■「新たけべの彩時季」
週末の朝、そろそろ選挙カーが回り始めるその前にチョッとのんびりコーヒータイム。町内会役員仲間と待ち合わせ、取材かねての喫茶店で”モーニング”。
出かけたのは53号線の有名店「すぎ茶屋」さんの横にある「茶房 りばてい」
ご一緒したのは福渡町内会で活動を共にするI氏とHさん。
午前9時、広々した店の駐車場にはすでに何台もの車が。
Hさん「わー、朝早くから結構、お客さんが来てるね」
ここに来るのは久しぶりとかで、店の前にある鯉の池を観て
「あれ、こんなコイのいる池、前にもあったかなあ」と、しきりと周りを観察。
Iさんの方も「ぼくも、しばらく来てないから久しぶりじゃなあ」と言って、互いにキョロキョロ。
何はともあれ中へ中へ、とりあえずは「リラックスしよう!」
案内されたのは当新聞グルメレポーターが密かに名付けた「殿様席」。
超ワイドなソファーの後ろはこれまたワイドなガラス窓で、外の緑濃い自然と誕生寺川のせせらぎが一望できる。
「いやー、この外が丸見えの窓ガラスがすごいよねえ」Iさんも、あらためて店内を見回し驚きのマナコ。
店内には年配のカップルが3組、それぞれに離れて座る。といっても最初から席同士がゆったりスペースなので、密になることはない。
ソファーの間には「ラビットちゃん」がデンと構えて、まさにコロナ禍に対応した環境。
注文はもちろん「モーニングセット」。朝8時から11時までの朝の超人気メニュー。
「わぁ、こんなに量があるんだったら、朝食をひかえて来るんだったわ」Hさん、厚切りのトーストを前にちょっぴり残念がる。
Iさんも「ぼくも朝を食べてきた、わかってれば、減らしたのに」今日はオニビジョンさんが来られると聞いて、我がたけべ新聞も便乗取材をかねての同席。
「まあまあ、ゆっくり召し上がればペロリですよ」記者が言ってる間にオニビジョンさんもやって来て、出来たてのモーニングセットにカメラが。
岡本記者(オニビジョン)からマイクを向けられ、「えっ?えっ?」と戸惑いながらもしっかり感想を述べる二人。
「子どもたち家族が帰って来たときは、ここによくうどんを食べに寄るんです。緑に囲まれてこのお店はいいなあと言って感心してますよ」(Hさん)
「ぼくも、ここに来るといつもホッとしてくつろぎます、何より外の自然を眺めながら頂けるのが好きです」(Iさん
)
1時間小があっという間に過ぎたのは、やっぱり室内にいるのに外にいるかのように錯覚してしまうシチュエーションが大きい。
いつまでいても飽きない、数年前に取材でお邪魔した時、当グルメレポーターが感動したその光景は今も変わらない。
(レポート・写真 三宅 優)
季節はやっと秋に向かったようだ。建部のあちこちでヒガンバナが咲き、栗が落ち始めた。当然、山に住む子だくさん一家も味覚を味わいに頻繁にやって来る。
先日は当新聞編集室の窓から外を眺めるといきなり視線が合ってしまった。母親といっしょに来たウリ坊は栗拾いに余念がなく、人が近づいても早足で逃げるでもない。
久しぶりに自転車で里山漫遊。旭川の川中に見えるのは流れに釣り糸を垂れる太公望たちの姿。今年はそこそこに獲れているのだろう、すでに、いい形の鮎を届けてもらった。
しあわせ橋を渡ると仕方ないけどこれも季節の風物詩、カゲロウたちの最期。きれいな水だから生息するのだし、一日だけの命と考えればやむなし。
富沢地区の夙山(あしたやま)に向かう。途中の田んぼでは稲刈りが始まっている。
目的の里山建部のベースキャンプからは「ブォーン、ブォーン」と複数のモーター音が鳴り響く。鳥越池に白い作業着のシルエットが映る。
月に一度の定例会、雑木を切り、草を刈り、マキを切り出し、炭を焼き、椎茸を育てる。もう10年以上の活動が続く。その間、メンバー達も(記者も)しっかりと年老いた。
