■「新たけべの彩時季」
前夜からの雨も上がり、若干の湿気も風のお陰で比較的過ごしやすくなった21日(日)、第4回目となる「福ふく市」へ。
開始10時頃は、少し客足が緩やかで告知が足りなかったか!?と心配されていたが、お目当ての「さく美さく楽」(サクサク列車)到着30分前の11時過ぎ辺りから、
親子連れや夏休みも終わりに近付いている若者たちが、友だち連れで訪れた。
今回の出店はお馴染み「建部ヨーグルト」さんは、米粉のコーンカップを使ったソフトクリーム🍦、「ケーキハウスキシモト」さんはイチゴ、マンゴーのカキ氷🍧に加えて、新メニューとして、カフェ・オ・レ味を提供!
コレの隠れメニューは、建部ヨーグルトのソフトとカキ氷のコラボが最高!私の好みを熟知してくれているキシモトさんが、私の到着と共に一押し、早速、オーダー!(笑)
相変わらず下野社長がカキ氷🍧用にサーブしてくれるソフトクリームのデカさといったらありゃしない…最高!親子でそれぞれ、一つずつ頂きました!
「建部町観光協会」さんはブースが2つ!いつもの産直野菜に安芸クィーンやブラックオーロラの葡萄🍇も破格でラインナップ。
そして(うちの娘の狙い目である)お楽しみブースが。
「ヨーヨー釣り🪀」「おもちゃ釣り」「ジャンケンチャレンジ」の3種があり、子どもたちは思わぬ夏祭りの再来に大喜び。
中でも「ジャンケンチャレンジ」は、夏休み最後だからなのか大盤振る舞いの、5回勝ったらなんと景品2コ!
おまけに小中学生のお兄ちゃんたちが、本気で相手してくれるので、ベイビーやキッズは大興奮。お兄ちゃんたちは優しくて?、チャレンジャーが5回勝つまで順繰りに相手をしてくれるという、至れり尽くせりの「福ふく」な祭りだったのです。
そして本日注目のホットフードブース。一際、存在感のある洒落たベージュの大型キッチンカーで参上、「から揚げ ゼンちゃん」。地元の応援団も駆けつけ、大いに場を盛り上げてくれています。
今回は列車の乗客の方も降りて来られ、多く買い求められる光景が見られました。
サクサク列車の到着を横断幕を持って出迎えたのは「建部町歩こう会」のメンバー。
ジャンケンチャレンジの景品でシャボン玉🫧キットをゲットした子どもたち(と愛ちゃん😆)がシャボン玉で熱烈歓迎。
世代を超えて、お気に入りのやり方で楽しみながらwelcomingしている様子が田舎町ならではのハートウォーミングな情景となり、とても微笑ましかったです。
《最後に「顔出しフレーム」エピソード》
前回登場の「ふくわたり顔出しフレーム」、もともと県議会議員、大塚愛さんの呼びかけで総社南高校の美術部メンバーが制作してくれたのがこの作品。
立案から打合せの段階で、Zoom会議などを通じて、愛さん、キシモトさん、江田さん(サニーデコーヒー)らが携わって、その際に建部はこんな町だ、こんなステキなお店がある、こんな取り組みをしてますと言ったことをリモートで高校生らに熱く語りディスカッションし、完成したそうです。
記念に、影の立役者の2人に実際に「顔出し」をしてもらいました(笑)。
(レポート・写真 松下りえ )
ウクライナへのロシアの侵略が始まった時、人は人間の歴史が何も変わっていないことを知った。これまで繰り返されてきた”力だけが正しい”と信じる独裁者による戦争。
19世紀初頭、フランス・ナポレオン軍によりヨーロッパ中が席捲された。スペインにおいても残虐な殺戮が行われた。その一部始終を克明に描き残した画家、フランシスコデゴヤ。
宮廷主席画家として頂点に立つも、後に耳が聞こえなくなる病にかかり隠遁。その後は社会を在りのままに見つめ、人間の愚かさや残忍さを描き続ける。
最初に頭に浮かんだ作品は「巨人」(ゴヤの弟子が描いたという説もある)
巨人(=戦争という怪物)が空に現れ、地上の生き物を踏み潰す。当時の人々の戦争への不安を現わしていると
解釈されているが、その孤独な後ろ姿は「人間社会に絶望し去っていく守護神」のようにも見える。
