■「新たけべの彩時季」
10月26日朝9時過ぎ、雲一つない快晴の青空の下、建部認定こども園近くの畑がにぎやか、芋ほりが始まった。
これは10年以上続いている市場地区の老人クラブが地域活動のひとつとして同地区にある旧建部保育園との協働活動を開催。近所の市川誠さんの畑を借りて、サツマイモを通じて子育てに役立てようと始めて今日まで続いている行事です。
今年も5月に300本の鳴門金時・紅はるかの苗を園児とともに植え、その後、水やり、草取り、草刈りなど共同で約半年の世話をして今日の日を迎えました。
この日は老人クラブのお年寄りたち13名とこども園の園児47名が参加、
芋ほりの手ほどきを受けながら、深々とした土を掘り「エイヤー」の掛け声で引っこ抜くと大きなお芋さんが顔を出してきます。
赤いホッペの鳴門金時を持ち上げる園児に笑みがこぼれ、自慢そうに持ち上げるのです。
老人クラブ会長の市川正之さんは「先輩たちが、地域の子供たちの子育てをお手伝いをしようとの思いをこれからもしっかりと受け継いで、自分たちの生きがいにもつながっていければいいのかな」と話されていました。
園長先生は「幼児のころから食農体験ができるのも、地域の皆さんのご協力あってのことで、本当にありがたく思っています」とのこと。少子高齢化の時代だからこそ、このような地域協働の参加の活動が大切なのですね。
尚、29日には今日掘ったサツマイモをみんなで焼いて食べ、参加したおじいちゃんおばあちゃんと園児の交流を開催する予定だそうです。きっと子供たちとおじいちゃんおばあちゃんとの絆が深まっていくのでしょうね。
(レポート・写真 勝部 公平)
「どこまでも行(ゆ)こう 道はきびしくとも 口笛を吹きながら 歩いて行こう・・・」(作詞 小林亜星、実際は”・・・走って行こう”)こんな歌詞が頭に浮かんできた。
第401回「建部町歩こう会」(401回って32年間も続いてるってことだよ!)はこの日、吉田の旭川両岸をウォーク。
スタートは建部駅裏駐車場。出発時間は8時45分。自宅を自転車で出て8時40分到着、が、いない誰も。前を行く人の姿、「スイマセン、歩こう会がここで集まる予定なんですが」
「もうみんな、先に歩き出してるわよ」
まったく年寄りはせっかちなんだから(笑)、小走りでメンバーを追う。
この日の参加者は20名ほど。新しく会長になった本田義章さんのリードで進む。ウォーキングの楽しさはやはり、道々の草花や山に成る木の実や葉っぱを見つけること。
「あっ、これ野イチゴよね」「そう、それは食べられるよ、ジャムにしてもおいしい」
「シャリンコって知ってる?すっぱいの」「スカンポとかも言うんじゃない、食べたことないけど」
女性らの会話は止めどなく続く。
「うちの娘がね、昔ね、○○のレストランで働いてたのよ」「ああ、じゃあずいぶん前ね」
「うん、そこで料理の飾りに使う葉っぱを娘が山で採って来て、よく持って行ってたわ」「そりゃあ、喜ばれたでしょう、だって買ったら高いもん」
娘さんがこのことを覚えているかどうか、「えー、そんなことあったっけ?」母だけのメモリー。
一方、男性は、「吉田はきれいに草を刈っておるなあ、これだけやるのは大変で」「機械でしょう、でも良う守っとるなあ」
見る視点が違う。
岸の草むらにイノシシの檻を見つける。「今年はイノシシも多いけど、マムシも多いなあ」
すると「キャッー!」女性の一人が飛びのいて「ヘビ!」
男性陣が「ハハハ、枝切れじゃよ、黒いの」「はあ、驚いた、私、ヘビって大きらい」
そこからヘビ談義へ。
吉田から鹿瀬橋を渡り江尻からもと来た地点に向け北上。ここは、春は山野草が咲き絶好のサイクリングロード、車もほとんど通らない。右には秋空を写す旭川が広がる。
「あぁー、いい景色ねー」「ほんと、最高の日和だったわ」
進むにつれ大きな樹木が目立ち始める。樹齢何年だろう、巨大な樫の木?
