注射は今でも嫌いだけど、子どもの頃は本当に怖かったねえ。
明日は注射がある言うと、休む子もおった。
その日は朝から教室で「痛えーじゃろうか?」「何時間目じゃろう?」とワーワアー。
で、その時になったら上着を脱いで、袖をまくって皆で保健室の前の廊下に並ぶんだ。
終わって戻ってくる子に「どうじゃった?」「どげえなかった?」って聞きまくって、
「でえれー、痛えわー」言うたら「オッーオー!」と声を出して震えたもんじゃ。
先生の持つ注射針がすげえ太く見えてなあ、でも案外、やった後は大したことなかった。
家に帰ったら母親が「注射どうじゃった?見せてみねえ」と注射の跡を覗いてから
「ちょっと赤いなあ、今夜は風呂は入らん方がええじゃろう」言うた。
そしたら、やっぱり夜になって熱が出て、次の日は休んでしもうたわ。