■「新たけべの彩時季」
建部で活き活きと活動する人にスポット。
移転して新しくなった建部町図書館。
ゆったりとしたスペースに、見通しの良い
選びやすい書架が好評。子どもコーナーも
充実し、休日、親子での来館者も多い。
そしてこの4月からは、図書館司書として
地元出身の河島佳奈恵さん、赤木園枝さんが
着任。お二人に、ご自身における本との
出会いについてお聞きしました。
(取材・写真 三宅 優 )
(プロフィール)
河島 佳奈恵(かなえ)
建部町生まれ福渡在住。
趣味:スポーツ・生き物の世話
赤木 園枝(そのえ)
建部町福渡生まれ
趣味:お菓子作り・着物・お出かけ
*今回の取材はお二人に同様の質問に沿って答えていただきました。
(三宅) あなたの最初の本との出会いは?
(河島)「保育園の時ですね、『しろいいぬ?くろいいぬ?』というお話の本でした。私の親が絵本で読み聞かせをしてくれるような人ではなかったので、
絵本のことはまるで記憶になくて、直接、読み物から入りました。家にあったので何回も読みました。人に追いかけられた白い子犬が
、石炭にまみれて黒くなったり、ペンキでブチになったり、いろんな所に逃げ込んでは、そのたびに変わっていくのが面白くて・・・。司書になってから図書館で同じ本を見つけた時は感動しました、いい本は何年たっても受け継がれていくのだと思いました」
図書館司書を目指したのはいつ?その頃夢中だった本は
「司書をめざしたのは、私の子どもが小学生になる頃です。図書館にはよく子どもを連れて通っていたので、司書の仕事っていいな、本に囲まれていいなと思い始めました。それから通信教育で資格を取り、現在に至っています。その頃、夢中になった本は桐乃夏生さんの『柔らかな頬』です。これを読んでから本が好きになりました」
これって、かなりハードなサスペンスですよね、
「そうです、子どもが行方不明になって、だれが犯人なのか最後まで結局わからないままで、でも内容がすごく深くて・・・」
これまでで最も好きな本は
「唯川恵さんの『淳子のてっぺん』。ノンフィクション系の小説がもともと好きです。この本は登山家の田部井淳子さんを
モチーフに書かれた本です。山に魅せられた女性が、女性初の偉業を成し遂げるまでの葛藤や憧れ、迷いなどが描かれていて引き込まれました」
夏休み小学生におすすめの1冊を
「課題図書にも指定されていますが『ぼくとニケ』がお勧めです。友だちが家につれてきた捨て猫。
友だちが飼えないので自分の家で飼うことになります。ニケと心を通わすぼく。そして友だちがなぜ家で動物を飼えないのかの理由も明らかになります」
お母さん、お父さんにおすすめの1冊を
「ヨシタケシンスケさんの『ヨチヨチ父』がお勧めです。
子どもができたら冷たくなった母に戸惑う父。子どもにどう接すればいいのかわからない新米、父の様子がよくわかります。
こんな夫婦関係は自分たちだけではないのだと気づかされ安心します。小さな赤ちゃんをかかえた方にも、そして子供が小学生ぐらいになり、ある程度余裕ができた方にも
見ていただきたい1冊です」
仕事以外で今、夢中になっていることはありますか
「スポーツでしょうか、体を動かすことが好きで、じっとしていることが苦手。
今は卓球とかバレーボールを子どもといっしょにやっています、バドミントンも好きです。去年の均熱の夏でも、厳寒の冬でも外に出て子どもと遊んだくらい、司書らしくないと、よく言われます(笑)」
ありがとうございました
今回、河島佳奈恵さんがお話になられた本
「しろいいぬ?くろいいぬ?」(作:M・Bクック 絵:池田 龍雄)大日本図書
「柔らかな頬」(桐乃 夏生・作)講談社
「淳子のてっぺん」(唯川 恵・作)幻冬舎
「ぼくとニケ」(片川 優子・作)講談社
「ヨチヨチ父」(ヨシタケ シンスケ・作)赤ちゃんとママ社
最初の本との出会いは?
「保育園のころ出会った斉藤洋さんの『ナツカのお化け事件簿シリーズ』です。主人公のナツカと両親の関係性やキャラクター、テンポよく進んでいくストーリーが
大好きで何度も読み返しました。図書館で借りて読んでいましたが、新刊が出るとすぐに図書館に行っていました。司書の仕事に就いて同シリーズが本棚に並んでいるのを見たときは、なつかしくて思わず手に取って感動してしまいました」
図書館司書を目指したのはいつ?そのころ夢中の本は?