やがて、ご一行様は西原から津山線に向けて進む。朝方は寒いくらいでジャンパー着用だったのが、昼前にはシャツだけで気持ちいい。
津山線にぶつかるとそのまま建部駅へ。着きました、所要2時間、歩行距離8キロ、全員完歩で「GO TO ウォーキング!」終了。
「どこまでも行こう 道は遠くても 口笛を吹きながら 歩いて行こう」
次回は11月15日(日)「一ノ口用水路散策」八幡温泉駐車場 8時半集合
(レポート・写真 三宅 優)
例年なら旭川の河川敷で「野菜市感謝祭」が盛大に開かれる時期なのだが今年は中止、そこでお米の獲れたことの感謝祭をしようと、ここたけべ販売所で
「新米フェア」を開催。さっそくのぞいて見た。
店内には獲れたて建部米が袋詰めで並んでいる。建部米のおいしさは定評なので、これから多くの買い求める人が
訪れることだろう。記者はと言うと、さすが建部に住んでいるので地元の生産者さんの田んぼから毎年、分けてもらってる(スミマセン、建部に住む大特典です)
とは言え、何といってもこの施設の強みはやはり、建部で作られた新鮮野菜が朝一に届けられることだろう。キャベツ、ネギ、ホーレンソウ、ゴボウ、ナス、カブ、カボチャ、サツマイモ、ニンニク、どれも100円代でとにかく安い。
それと今年から始まったお弁当コーナーでは「鯖寿司」が人気。地元「河本食品」と言えば「横綱弁当」そこが作るこの季節、自慢の一品は見逃せない。今なら4日前から予約を受け付けている。
外では「あなたの好きなおにぎりの具を教えてアンケート」
を実施中。さっそくグルメレポーターが反応。
「え~とねえ、わたしは、やっぱり”焼き鮭”かな、あなたは?」
(記者)「おれは、明太子、一本勝負」(明太子をまるまる一本挟んだもの)
いっしょに来た近所の岸おじいさんは「わしゃー、ウメボシじゃあ」ということで、それぞれに好みを記入。
「これ書いて何か当たって、もらえるとええのう」と最後におじいさんが言いました。(笑)
川向こうに広がる田んぼでは、まだこれから刈り取りを待つ稲穂が所どころに黄金色を輝かせている。
「おいしいお米が獲れる建部ってホント恵まれてるな」コロナくたびれの心が新米に励まされて持ち直す。
明日のお昼は、”鮭のおにぎり”で決まり!
(レポート・写真 三宅 優)
10月15日朝10時過ぎ、建部小学校5年生17名は金木犀(キンモクセイ)の香りがブーンとそよ風に運ばれる校門から、建部こども園近くの田地子川まで歩いて移動。
川べりでこの日の学習テーマである「旭川と田地子川の環境調査」に入りました。
講師は岡山市環境学習センターの武藤館長、沖指導員、勝部が当たりました。
館長から、絶滅危惧種を例に挙げてESDの大切さについて説明がありました。
魚類ではアユモドキ・メダカ・タガメなど。
動物ではカワウソ・日本オオカミなど。鳥類ではコウノトリ・ライチョウなど。甲殻類ではカブトガニ・日本ザリガニなど。
植物ではサクラソウ・エビネラン・フジバカマ・オキナ草など。
自分たちの身近にいる生き物が絶滅危惧種と聞いて驚きです。
日本では90,000種、世界では10,000,000種の生き物が存在しているそうで、人間もこれらの生物と共生することを考えながら歩みたいものです。
沖指導員からは、旭川・田地子川の実際の生き物を例に挙げて、支流と本流に生息している魚などの特徴の説明、
支流がきれいにならないと旭川の本流がきれいにならない理由を聞いて児童たちはしっかり納得。
勝部は川に入り、網で捕えた生き物を紹介。ハエ・ドンコ・ヌマエビ・スジエビ・トノサマガエル・ミズカマキリ・カワニナなど、実際に自分の目で観察してもらいました。
環境調査はパックテストによるCODの水質検査を生徒がグループに分かれて行いました。
田地子川ではゼロだったのが、文化センター前の旭川では色が変わり4のランクになりました。
なぜこんなに水質が違うのか、これからグループごとに話し合いながらまとめるそうです。
子どもの頃から環境学習を行なっていくことにより、地球市民として何が大切なのかを理解し、より自然との共生が出来ていくとあらためて確信しました。
(レポート・写真 勝部 公平)
台風16号発生、どうやらベトナム沖を通過・・・台風情報に右往左往の昨今。そんな中、昨日(13日)は岡山市の自主防災組織交流会が北区ふれあいセンターで開催。
建部町からは、中田、田地子、福渡の自主防災団が参加した。
この日の進行テーマは「EVAG(
Evacuation Activity Game)」という教材を使って避難行動の問題を皆と共有し考えようというもの。
ファシリテーター(進行役)としてこの教材を開発した会社の社員さんが説明を始める。
が、すぐに参加者から「EVAG(エヴァグ)の意味は?
