建部の最新ニュース

  2021年1月

   ■「新たけべの彩時季」

1月の彩時季
(左上から右へ)
 *1日発信 今年モ~よろしく  *4日発信 豊楽寺参道を往く  *10日 池の氷張る
 *10日発信 里山建部仕事始めく  *15日発信 とんどの火、燃ゆく  *18日発信 歩こう会の歩き初めく
 *18日 梅が咲く
 *25日発信 家おこしプロジェクトⅢく  *30日発信 春の小川クリーン大作戦Ⅱ




   春の小川クリーン作戦Ⅱ、遂に敢行!  
 
 2021年1月30日発信

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 もう観た?澄み切った水、うれしそうに泳ぐ錦鯉。
 岡山市環境学習センターめだかの学校「春の小川 ひょうたん池」の今のシーン。
 池を清掃したのは昨年の12月も 半ば、池は見事によみがえり生きものたちの動く姿が覗けるまでになった。これほどまでに清らかな状態に接したのは記者が11年「めだかクラブ」に参加して以来だ。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 無理もない、これまで計画はあったが中々実施には至らなかった。そんな折のコロナ、年間行事が減り時間的余裕が生まれた。
 時間と気持ちのゆとり、やろうと言う職員の強い意志、まさに千載一遇のチャンス。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 前回に引き続いて行うのはいよいよ「本丸」、前庭をくねくねと流れる全長40m「春の小川」。
 6年ほど前にも一度清掃したが、その折は主だった泥を掻き出す程度。この度は、中の堆積物をすべて取り出し洗浄する計画。
 「mmm、相当、やる気があるなー」記者も心して参加。
 事前に土嚢(のう)を積んで水をせき止め、メダカたちを追い込みながら、数日かけて職員が泥かきと砂利のすき取りをザックリと完了。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 朝9時、学校の小川の前にはすでに清掃スタッフが勢ぞろい。
 まずは中に溜まった水を超小型ポンプで汲み出す、「時間がかかるなあー」
 それを見て、隣で農業を営み学校設立時からを知っているSさんが「30年前のことで覚えてるのは、このあたりに排水口があって、排水のバルブがどこかに埋まってるはずなんじゃけど」とサジェスチョン 。
 そうか確かに、排水穴があればポンプで泥水を吸い上げる手間が省けるし、注水しながら洗うこともできる。
 「どこに埋まってるのだろう、ここかな、その辺かなあ」小川の底を手で探る。

春の小川クリーン作戦Ⅱ
春の小川クリーン作戦Ⅱ

 見つからないのであきらめて泥水の掻き出し。とっ、一番最後にキラリ✨小さな金属「あった!」
 「ということは、そこからまっすぐに伸びたとしてこのあたりか・・・」勘所のいい職員のYさんがスコップで当たると「コツッ!」
 排水穴も排水バルブも見つかった、後は開通させるのみ。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 しかし結局、いろいろやってみたけど、バルブがバカになってて開かないと判明。
 開校以来の大発見もやむなく断念、ポンプと手杓でコツコツ汲み取る。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 あらかた終えて残る作業は砂利洗い。泥だらけの砂利をそのまま戻したら、また元のモクアミ。しかしこれだけの量の 堆積物をどこでどうやってきれいにするの?おのおの持ち寄った自前の金アミザルやメッシュの袋やらでとりあえず開始。
 1時間やったあたりで木っ葉やゴミでザルがすぐに目詰りしてはかどらず、先の見えない状況に内心あせり。
 当新聞グルメレポーターのM子が嘆く。「これじゃあ、ぜったい今日中には終わらないよー」

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 そこへ知恵者、登場、再び隣のSさん。「なんでジャリを戻さにゃあおえんのん?作った時は見場が良いけん入れただけ、これがあると、そのたびに掃除が大変なだけじゃ 」
 目からウロコ、元に戻すことしか頭になかったスタッフ一同、 「言われてみればその通り、底はコンクリートだったし、すでに洗ってあるのを入れるだけで十分じゃん」
 M子もストンッと納得、そうと決まれば「昼めしだ!」

