夏
6月
「ホンコ」
女は女どうし、男は男どうしで遊ぶのが当たり前だったからねえ、
男の子の遊びがどんなだったかなら、おじいさんに聞くといいよ。
「ありゃあ、わしが小学校二年生くらいの時じゃけど、
パッチン(めんこ)で、ホンコしよういうて二級上の子と
本気でパッチンを賭けて、取りっこしたんじゃ。
それでわしは勝ってのう、パッチンをもらったら、
その子の上の兄きがやって来て、ゴツーンとやられて、
取りかえされたんじゃあ、くやしかったでえ。
それと、おまつりの日にのう、家の引き出しから、
こっそり十銭玉をもって出ようとしたら、おばあさんに見つかって、
なんぼう持ったん?と言われて、十銭かな、
そりゃあ子どもには多い、五銭でええと変えられたんじゃ。
はははー、せえでも一銭のパッチンが五枚買えるんでのう、
うれしかったでえ」
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。
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