何で横文字なのか、もっとわかりやすく言えないのか」とのツッコミ(笑)。
それもそのはず、定員50名で集まった組織長さんは、ほぼ高齢者(建部町含め)、いきなり重い現実が浮き彫りに。自主防災組織という強固な集団をイメージするその実態は”老人会”が中心なのだから。
とはいえ、担当の危機管理室の職員は皆若い、「英語の方がスッキリ伝わりやすい」派なのだから仕方がない(笑)
偶然、我がテーブルには「ほっと岡山」を主宰する建部在住の服部育代さんが同席、南区福田、伊島からの参加者さんも横文字は苦ではないようで
すぐにゲームに取り掛かる。
ゲームは紙上のタウンマップに描かれた各チームごとの町内を基点に”それぞれ”がどのような行動を取るかを問うもの。
”それぞれ”には仕掛けがあり、
個々に「属性カード」を引いてそこに書かれた人物になり切ることが前提。
記者の場合「土砂災のイエローゾーンに居住、住年齢50代、男性、造園業、家族4人、イスラムからの留学生が滞在、妻は防災責任者、近所づきあい良好・・・」とある。隣席の窪藪団長は「10代の女子中学生、家に一人でいる、親は仕事で出ている・・・」とかなり難易度の高い役柄。
中には「20代女性、アパート住まい、躁鬱症を患っている、相談相手ナシ・・・」という役になった70代の男性も。
「どうしたらいいんでしょう、何をどうするかよりも、この人の今の気持ちを想像することの方が大変です」と、ついつい優しい人柄が滲み出る。
第一ステップは「レベル3」での対応から。「自宅待機する」「自力で避難」「支援を求め避難」を各属性の立場で選択、その際、「親の帰りを待つべきか」「ペットはどうする」等の課題を考え答えを出して付箋に書き出す。
「・・・避難」を選んだ人は次なるアクションカードを引き、支援は誰に頼むのかといった答えを出して進んでいく。
こうして第2ステップ、第3ステップと災害危険度が高まる中でそれぞれの取るべき行動を決めていく。
大雑把な説明で読者にはよく理解できないと思うのだが、とにかく様々な設定が乗数で増えていき決断が迫られる。
最終的にはゲームを通じて浮び上がった課題についてグループワークで振り返りを行ったわけだが、残念ながら短時間での消化不良はゆがめない。
ただ、災害警報から災害発生までの中で個々に於いてどのようなことが想定されるかをある程度、俯瞰できるのはメリット。
同席の服部育代さんも「今日のゲーム、面白かったですねえ」と若い人ならではの感想。
今日の会を通して気になったことを。
出席者の年配者の方から「私の地区は2つの川の交わる所にありまして、毎年、道路が冠水、避難所まで行けません、それで
皆で連絡を取り合いながら自宅待機しています」のお話。
仮想上でなくても現実に災害と向きあって困っている地域があるわけ(わが地区も)で、この実例一つで十分な検討課題であるし、仮に行政が主体となってこのことの解決を導いたら、それこそ”災害に強い岡山市”となるのではと思うのだが。
(レポート・写真 三宅 優)
秋晴れとなった休日の朝、田んぼの畔を行く数人の若者、どう見てもこれから田んぼの稲刈りでもなさそう、手には園芸用ミニスコップと軍手となると・・・・。
そう以前にも当新聞で何度か紹介したことがある「あこがれスタイル」さんが企画する「建部ほったらかし農園」芋掘りイベントの日だ。
参加したのはいつもの「あこがれ」メンバー、カッチャンたち若者3人と親子で参加の天野さん。
さっそく農園主?の佐藤安奈さんより、”芋掘り心得”が伝授される。
