おばあちゃん聞かせて 「たけべのお話し」
ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し


 3月  「ひなまつり」


 子どもが生まれて初めての春のお祝い。
  昔はひと月遅れの4月3日だった。
  そのころになると、暖かくなって色々な花も
 咲いてきれいだからねえ。
  女の子ができた家では、初雛(はつびな)を
 かざって、ごちそうをつくってお客さんを接待した。
 「ひなあらし」って言ってね、
  近所の女の子はさそいあって、見せてもらいに
 行ったよ。
  お内裏(だいり)様がいる五段のひな飾りと、
 花もち、ひしもち、ハゼのお菓子なんかが
 きれいに並んで、まぶしかったねえ。
  「ひなあらし」に行くといつも緊張して、
 ごちそうはちょっとしか食べれなかったよ。
  それより、この日は子どもらで山へのぼって
 花見をしながら、お弁当を食べるのが楽しかったねえ。



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  *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
   平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より転載しています。


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