この日はおなじみのメンバー10数名の顔が。
(記者)「やあやあ、お久しぶり」
(Kさん)「よう、あんな坂道を自転車で上って来るなあ、若いなあ」
(記者)「やっとのことですよ、もうヘトヘト(笑)」
キャンプ場一帯が刈られたばかりの草の匂いで覆われている。この間まで茫々と茂っていた池の周りがきれいに刈られ、すこぶる見晴らしがよい。
時刻は10時半を過ぎ、任務を終えたメンバーが三三、五五に戻って来る。
「もう、昼になったろう」
「いや、まだ11時前じゃ」
「朝が早いと半日が長いでぇ」
「そりゃあ、腹の時計が鳴っとるんじゃろー(笑)」
こんな会話が飛び出すのも里山メンバーならでは。
メンバーの一人本田義章さんからは奇跡の生還談。
「先日、草刈りをしててオオスズメバチに頭と足を10数か所刺されました。地中に巣を作っていたんです。大量に襲ってきた時には、もうこれでダメかと思った。幸いすぐに福渡病院に電話して、駆け込んで点滴を3時間受けて助かったのですが、刺されたところが象の足のようにパンパンに腫れてそりゃあ大変でした、皆さんも気をつけてください」
当新聞グルメレポーターもつい最近、裏山で小指を刺された。大したことは無いと甘く見ていたら、そのうちドンドン痛くなり、手の甲まで腫れてしまった。雨が多かった今年は外に巣を作らず地中に巣があるので草刈りなど要注意だ。
メンバーの要望で今日は早仕舞い。弁当が配られここで食べる人、持ち帰る人、てんでに対応。
勝部も「今は何がつらいって、交流ができないのがつらい。資金は蓄えてありますので、その時が来たら思う存分やりましょう(笑)」
「コロナ禍に 笑いが響く あしたやま」(記者、詠む)
(レポート・写真 三宅 優 写真・勝部公平)
たけべ新聞5周年記念企画「石で描く名画」その第2弾「ゴッホ」の展覧会が当新聞編集室のあるガレージギャラリー(ドレミファミリア)で開かれた。
作品はすべてパネルの上に石を並べただけの状態のため、長期の展示は難しく、この日も2時間だけの公開となった。
4日の土曜日、朝、石が崩れないように慎重に運ばれた作品9点がガレージの床に据えられる。
「ひまわり」「星月夜」「自画像」「アルルの跳ね橋」
「郵便配達人ルーラン」「アルルの女」「ゴッホの寝室」「夜のカフェ」「種まく人」
いずれも絵の好きな人たちには超有名な作品ばかり、但し、石コロが並べられた状態からそれを見極めるのは難しい。
観客は「え?これはどっち側から観るのじゃろう」「いや、石は分るけど、何が描かれているか判別できんな」
それでも「あっ、これは分る、これはヒマワリじゃな」
「ひまわり」以外はかたちがつかめない。そこでスマホを取り出し写真で覗いてもらう。
「おお、こんなふうに見えるんじゃ」「あら、ちゃんと人の顔が写ってる」「まあ不思議じゃなあ、どうして私の目では見えないじゃろ」
人は見る時、どうしても石そのものを目が追ってしまい、なかなか姿が浮かばない。
この日も前回「ダ・ヴィンチ最後の晩餐」の取材をされたオニビジョンの岡本記者が作品にカメラを向ける。
(岡本記者)「芸術と言うと普通の人は良くわからないと敬遠するのですが、この作品はわかりやすくて、元の絵を観てみたくなります」
そう、元の絵を観ると、この石の作品とは少し違うことがわかる。なのだが、どこか共通するイメージが伝わるはず。
「次は何を作るのですか」ギャラリーの問いに作者は
「次がホントにできるかどうか不安なので、できた時に話します・・・」
観客が誰もいなくなった頃「さぁ、、やっと下で遊べるぞ」と2階からハシゴを駆け下りてきた我が家ネコ。 作品の上を行ったり来たりで、やはり開期は2時間だけの、幻の「ゴッホ展」となった(笑)。
(レポート・三宅 優)