昔はね、どんなに寒い日がつづいても「ふきのとうが出ているよ」と聞くと、
「ああ、春が来た」と喜んだもの。ほろ苦い味は、春が訪れた印なんだよ。
―― ふきのとうの天ぷら ――
洗って水けを切ったふきのとうに天ぷらの衣をつけ、
熱した油で 2〜30秒揚げる。
塩と山椒の粉を混ぜて、つけて食べる。
―― ふきみその作り方 ――
ふきのとうを小さく刻んで水にさらし、水けを切ってから油で炒める。
それに、味噌、砂糖を入れ水分がなくなるまで煮る。
つくしは陽当たりのいい土手や、田んぼの畦にはえてるよ。
頭の部分が胞子になって、ここが苦いんだよ。
―― つくしの卵とじの作り方 ――
つくしは丁寧に袴を取る。爪が真っ黒になって根気がいるよ。
洗って土を落としたら、熱湯にくぐらせ、すぐに水にさらす。
水をしぼり、適当な大きさに切る。
鍋に醤油、砂糖、水を入れ(すき焼きのタレと同じ)つくしを煮る。
煮えたら溶き卵を入れ、火を止める。
ごはんが進むよー。
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。