おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し


 冬  2月   「たけべの春の味わい」


  昔はね、どんなに寒い日がつづいても「ふきのとうが出ているよ」と聞くと、
 「ああ、春が来た」と喜んだもの。ほろ苦い味は、春が訪れた印なんだよ。

春の味  ―― ふきのとうの天ぷら ――

 洗って水けを切ったふきのとうに天ぷらの衣をつけ、
 熱した油で 2〜30秒揚げる。
 塩と山椒の粉を混ぜて、つけて食べる。

 ――  ふきみその作り方  ――

 ふきのとうを小さく刻んで水にさらし、水けを切ってから油で炒める。
  それに、味噌、砂糖を入れ水分がなくなるまで煮る。
  
   つくしは陽当たりのいい土手や、田んぼの畦にはえてるよ。
  頭の部分が胞子になって、ここが苦いんだよ。


春の味   ――  つくしの卵とじの作り方 ――

  つくしは丁寧に袴を取る。爪が真っ黒になって根気がいるよ。
  洗って土を落としたら、熱湯にくぐらせ、すぐに水にさらす。
  水をしぼり、適当な大きさに切る。
  鍋に醤油、砂糖、水を入れ(すき焼きのタレと同じ)つくしを煮る。
  煮えたら溶き卵を入れ、火を止める。
  ごはんが進むよー。   






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  *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
   平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。


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