おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し



   1月  「コトコト(カイカイ ホトホト)」


 一月十四日はお飾りを降ろして、小豆がゆを炊いて
 神様にお供えする日だよ。
  それとこの日、子どもは自分でこさえたお面をかぶり、
 おとなの人は手ぬぐいで頬かむりをしたりして、
 へんそうをして家を一軒ずつ、ひしゃくを持って回ったんだよ。
  コトコトと戸を叩たき、誰だかわからないように、
 おかゆをひしゃくにもらって、家に帰って食べるんだよ。
  七軒から顔を見られずにもらえると、縁起が良い、
 一年、病気しないって言ってね。
  おかゆをあげた家では「今、来た子はだれかなあ」って、
 皆で当てっこしたんだよ。
  でも、たいがいは誰だかすぐにわかって、それでも
 みんなでわからない振りをして、帰してあげたんだよ。


コトコト




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 *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
 平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。


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