使った石は山石、砕石、その辺にころがる石、半端でなく重くなった。
侵略軍による市民殺戮。1908年マドリード、プリンシペ・ピオの丘で市民400人が銃殺されたことに怒ったゴヤが実際にカンテラを持ち現場で描写したとされる。
おびえる市民、一人両手をあげ最後の抵抗を示す男、しかし兵は誰一人前を直視できない。ウクライナでのロシアの若い兵の証言が重なる。
左からパネル1枚づつ制作し、3枚目「兵隊」の軍靴の石を置いた時点で、石のバランスが取れなくなり1枚目をすべてやり直す。
ゴヤの家の壁に描かれていた「黒い絵」の1点。ローマ神話に出るサトゥルヌスは、やがて自分が我が子により殺されると予言を受け、次々と子を飲み込む。
理性を失い妄想にかられた人間の愚かさを批判。
人間世界の魑魅魍魎を表わそうと、輪郭のないオールオーバーな石の展開となった。
ゴヤ、69歳の「自画像」記者と同年だが若く見える。音のない世界、目は自らを見つめるでもなく宙にとどまったまま。
背景の石のぶつかり合いが作品全体にどう共鳴するか、むつかしい仕事だった。
今から50年も前、この名作が日本に来た。薄っぺらなコピーでしか見たことがない時代、本物がいかにスゴイかを知った。
女の体をそのまま描く、当時、そんな非常識はなかった。宗教裁判が行われる、ゴヤの反骨が伝わる。
石で描くには不向きなモチーフ、なぜならこの作品の魅力は画肌(マチエール)の美しさにあるから。そういう意味においては失敗作。
何ゆえ、服を着ている像を描いたのかは諸説あり。「裸」と対比することで宗教上の戒めを伝える?だがゴヤは「着衣」から「裸」へ、またはその逆、
どちらも現実の人間であると言いたかったのだと思う。
自作では「着衣」の方が若干、絵画的になった。
「黒い絵」の1作、題名も記述も残っていないので、後の者が想像で付けただけに過ぎない。それでもゴヤの作品は人々に想像をかき立たせる。
成すすべを失い、死を受け入れていく自分。
並べる石も伸びては行かなかった、最小限というわけではなく、途中で手が止まった。
「石で描くゴヤ」動画
(ユーチューブ・2分00秒)
(レポート・三宅 優 )
サクサク列車が運行して6週目。この日(8月5日)JRプロモーションビデオ撮影の日、大勢の人がエキストラとして岡山デスティネーションキャンペーンの応援にやって来た。
別にここが、かつての観光立町に夢を追いかけようとするわけではない、そんな時代は遠ーくに終わった。
だからこそ「よくこられましたね、これからも互いに旅を楽しみましょうね」そんな交流を交わしたいなって、それだけ。
そして第1日曜日は3回目となる「福ふく市」開催の時。午前9時には5つのテントが快晴の空の下に張られた。駅舎前には岡山北商工会女性部の皆さんが植えてくれた花々がお出迎え。水やりの大変さを思うと、ただ、ただ感謝!
今回の出店者は我が「福丸ボール(たこ焼き)」「サニーデイコーヒー」「建部ヨーグルト」「観光物産販売所」福渡子ども会の「ヨーヨー釣り」これで夏祭り気分もアップ。
さらに駅舎の一角にひときわ目立って置かれているのは「ようこそ、福渡」顔出しフレーム。桜あり、ウシ君あり、ロールケーキあり、ご当地名物満載。
総社南高校美術部の生徒さんらが精魂込めて描いてくれた力作だ。今日のお客さんの反応が楽しみだ。
午前10時、我が「福丸」にはポツリ、ポツリと予約が入る。まだ火も入れてないのにその数20。
「よっしゃ!」と親方衆が気合を入れてバーナー点火、これから焼き終わるまでフル回転。立ちっぱなし、焼きっぱなしの全力投球、甲子園球児並みに熱い。
盛り付け係も買いに来た人に頼んで増員、焼き手、盛り付け、会計係8人の全員野球。
しばらくすると、子どもらと親御さんらの賑やかな一軍。数は少なくなったとはいえ、これだけ一堂に集まると急に町が若返る。
「ヨーヨー釣り」は大人気。顔出しフレームはというと、意外や大人たちに超好評?