「この土が盛り上げている所のサツマイモの葉の茎がはえている回りをていねいに。一個が見つかったら、つながってあるので、とにかくのんびりやってください(笑)。慌ててやっちゃうと折れちゃうよ、それと自分で掘ったものは自分で持って帰ってね」
安奈さんに質問「これっていつ植えたの?」
(安奈) 「えーっと5月、5月のいつだっけなあ」するとカッチャン 「5月の母の日だよー」
どうやら昨年もそうだったらしい。母の日から5ヵ月でどれほど大きく育ったか、たしか、昨年は不作だったと聞いたが・・・。
親子さんに密着(マスク着用(笑)
(お父さん)「その茎の下をスコップで掘るんだよ」
(娘っ子)「何んにもないよー」
見つからないまま、なお掘ること1分 「アッ、出てきたー」(お父さん)「オッ、大物じゃん」
メンバーたちはと言うと、さすが自分で植えただけある?手ごたえ十分に大きいの中位、ひょろ長いの取り混ぜて収穫。掘り方もスコップで周辺を崩してから、あとは発掘調査のように手で恐るおそる。
時々、ミミズや冬眠準備のカエルと遭遇、「あっゴメン、ゴメン、起こしちゃって・・・」
遅れて到着の2名さんも加わって、秋の収穫祭はゆっくりと進む。
側を流れる用水路ではモズクガニが横走り。安奈ちゃんのお祖母さんも、見ているだけじゃあと畑にチョコンと腰を下ろして土に向かう。
後ろでは津山線の電車が眩いばかりのオレンジ色を輝かしながら去っていく。
土をかき、土の柔らかさを確かめつつ、空白の心がさまよいはじめる・・・。
気がつけば、もうお昼。ここ建部町下神目のゆっくり時間もしっかり世界標準を刻んでた。それぞれのカゴには獲れ高の違いか、多い少ないのサツマイモ、
でも食べるには十分すぎる量。
焼くのかな、蒸すのかな、天ぷら最高、
建部の自然がもたらしてくれた秋の味覚をおみやげに、あとは自由解散といたしましょう。
ルールなし、「こうしろ、ああしろ」指図なし、「あこがれスタイル」の目指すものは、いつだって”自分の意志尊重”。
但し「泣きごと言うなよ、あとは自分の責任だよ」
こんなフリーさがカッチャンをリーダーにずっと続いている理由かなとあらためて感じるいっときだった。
*追記:みんなの写真が佐藤安奈さんから届きました、お疲れさまでした!
(レポート・写真 三宅 優)
台風14号接近で朝から雨、「今朝は寒いね」と傘を手に抱きながらやって来たのは近所のおじいさん。その後からもご婦人たちの傘の花が続く。
今日、久しぶりに開催となった健康教室「すずらん会」、5月に予定していたのが伸びに伸びてやっとこぎつけた。その催しの本日ゲストは、そう誰もが大好き「ヤクルトさん」
「えっ、ヤクルトさんの講演会ってどんなことするの」
「それがね、もう以前にも何回かお願いしたことがあって、皆、楽しみにしているんです」と話してくれたのは「すずらん会」会長の大橋常男さん。
そう言えば会場にソーシャルディスタンスで座った30名ばかりの町内のお年寄りは「何度も聞いて、よく知っている」風に先生の登場を待っている。
さっそく講師の方の紹介。北市民健康づくり京山会議会長の永井正夫さん、それと岡山ヤクルト販売から2名の社員の方。では講演「健康お笑い塾」の始まり始まり―。
永井先生、スクリーンに映し出された後楽園の写真を前に「さて今日のここはどこでしょう?」
(参加者)「後楽園!」(先生)「いえ、今日、ここは建部町ですよ」(笑)と、まずはフェイント。
『あなたは大丈夫?編』①しまった場所を忘れる ②今聞いた話が思い出せない ③以前あった興味が無くなった ④着るものに季節感がなくなった ⑤昨日の夕食の献立を忘れた
