秋はきまって山にキノコを採りに行ったねえ。
しめじ、松茸、コウタケ、クロッコウ、シバカツギ、
いっぱい採れてたよ。
今じゃあ信じられないだろうけど、松茸は
それこそ背(しょ)いこに、あふれるほど
持ち帰ったことがあるよ。
親戚の山に松茸狩りに行かせてもらったことが
そこの男の子と松林に引きに行ったんだよ。
その子が赤松の木の下に行って、葉っぱを
ガサゴソやると立派なのがニョキッと出てきてね。
「ここからずっと丸く探してみい」と言われて、
やったら、あるわあるわ。
その後、だいぶ経って採れなくなって、ほうぼうの
松茸山にドロボーまで出るようになって。
もう、それからは久しく松茸は拝めてないなあ・・・。
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。