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 朝のうち寒い寒いと厚着していたのが、昼からのポカポカ陽気と肉体労働で一枚脱ぎ二枚、三枚。
 ゴールが見えた仕事は 作業の流れがスムーズ。泥を集める係、一輪車で運ぶ係。その間、高圧洗浄機で石積みを洗って行く。

春の小川クリーン作戦Ⅱ

春の小川クリーン作戦Ⅱ

 約、軽トラ二台分の堆積物が搔き出された。終わってみると、今回もかなり徹底的にやった感が強い。

 春の小川クリーン作戦Ⅱ

 「これでもう5年は大丈夫でしょう」
 「でも、その時はわれわれはもういないでしょう(笑)」

 偉業を成し遂げホッとした武藤館長、沖指導員の会話に 他のスタッフの顔もほころぶ。


春の小川クリーン作戦Ⅱ


 (記事・写真 三宅 優)



   「たけべ家おこしプロジェクト」の着々 
 
 2021年1月25日発信

家おこしプロジェクト

 社会的行事の多くが遅延、停滞、中止。それでもちょっとずつでも前へ進めよう、たとえこの先、世の中どうなるかわからないにしてもと、活動を模索継続する組織も多くある。この「建部町家おこしプロジェクト」は行事とは異なるが、新規に地域活性化を目的に空き家の活用を促進しようと町内の有志で結成した団体。
 しかし昨年2月に結成するや、すぐにコロナ災禍。町内会、自治会に呼びかけ幅広く取り組もうと考えたが、その自治会自体が開けない現状。 空き家情報の収集や呼びかけも儘ならぬ。
 それでもモノは考えようで、この足踏み、じっくり今後のあり方を詰めるには好都合。ここまで日本全国、野放しに広がった地方の過疎、建部町内で見ても100軒以上の空き家。あわてて手を打っても焼石に水、大した改善はむつかしいと腹をくくり、それこそ”活動を愉しみながら多少の効果につながれば”とのんびり進めるのが得策かと。

家おこしプロジェクト

その「家おこしプロジェクト」の今年最初の役員会が先日、開かれた。
役員メンバーは建部学区連合町内会会長の垣本広司さんを筆頭に田地子区長の本田義章さん、たけべおこしプロジェクト代表の平田慎一さん、県議会議員の大塚愛さん、町内在住の松下りえさん、記者(三宅)、他に最近、御津で「OMOや545」を開店したばかりの「縁を紡ぐ家再生プロジェクト」代表、中里真一さんら7名で、中里さんはネットでの参加。
 さっそく「今日の検討議題は、空き家の売りたい人、探している人の情報シートの煮詰め、情報保護指針の作成、総会スケジュール確認、のその前に近況の報告をお願いします」垣本会長の進行でスタート。

家おこしプロジェクト

 近況報告では「地区内の朽ちかけた民家付き農地を若い人から借りたいと申し出がありました。すでに移住している方からの紹介です 」
 「私の方もお年寄りが長年手入れしてきた見晴らしの良い果樹園の利用者を探していましたが、なんと市内の女性がチャレンジすることに決まりました」
 「うちの地区でも1軒、地元の者から見ると、買う人はだれもいないんじゃあないかと言うと、案外にそうでもない」
 「こればかりはマッチングで、自分で直して住めるようにするのが好きな人もいるわけです」
 「それは、大工だった大塚愛さんでしょう(笑)」
 「最近、町内に移住を希望され決まりかけたのですが、登記上の問題で流れてしまいました。代わりの物件を探しているのですが」
 「昨年、紹介した〇〇さんのお家はどうですか?」
と和気あいあいに活発な情報交換がなされた。