「どうですか、昨夜は何食べましたか?」先生の質問に「あっ、昨晩はお好み焼!」
「何を入れて作ったの?」(先生)
「何だったかなあ・・・」(笑)
『シルバー川柳編』「コロナ禍でマスク美人どっと増え」「口紅を塗らなくなって3ヵ月」「円満の秘訣はソーシャルディスタンス」等々、次々くり出すお笑いトーク。
『歌手生活50年編』「吉永小百合さんヒット曲は? ”いつでも夢を いつでも夢を・・・”」「千昌夫さん、”別れることはつらいけど仕方がない・・・星影のワルツを歌おう・・・”」人と歌を思い出ながらいっしょに口ずさんで脳を活性化。
ここでヤクルトを頂きながら小休止&PRタイム。後半も永井先生の軽妙なトークは続きます。
『健康寿命を延ばそう編』
平均寿命が長くても不健康年数が多いと意味がない、理想は「PPK?」=ピンピンコロリ(ピンピンした元気なうちにコロリと亡くなる)
長野県高森町が言葉の発祥地でここの瑠璃寺には「ピンピン地蔵」があるくらい。ちなみに反対の言葉はNNK(”寝ん寝んコロリ”だそうです)
『日野原重明先生に学ぶ編』「生きがいとは自分を大事にすることから始まる」(日野原重明)
睡眠(うつ伏せ寝)、食事(肉+オリーブオイル入り野菜ジュース)、歩く(早歩き、階段を使う)
『ボケ予防10か条』①生きがいを持つ ②趣味を持つ ③学ぶ意欲を持つ ④友人を持つ ⑤運動の習慣を持つ ⑥いつまでも色気を持つ ⑦心のゆとりを持つ ⑧感動する心を持つ ⑨好奇心を持つ ⑩いたわりの心を持つ
(先生)「生きがいはなんですか?」(参加者)「旅行です」
(先生)「どこに行くの?」(参加者)「沖縄に行きたい」(先生)「そう、それはいいよねえー」
(先生)「趣味は何?」(参加者)「手芸です」
(先生)「じゃあ、その帽子もマスクも?」(参加者)「はい、作りました」
(先生)「でもその洋服は・・・天満屋ですよね」(参加者)「いえ、高島屋です」
問いかけて、うなづいて、最後に笑いを引き出す、まさにトークの達人。
最後に再度、①バランスのある食事 ②良質な睡眠 ③適度な運動 ④ストレスを溜めない ⑤笑いは最良の薬、
を確認して今日の健康講座はおしまい、おしまいー
。ご清聴ありがとうございました。
帰りには何とヤクルトさんから「バナナロール」と「アンパン」のおみやげ、当新聞グルメレポーターも「ヤッター、明日のランチ、ゲット!!」
どうりで皆が楽しみに待ってたわけだ、やっと納得・・・(笑)
(レポート・写真 三宅 優)
今年はコロナで何もかもが中止。中でも、楽しみにしてた文化祭が開かれないのはとっても残念。お気に入りは施設のお年寄りの「一文字」書道。
百歳のおばあちゃんの書いた「百」という字のなんとしっかりしたこと、今でも忘れられない。
文化センターを借り切って大勢を対象にやるのは無理だけど、代わりの発表方法はないのかな、そう思ってたら、公民館の1階ロビーで水彩画クラブの展示会があると聞いた。
記者(グルメレポーター)が親しくする、私の母と同じ歳頃の河本美恵子さんが嬉しそうに話してくれた。
「今度、先生が新しくなられてね、がんばって続けとるんよ。3点描いてね、このあと”蔵ギャラリー”でも展覧会をするんよ」
その中の1点がどうやら公民館に出ているらしい。
土曜の午前、館内は職員の方以外見当たらない。アメリカの大統領がコロナにかかるくらいだから、もう誰がかかってもおかしくない、それで出歩いていないのかな?
