おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し



 秋  9月     「松茸(まつたけ)狩り」


  秋はきまって山にキノコを採りに行ったねえ。
 しめじ、松茸、コウタケ、クロッコウ、シバカツギ、
 いっぱい採れてたよ。
  今じゃあ信じられないだろうけど、松茸は
 それこそ背(しょ)いこに、あふれるほど
 持ち帰ったことがあるよ。
  親戚の山に松茸狩りに行かせてもらったことが
 そこの男の子と松林に引きに行ったんだよ。
  その子が赤松の木の下に行って、葉っぱを
 ガサゴソやると立派なのがニョキッと出てきてね。
 「ここからずっと丸く探してみい」と言われて、
 やったら、あるわあるわ。
  その後、だいぶ経って採れなくなって、ほうぼうの
 松茸山にドロボーまで出るようになって。
  もう、それからは久しく松茸は拝めてないなあ・・・。

松茸狩り





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  *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
   平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。


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