二月三日はね、夕方、おばあさんがほうろくで大豆をいってくれてね、
それを升に入れてもらい子どもらで戸口に立って「福は〜内!」
「鬼は〜外!」って大声で叫んで豆まきをした。
「あとは大事に拾って都市の数だけ食べりゃあ、一年、風邪をひかんけん」
って、おばあさんが教えてくれてね。たくさん食べたかった私は
「おばあちゃんはええなあ、いっぱい食べれて」って言ったんだよ。そしたら
「そんなら、早う、大きゅうなられえ」って笑われたよ。
それとね、この日はイワシの頭をひいらぎの枝にさして、入口に立てておくと
悪いモノが来ないからってやってた。おじいさんは、夜、外に物を置くと
鬼が来て持っていくからだめじゃとも言ってたよ。
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*このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。