 確かに町内の動きでは、空き家の入居者が少しづつ増えつつあると記者の認識。 昨年からだけでも福渡学区内で10件余りが埋まった。タイプは田んぼ付き一軒家、町中のすぐに住める一戸建て、前者は若い世代、後者はリタイア組に。町内の不動産屋さんによるとコロナ以後、問い合わせが急増しているとか。
 今後さらに様々なニーズに対応した的確な情報発信によりマッチングの可能性が高まると思われる。
 それに先立ちしっかりと受け入れ側の足場を固めることが大切。中でも「情報シート」に記入される内容については、双方が安心して記入できるように「情報保護指針」が重要となる。
 この日はこれらを検討の後、次なるステップ(実際データ収集に着手、今期活動報告並びに来期活動計画案作成など)をそれぞれが受持ち、閉会。次回は3月16日(火)


 (記事・写真 三宅 優)



   コロナ2年、歩き初めは祈願詣で 
 
 2021年1月18日発信

 県内コロナ感染確認数はいよいよ2000人超え。「怖いなあ、ほんとに、どげんになるんじゃろう?」
 日曜の朝、建部八幡温泉駐車場に集まったお年寄りたち、新し門出を明るい気持ちでスタートしたかったのに暗いニュース、どんよりと冷え込む天候。
 「心配しながらじっとしてても、寒いだけじゃ。早うに歩こう、歩こう!」

歩こう会

 令和3年「第404回建部町健康づくり歩こう会」(会長 本田義章さん)の最初はここから徒歩で順に6つの神社詣で。今日の参加者数は27名、ほぼ65歳以上の高齢者だ。

歩こう会

 1番目は建部上にある「七社八幡宮」木の伐採がなされ、その分スッキリとしたが”鎮守の森”の風情が薄れてしまった。しかし守っていく者にとってはそうも言ってられないのだろう。
 鈴の音が鳴り、柏手が鳥居の横にそびえる檜の上空まで伝わった。願いごとは、「ことしも元気に歩けますように・・・」

歩こう会

そのまま南に進む。あちこちの家の前の畑には土の掘り起こされた跡。
 「まっ、こんな家の前までイノシシが出て来るなんて、安心して寝てられんなぁ」
 「ホンマになあ、昔じゃあ、考えられんことじゃ」

歩こう会

「富沢神社」に出る。「あれ?ここのしめ縄は通常とは逆に付いているぞ」
 理由はわからないが、昔からこうだと言う。
 どうやらしきたりにやかましい神社にして、何が正しい、どうでなくてはいけないということではないらしい。要は、”敬う(うやまう)心”さえあれば、右に付こうが、左に付こうが構わない。新年の”大発見”にうれしくなる。

歩こう会

 一行は春を待つ田んぼロードを行く。
 出発から1時間、身体が温もり口もゆるむ。あたりの家々の前に立ち止まるごとに
 「ここは、誰々さんのお家よ」
 「まあ、そう、じゃあ息子さんらもご一緒 ?」
 「となりのお家がそうよー」
 「いいわねー」

歩こう会
歩こう会

 小学校のグランドからは白球追う子どもたちの声。そばを流れる田地子川にはコガモが一羽。
 更に建部用水沿いに歩む。
 「最近あの人、参加してないね」ポソッとつぶやかれた言葉、寂しさが募る。

歩こう会
歩こう会

 「中田天神宮」到着、階段の多さに「わたし、この蛙(カエル)と帰るのを待ってるわ」
 鳥居の脇に鎮座した親子ガエルの背を撫でながら待つことに。
 さすがにこの難所を経ると脚もくたびれる、あともう少し、建部駅前のプラザでトイレタイム。

歩こう会
歩こう会

 プラザでの10分の小休憩は結局20分に延長、外はいつしか北風小僧の寒太郎モード。休んでる間に身体が熱を失い暖気運転が必要。
 モクモク歩くしかないメンバーたち、その姿はまさに巡礼者?
 「・・・だって、元気でいないと子どもに頼れんもん」
 「・・・そうそう、自分でなんとかするしかないのよ」
 

