おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し


 秋  11月   「冬じたく」


    稲刈り、お祭り、大きな行事や仕事が終わっても、
   家では次々、休む間もなくやることがあってね。
   特にこれから冬に向けての支度をしておくのが
   大切なことだったんだよ。
    味噌仕込みに欠かせない、大豆の収穫と選別。
   野菜がなくなることを考え、漬物にしたり切り干しに
   したり。大根の漬物はどこの家でも必ずしていて、
   タクワンにして樽で漬けてたよ。大根葉だって塩漬けに
   して、酸っぱくなるまで食べてたからねえ。
    マキ集めは女と子どもの大事な役目で、よく
   「山へ行って拾って来ねえ」と言われてたよ。
    家によっては炭にしておくことも多かったね。
    たいていの人はわら仕事ができて、おじいさんなんか
   1日に何枚もムシロを打ったり、草鞋を編んだり。
    みんな、じっとしてることはなかったねえ。
   


冬じたく




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  *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
   平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。


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