そうそう、そうじゃった。お前の母さんが、まだ小学1年生に上がったばかりの頃じゃ。
近所にお母さんのことをすげえかわいがってくれる家があってなあ、そこん家(ち)にネコの子が
5匹も生まれた。
そしたらちょうどその頃、あんたのお母さんは百日咳にかかってなあ、2週間も外に出ちゃあいけんことになったんじゃ。
もう風邪は治っても家でじっとしとらんとおえんけん、退屈でなあ。
そこへ、その近所の人がやって来てなあ、
「〇○ちゃん、子ネコをあげるけん、この子と遊んでな」言うて、預けて帰ったんじゃ。
まあ、一度抱いたら、そりゃあ、かわゆうてなあ。ミーちゃん、ミーちゃん言うてお母さんはだいじに
育ててたわ。
(次月につづく)