の
無形文化財になってるんだよ。
この日は学校も休みになって、遠くにいる親戚なんかも
帰って来てお祭りをお祝いしたんだ。
ここで演じられる獅子舞や棒つかいは、大人になってみたら
見事だなあってわかったよ。でも子どものときはねえ、
馬場に出てるお店の方に頭がいっぱいでねえ。
おもちゃに水飴、綿菓子・・・、小遣いを手に、かけ回った。
一個しか買えないから、いつもどれにしようか、
ずいぶん迷ったねえ。
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。
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