夏
7月
「悪さ(わるさ)」
男の子はよく悪さして遊んでてねえ、
おじいさんなんかは、そんなことばっかりしてたって。
「そうじゃ、トンボを捕まえては、尻に草をつめて
飛ばしたり、カエルの腹に空気吹き込んでふくらまして、
おもしろがっとった。
学校に立っとる二宮金次郎に、ほおかぶりをさせようとして、
のぼって倒したやつもおるで。
ケンカは毎日じゃ。よその祭りなんか行くと、そりゃあ、
たばになってケンカじゃ。わしの弟が強うてのう、
年が上であろうと、かまわずかかっていくんじゃ。
そう言やあ、わしが牛の世話をまかされて、
外で草を食べさせとったら、ケンカじゃ言われて
応援に行ったことがある。せえで、終って帰ってみりゃあ、
牛がよその田んぼに入ってイネを食べ荒らしとる。
こんときゃあ、ぼっけえ、おこられたでえ」
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。
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