額に入った絵が1,2,3・・・14点パネルに掛けられている。どれも静物画、柿に枇杷、ブドウ、アジサイ季節の植物を描いたもの、お面にバイオリンといったモチーフもある。
大きめの人物画は先生の作品。丹念な筆致で対象がリアルに描かれている。そう言えば、以前と比べてどの作品も写実性が深まったのはそのせいか。
あった、あった、河本さんのこれはザルにのったブドウにマスカット。一生懸命さがタッチによく表れて、すがすがしい出来上がり。同じく「はっぽね太鼓」でおなじみの中田敏子さん、こちらは、ビワ。オレンジ色のビワを大きく真正面から描いた力作。
もう一人知り合いの坂野さん、男の人にしては繊細で優しい色使い、でも構図にはしっかりした性格が。
歳を取って絵を描くようになる人は結構多い。何が惹きつけるのだろう。うちの人(副編集長)の意見では、
「小学生の頃、作品が貼り出された喜び、もう一度あの頃、描いた自分という可能性を見つけようとしてるのだと思う」
ロビー展、開催期間は10月12日まで建部町公民館1階にて
(レポート・三宅 美恵子 写真・三宅 優)
地方は過疎化、高齢化に加え、時代の急激な変化で古くからの習わしや伝統文化の継承が困難になっている。
以前はどこの家でも杵で餅を搗(つ)いていたのが餅つき器に変わり、今ではスーパーで密封の重ね餅を買う時代。
搗き手がいない、臼がない、いや作り方自体知らない。
そんな例に神社仏閣に飾られる「しめ縄」がある。毎年秋、お祭りに合わせて新しくするのが習わしだ。それが、縄を綯(な)える人がいない、コンバインで脱穀するから
稲ワラもない。
年寄りに聞くと口をそろえて「ワシらが子どもの頃は自分の履くワラジは、自分で作るのがあたり前、誰でも縄は編んどった」と言う。
毎年12月に老人センターやB&Gで開かれる「お飾りづくり」は、今でも熱心な3世代が集まり続けられている。が、やはりここでも教える人が少なくなっている。高齢で一人減り、二人減り。
それでも、これまでの努力で「お飾りづくり」は次の世代にも受け継がれつつある。
だが、しめ縄となるとだれもやったことがない。指導者クラスでないと作れないのが現状。
ネットで調べると合成繊維で作られたしめ縄が何万円もの価格で専門業者から販売されている。
記者が総代をする福渡八幡神社でも、毎年このしめ縄の手配に頭が痛い。作ってくれる人を探すのが大変なのだ。今年は昨年お願いした方から「今年はできそうにない」との返事。
「さあ、困ったぞー」
こんな時、持つものは友だち。お隣、志呂神社のしめ縄をしている延江泰男さん、耕一さんお二方に相談。
「だったら、いっしょに観ながら自分らで作ればええが、ワラもあるし」とありがたい申し出。
さっそく、我が氏子連の手に覚えありの人に声掛けし出かける。
場所は下神目の延江耕一さん宅。あたりは黄金色の稲穂の垂れる農作地帯。
こちらからは職人を3名(うち一人は若手後継者として松下泰成さん)を派遣。すでに広いガレージにブルーシートが敷かれ、ワラ束も用意されている。
「さて、どこからやりますか」延江泰男さんの問いに「とりあえず、縄から編みましょう」と始める。
そこへ、赤いTシャツの強力助っ人登場。
古本博史さんは「お飾りづくり」でも講師をする、できないことを見つけるのが難しいほどの達人。俄然エンジン全開、さっそく、しめ縄に挑戦することに。
しめ縄の手順はまず、ワラを水に濡らし槌で叩いて柔らかくする。次にほつれた葉っぱを手で漉いて取り除く。それを片手で握れる位の束にして中ほどでくくる。
3束ごと一つにまとめて、うち2束を各、左に綯えながら両方を巻き込んでいく。
出来上がったら、残りの1束を同じく左綯えしながら上に巻き込む。いわゆる「三つ編み」
一人じゃ大変なので二人でやると、やり易い。
時間は午後3時、世代の違う大人らがワイワイ言いながら進んでいく。
「昔はこうやって・・・」の話しから「そう言えば、その頃・・・」に広がって
「そうそう、あったあった・・・」とバナナが高級で食べれなかったこと、給食がはじまった時のこと、
酒好きの先生の・・・
「K先生という酒好きで有名な人がおって、朝まで飲んで、起きたら犬と一緒に犬小屋で寝とった」
「理科の先生で実験用のアルコールを燗して飲んでおった人もおった」
現代日本では失われ、後継者もいそうにない?破天荒な大人たちの時代。
4時を過ぎる、先ほどから雨。
盛り上ったのは一っ時(とき)、皆、手の中のワラをモクモクと編み込んでいる。中断したのは、誰かが「あっ、虹が出とる!」と言った時。
雨の上がった5時には「三つ編み」「しめ縄」がほぼ完成。
「もうこれで、来年から自分たちで作れる目途が立ったし、後継者も出来たから福渡は安心じゃ」総代の松尾泰寿さんのうれしそうな声。
禍(わざわい)転じて福となる。自給自足ならぬ「地産地作」の幕開けだ!
(レポート・写真 三宅 優)