いっぱい遊んでたけどよく手伝いもしたよ。
「あそんでばあ、おらんで、ちっとはてごをしねえ」と、
おばあさんには言われてたけど。
弟を背中にしょって妹の手を引いて、牛の世話に出たり。
鶏のエサやり、水くみ、あぜの草取り、たきぎ拾い。
風呂と、かまどの火の番は大きな子の役目だったよ。
田植えや稲刈りの時は大人も子どももなかった。
お蚕(かいこ)を飼ってる家はもっと大変で
毎朝、桑の葉を集めに行ってたよ。
そう言えば、「火の用心」で夜、集落を回るのは
子どもらだったねえ。
カッチ、カッチ、拍子木(ひょうしぎ)をたたいて
「火のよーじん、マッチ一本、火事のもと、
サンマやいても、家やくなー」
これは夜遅くまで、ともだちとワイワイしながらやれて、
楽しかったねえ。
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。