老いも若きもこの日は、子どもに帰って夏祭り気分を味わう。
サクサク到着5分前、駅のプラットフォームはアメリカ大統領を出迎えるかの熱狂ぶり。そしてサクサクが姿を見せる。この歓迎に一番驚くのはきっと乗客。
12分後、無事に列車も次の駅に向かい、結局、外の市はほぼどこも完売。我が「福丸ボール」も「すみません」「申し訳ありません」
を繰り返すしかない(ホントにすみません)。
さて次回日程:8月21日10時 お待ちしています!
(写真・松下りえ レポート・三宅 優 )
「暑いですねは、もう言い飽きました」と出会った町の人があきらめ顔に言う。そうだろう、今日だって岡山は予測気温は37度。日中、部屋にいてクーラーにあたってるならいざ知らず、外で仕事をする人などさぞや大変だろう。
朝10時、すでに結構、突き刺す日差し、車の窓を開け放し田地子地区に向かう。区長をする本田義章さんのブルーベリー園の摘み取り体験。ブルーベリーは毎年いただくのだが、お訪ねするのは初めて。
途中の道でオニビジョンの岡本記者の車と合流。ここのところのコロナ猛威で、建部でも花火大会が中止、記者の関わる第1回サマースクールも取り止め、イベント情報が次々と消えていく中でニュースを見つけるのは至難の業。
本田さんの果樹園を見て驚いた、なんとブルーベリーが100本近くも並んでいる。つい、「こんなにいっぱい、どうしてるんですか?」と聞く。
「う~ん、出荷はしてないから、皆に採ってもらったり、近所の方に届けたり」
もう10年になるという、人に喜んでもらうためだけに栽培されているブルーベリー・・・それを一粒、つまんで口に。「甘い!」
この日の参加者は当新聞編集長(勝部)の娘さんと3人のお子さん。「うわー、いっぱいなってる」「早く、採りたい」
本田さんが「黒くて大きいのが熟してるから、それを採るといいよ、食べながらでね。あと、アブがいたりするから気を付けてね」とアドバイス。
さっそく、記者含めバケツを手に「いざ、ブル^ベリー摘みじゃ」
陽が射すも、時おり雲間もあり、風もそこそこで良いコンデッション、林の方からヒグラシも聞こえてくる。
頭の上で「ピピピ!」と鳴くのは何の鳥?
「それは、鳥ではなく、鳥防止に流している”鳥の声”」本田さんの説明では「危険を知らせる鳥の声を似せている」そうだ。
ムム、人と鳥との騙しあい、勝敗はどちらに??
バケツ一杯の果実が採れました、どれも完熟、スーパーでは決してお目にかかれません。岡本記者がマイクを向けて感想を聞く。
「子どもの夏休みですが、どこも出かけられないので、こんな体験ができたのがとってもうれしい」
「さて、じゃあ、試食タイムにしましょう」本田さんの誘導で全員、地区の公民館へ移動。
本田さんの奥様が調理室でお待ちかね。10分後、運ばれてきたのは冷た~い、ブルーベリージュース。
「う~、なんと、スムージー」凍らせたブルーベリーをそのままミキサーに、バナナも
加わり真似できないおいしさ。
子どもたちも「あまーい、あまーい、ブルーベリー♪」と歌いながら体を揺らす。それを観た爺ちゃん(編集長)も「それは、ブルーベリーダンス
かい?」と・・・、あくまで家族団らん、山の時間は過ぎていくのでした。(笑)
お土産に「ブルーベリージャム」まで頂いて、ホント、取材冥利につきる半日となりました、ごちそうさま!
(取材・勝部公平 三宅 優 )