歩こう会

 西原「鹿島神社」にやって来た。平野部に建つこじんまりした神社、不思議な神々しさが漂う。
 木々に絡まるうっそうとしたツタに見とれる。ここから中田新町を抜ける。

歩こう会
歩こう会

 150年前の町人屋敷、大商人、御殿医の家並み。一隅になんと、早咲きの梅。
 「まあ、もう梅よ、ここは早いなー」
 「もう、すぐに春よねえ、ボヤボヤしてられんわー」

歩こう会
歩こう会

 住宅地をくぐり出会えたのは市場「眞名井神社」ここまで来るとさすがにどこかでちょっと一休み。
 参加者の手を合わせる時間がだんだんと 長くなる。
 「そんなに、いくつも何をお願いしたんですか?」記者のいじわるな質問に
 「そりゃあ、どこも同じこと。家族がみんな健康で、それと早くコロナが終息しますように・・・」  

歩こう会

 本日の最終地、「宮地神社」にたどり着いたのは正午も過ぎ。
 シンボルの大樹が迎える。曇天だった空は完歩を讃えて陽の輝く青空。
 この後、メンバーたちは再び八幡温泉駐車場まで歩き、次回の約束を交わして三々五々に帰宅。
 ♪上を向~いて歩~こう たけべ町 歩~こうかい♪


 (記事・写真 三宅 優 写真協力 本田義章)



   子ども園とお年寄りたちで繋ぐ ”とんど祭り” 
 
 2021年1月15日発信

とんど

1月15日は全国的に「とんど祭り」が行われる日です。歴史的には徒然草にも記され鎌倉時代あたりが始まりで、門松やお飾りなどで歳神様を導いて正月を迎え、明けると飾りや書き初めなどを焼いて見送るという、日本各地に定着した風習で出雲地方が発症のようです。
 今日は10数年前から市場地区の老人クラブと建部保育園の共同で開かれてきた「とんど祭り」が岡山市建部認定こども園で引き続き開催されるということで訪問しました。

とんど

 園内グラウンドでは、市場地区老人クラブ会長の市川正之さんと十数名の会員さんが集まり、子どもたちが持ち寄ったお飾り、園児の書初め、お絵かきなどを手際よく積み重ね、園児が見守る中、点火しました。 快晴の冬空に炎が舞い上がっていきます。
 老人クラブのメンバーのお一人が「昔は焼いたあとの炭を子どもの顔につけて遊んだり、温かい焼きミカンを食べて子どもたちの健康を祈ったものです」と話してくれました。

とんど

 渡邊美由岐園長先生からは「園児が地域のおじいちゃん、おばあちゃんと交流できることの喜びは、町中の施設ではできない素晴らしいつながりです。これからも地域の皆さんとのふれあう機会を多くつくっていきたい」と抱負を語って頂きました。

とんど

 最後に市川会長が「子ども園との交流は私たち年寄りにとっても、生きる力を高めてくれます。いっしょに行っているサツマイモの苗植え、草取り、収穫、焼きいも大会などは老人クラブ員の大事な行事でこれからも続けていきたいです」と述べられ、とんど祭りは無事終了となりました。こんなコラボが建部のあちこちで行われるといいですね。
(記事・写真 勝部 公平)

   コロナ渦で ”とんど”の煙をさがして・・・
 

とんど

 コロナで地区内の”とんど”が、それぞれ個人で行うようにと取止めになった。それでも、火を焚くのはどこでもというわけにはいかない。例年なら町のいくつかで煙の立ち上る光景が 観られるのだが。
 毎年「とんど祭り」を開いている町内の養護老人施設を上空を眺めると白く立ち昇る煙り。

とんど

 駆け参じると今年は参加者なしで職員さんだけで行っているとのこと。焚かれるドラム缶の回りには利用者さんや町内の方から持ち寄られたたくさんのお飾り、門松、習字、お札(ふだ)・・・。
 楽しみにしていた顔に会えないのは、ちと寂しいが、オレンジの炎が勢いよく厄を焼き払う様を伝えることで、一人一人の笑顔を思い浮かべよう。
 (記事・写真 三宅 優)



