■「新たけべの彩時季」
4月も半ばとなった休日、里山建部の近くでは、子どもたちのかん高い声が近くの竹林から聞こえてきています。今日は、めだかの学校主催の「タケノコ堀りと野草観察」が開催されました。
はじめにスタッフの紹介、タケノコ掘り名人の松本さん、タケノコが大好物のイノシシ対策を日夜おこなっている杉本さん、里山で竹細工のことならこの人・河原さん、野草が大好きな勝部です。
竹林の中に入り、松本さんから、クワの使い方のお手本、太いタケノコの周りの土をけずり、クワを振り落とすと見事なタケノコが取れ「ワー!」という歓声、さすが名人です。
家族ごとにクワを担いでいよいよタケノコ掘りの実践です、小さな子どもにはお父さんが手を添えて「エイヤー」の掛け声とともに彫り上げます、みごとに決まると「出た―!」
掘り上げたタケノコは、煮る時に出るアクをとるための米糠と一緒におみやげとなります。
続いては、タラの芽の収穫です、高枝ハサミでめざす芽をつかんで、チョキンと切り落とします。香りをクンクンとかぐと春の匂いがいっぱいです。
次は野草観察です。かじると酸っぱいスイバ(酸い葉)の紹介、フキの葉では、葉っぱでコップをつくり。
「昔はなんでも、自然にあるモノをこうやって工夫して使っていたんだよ」と説明すると「へー、そうなんだ」とさっそくお茶を入れて楽しみました(笑)
ノコギリ使いの体験では、節ごとに切って竹コップの完成。竹の香りをかぎながらお茶を飲み、里山の自然を満喫。
忘れかけていた自然とのふれあい、こんな体験が生きている喜びを感じさせるのですね。
(レポート・勝部 公平 )
勝部編集長の「タケノコ報告」を聞き「もうそんな時期になったか・・・もしや?」と思い、近くの竹藪へ。
「おっ!」見ると、すでに中学生ぐらいに育ったのが1本。
「これは早くしないと、道に覆いかぶさるようになる」と慌ててスコップを取りに戻る。
それから数日、雨。「雨後の筍」のことわざ通り、モコモコと頭を出している。近所の年寄りに「タケノコ堀り」へお誘い。
すると「まあ、私、これまでタケノコが成っているのを見るのも、掘るのも初めてよ」と驚きの証言。
「そうか、年寄りが何でも経験しているとは限らない、やはり体験学習が重要だ」と改めて勝部イズムに納得。
「初物だから、これで75日、長生きできるわ」年寄りの喜ぶ顔は、子どもたちの写真の顔と何ら変わらない。
(レポート・三宅 優)
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」
在原業平(ありわらのなりひら)が古今和歌集で歌ったとおり、暖かく心なごむはずの季節が、桜の開花と散る様に心が一喜一憂。
そこへ新たなサクラ登場、昨年当地を賑やかしたJR特別観光列車「SAKU美SAKU楽」(以下、サクサク列車)が3月31日より運航開始。
運行日程は9月までの土・日・祝日で、福渡駅11時38分着、津山行、13時37分着、岡山行。併せて、この日から統一地方選挙、建部からも2人の県会議員候補、1人の市議会議員候補が立候補。もう、目も耳も心も休まらない日が続く。
1日、福渡駅に到着したサクサク列車の乗客は定員いっぱいの40名。そのうちの一人は「いや、もう乗れないと思ってたんですが、運がいいです、キャンセルが一席、出まして・・・」
その人気ぶりが伺える。ましてや、桜満開のど真ん中週末、超メルヘンなピンクのミニミニ列車でお出かけムード全開。
昨年9月から半年ぶりのお出迎えとなる町民は「こりゃあ、また歓迎せにゃあ、おえまあが」(これはまた歓迎しないわけにはいかないだろ)と、おなじみのピンクの小旗を手に一人二人と駅に集まる。
横断幕には「ようきてつか~さった建部の町へ」(よく来てくれました、建部の町へ)
そうは言っても、昨年は7月から9月までの3か月の運行、それが今年は3月末から9月までの半年間。
そこで、ここはじっくり腰を据え、「のんびりと長ーい目で歓迎しましょう」
地域の活性化、その決め手はイベントそのものではなく、それを担う人の結集にある。それも、苦痛を感じながらやる集まりではなく、楽しいからやろうよで自然に集まるのが「いいなあー」
「サクサク列車はやっぱり桜がよく似合う!」
(レポート・三宅 優 )