   建部の里山から「今年もよろしく、共にがんばろうー」 
 
 2021年1月10日発信

里山建部仕事始め

 岡山コロナ感染者数1780人、ジワリと包囲網が狭まる。緊急事態宣言は効果を表すだろうか。
 そしてこの寒波、水道の水が凍ってしまった。聞くと町内のほとんどの家で起きている、それもそのはず、昨日の建部の温度計はマイナス10度。急きょ、家中の暖房器具をかき集め対抗策。使わなくなっていたアンカ、湯たんぽ、電気こたつも再登場。

里山建部仕事始め

 そんな中、今朝の富沢にある鳥沢池は完全に凍り、仕事始めに集まった「里山建部」のメンバーから「これでここの名物がまた増えた、里山スケートリンクで売り出そう(笑)」の冗談が飛び出す。
 山からの風、池からの風、共に耳を切り裂くほどに冷たい。だから、こんな日は身体を動かすのが一番と15名の参加者はそれぞれに受け持った任務に励む。

里山建部仕事始め

 本日のメイン作業その1、シイタケ栽培の原木の入れ替え。その2、マキの積み替え。マキはコロナ災禍の中、幸先良く1車両分がすでに販売、炭も引き取りが始まっている。
 こうして山の整備を目的とした活動が自分たちの資金にも変わり、且つ健康にも付与する、まさに好循環と言える。

里山建部仕事始め

会長の重本さん他、数名のメンバーに今年の抱負を聞く。
 (重本さん)「去年一年はコロナで大変でしたが、そんな中でもどうにか作業をこなして整備が出来ました。今年も引き続き協力してきれいな里山にして、訪れた人たちにも明るくなって楽しんでもらえるようにしたいです 」

 (藤原さん)「特別にはないのですが、例年通り元気で健康で、いっしょにやれたらと思っています。ほかに1.3ヘクタールの田んぼをやってますのでこちらもがんばって、いい米を作ってお届けしたいです」

里山建部仕事始め
里山建部仕事始め

 (平松さん)「今年、他のイベントがまったくないので家でマキ割りをすることと、ここの作業くらい。 でも元気で生きて、自分のやりたいことをする、それが一番かな」

 (市川さん)「抱負 ?そうですねえ、地域の役を無事こなすことかなあ。老人クラブにお寺、たくさんあって、この歳になると回ってくるんですよー(笑)」

 (勝部志乃さん)「去年やっていないことを消化して、里山仕事のキャリアを積みたいですね」

里山建部仕事始め
里山建部仕事始め

 作業は終盤へ。軽トラで運搬してきたマキの最後の積み上げ、トラックから手渡しで着々と山が築かれていく。
 一段落後の熱いお茶がうれしい。お茶のお供は恒例、藤原さん家の「かき餅」
 「これって、子どもの頃、よく食べたよねえー」
 「うちの方では、凍りもちって呼んでたなあ」
 薄ピンクの砂糖もち、豆の入った塩もち。なつかしさと素朴さとぬくもりが伝わる。

里山建部仕事始め

 締めは重本会長。「本来はここで皆さんと輪を囲んでワイワイ楽しくやりたいのですが、こんなご時世ですので密にならんように、 今日はお弁当も持ち帰りとさせていただきました。ありがとうございました 」

里山建部仕事始め

 解散~、おやっ?「お~い、どうしたんだ、おまえもここの仲間なのか?」
 「ミャーミャーミャー(そうだよ、ボクはここで ずっと留守番してたんだよー)

 鼻黒 ニ毛猫(ニケネコ)現る。
 年始め新規会員の二毛も加わって、本日の仕事始めも無事終了。

里山建部仕事始め

本年も「里山建部」よろしくお願いしまーす


 (現地報告 勝部 公平 三宅 優 )



  新年の第一歩は近隣散策から 
 
 2021年1月3日発信

豊楽寺参道

静かな正月、家の外では人の声も聞こえてこない。テレビもラジオもない(記者失格?)我家においてはまるで時間が止まったかのよう。
 今年もきちんとおせちを作り、お腹いっぱいになっている3が日、そろそろ体を動かさないとそれこそ”牛”になってしまう。ということで、新年第一歩は、自宅(ドレミファミリア アートギャラリー)を起点に豊楽寺(ぶらくじ)山道を往く。

豊楽寺参道

 当ギャラリー前の道は昔の津山街道、参勤交代の行列が行き交っていた。それと、この一帯を檀家として広く治めていた豊楽寺へ至る道として、この先の峠、石引乢には茶店、飯屋が並び三味線の音が鳴りひびき、駕籠かきがたむろしていたとか。

豊楽寺参道

 今はそんな面影は全くない、どころか昭和の頃には数十軒あった建部町豊楽寺の住居もわずか数軒になってしまった。
 この石引乢は結構な急勾配で、峠の先の下神目には、行き倒れでもしたのか子どもを祀った地蔵様がいくつか建てられている。そんな坂道を重たいお腹を揺さぶりながらテクテク登る。

豊楽寺参道
豊楽寺参道
豊楽寺参道

 やがて「☜豊楽寺」の道標。それに沿ってさらに山道を行くと仁王門入口の道標。
 岡山市指定重要文化財の豊楽寺仁王門。その門をくぐり階段を上がると700年代に開山されたと伝わる美作八十八ヶ所の一つ高野山真言宗、豊楽寺本堂。手前脇には大師堂。
 境内横の霊園入口で迎えてくれるのはドラえもん。お土産にどら焼きを持ってくればよかったなー。コロナも忘れニッコリ。

豊楽寺参道

 ドラえもんにサヨナラを告げ、ここから最初のY字路を右にどんどん進むと福渡商店街の町外れに出る。木陰の奥には朽ちかけた家。何の木だろう、大きな葉っぱを落とした暴れん坊将軍の大樹。空では先ほどからトビが「ピューヒョロロー」と鳴きながら旋回している。

豊楽寺参道

 左前方にキラキラとまばゆい光を感じたらそこが大池。 以前、一帯に広がっていた田んぼを潤していた豊かなる貯水池。渡り鳥が来訪しその水面は変わらずに美しい。訪れるなら新緑の頃がいいかも・・・。

豊楽寺参道
豊楽寺参道

 道の右斜面には 正月飾りに欠かせないウラジロの群生、二枚でうん百円だから・・・。つややかな濃紺のくす玉を実らせた龍のヒゲも今年はことのほか生り年。
 毎年2月に開催の岡山市環境学習センター「めだかの学校」主催の環境フォーラムで行われる工作体験「竹鉄砲」これに使うくす玉、でも今はなかなか見つからないので濡れ新聞紙を鉄砲の玉にしている。

豊楽寺参道

 続いて小池、このあたりまで来ると眼下に旭川、向こう岸のニュータウンが見下ろせる。 荒れ果てた山林のいたるところに崩落で剥き出しの斜面はまるでアンコールワットの遺跡のよう。神々しい気持ちにさせられるパワースポットです。

豊楽寺参道

 気づけばいつもの町並みの風景、電車を待つ福渡駅も間近。線路沿いをくたびれ気味の足を励まし励まし、再び津山街道。途中で今年生まれたばかりのヤギの赤ちゃんとご対面。

豊楽寺参道

 我がギャラリーはすぐそこ、池を抱く石引の谷に迎えられ、本日、1時間10分、5キロちょっとのゴーツートラベル終了。
 あれほど満腹だったお中もほどよく「夕食は何にしようかなあー?、ねぇ、あなた」

豊楽寺参道
 


 (レポート・ 三宅 美恵子 写真・三宅優)








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