「小学生のときです。と言っても、司書になりたいというよりは本屋さんでもなんでも、本に関わることができたらいいなと思っていました。当時夢中だった本は大内美予子さんの『沖田総司』です。小学生のころは新鮮組と小田和正さんにむちゅうでした」
小学生で新選組?それはまたどんなところに魅かれたのですか
「生き方もそうですが、沖田総司、土方歳三、近藤勇、それぞれが個性的で。活動していた京都や故郷の立川にも訪ねて行きました」
最も好きな本を教えてください
「有川浩さんの『図書館戦争』です。笑って、泣いて、最後には元気をもらえるストーリと何ごとにもまっすぐな主人公が魅力です。ちょうど司書資格の勉強中に映画が公開されて、すぐに映画館に観に行きました。アクションシーンがとてもかっこよかったです。本も映画も繰り返し楽しんでいます」
この夏、小学生におすすめの本を1冊
「今年の課題図書にもなっている『かべのむこうになにがある?』です。ねずみが壁の向こうの世界を知りたくていろんな動物に聞いてまわったり、外に出てみようと頑張るお話です。絵本で読みやすいのに内容が深く、お子さんだけでなく家族で読んでほしい本です」
お母さん、お父さんにおすすめは?
「細川貂々さんの『ツレはパパ1年生』です。長年、夫婦二人で暮らしていた中に、子どもが加わり育児と仕事に奮闘する両親の姿が描かれています。コミックエッセイなので読みやすく、和(なご)やかなイラストも魅力です。忙しい育児のときでも、こういう読みやすいので入って本を好きになってほしいです」
仕事以外で夢中なことは?
「家でゆっくり過ごすのも好きですが、外出するのも好きです。カフェでお喋り、史跡巡り、一人で映画。近場だけでなくて遠出をするのも好きです。
お菓子を作ってお茶会をしたり、着付けをして着物で出かけることもあります」
なるほど、今月の企画「ジェラート作り」が楽しみですね(笑)
赤木園枝さんがお話になられた本
「ナツカのお化け事件簿」(斉藤 洋・作)あかね書房
「沖田総司」(大内 美予子・作)新人物往来社
「図書館戦争」(有川 浩・作)メディアワークス
「かべのむこうになにがある?」(ブりッタ・テッケントラップ・作)BL出版
「ツレはパパ1年生」(細川 貂々・作)朝日新聞出版
「暑い季節、涼みに来てください。ゆったり寛げるソファーで、気ままに読書できます。カードは市内に在住・在勤・在学であれば誰でもすぐにお作りすることができます。カードを作ったり借りるのに料金はかかりません。どういう本が読みたいのかご要望がありましたら、ご相談ください。お調べして所蔵がない本は他の図書館からお取り寄せします。年配の方は遠慮なさる方が多いのですが、これが私たちの仕事ですので、お気軽にお申しつけください」
夏休みの特別企画お知らせ!
「ジェラートを作ろう」
図書館の本に載っているジェラートを皆で作って食べます。
日時:8月9日(金)13:30~16:00
対象:年長~小学生
場所:図書館2階、栄養実習室
申し込み:先着24名・材料費300円
「おはなしかい(えほんのコーナー)」
8月24日(土)14:00~14:29
「幽霊のたからもの」ほか、ちょっと怖いお話を予定しています。
対象は幼児から
<年内の予定>
「おはなしかい」
毎月第4土曜日に開催 対象は幼児から
随時、出張おはなし会 福渡保育園(要望がありましたらご連絡ください)
*12月にはクリスマスお楽しみ会を予定しています。
暑いねえ、ジトジトするねえ、そんな会話が毎日のように交わされた夏も、気がついてみれば
セミの声も遠くなり、日中も随分過ごしやすくなってきた。その証拠に今日開かれたなでしこ共同作業所での「夏のふれあいカフェ」には、
「町のお年寄り、全員集合!」かと思えるほど大勢の参加者が集まった。
「もう今年は暑うて外へ出れんでなあ、やっと涼しゅうなったけん」
会場ではさっきから施設の人、ボランティアさんらが来られたお客さん一人一人に飲物の注文を聞く。なでしこ名物「かき氷&ポップコーン」の配達も大忙し。
久ーしぶりに会った知り合いの顔、 「まあ。三宅さん、どうされたん、えろう痩せられて」「ハイ、いろいろと、苦労することが多くありまして・・・(笑)」
歌はいつだって、心を一つにする。はじめは「みかんの花咲く丘」
♪みーかんのはーながさーいてーいる♪美しいメゾソプラノさんのリードにそって、次に「四季の歌」。
そしてだれもが感慨深い「川の流れのように」美空ひばりが亡くなって30年と伝えられ思いはいっそう深くなる。
「知らず知らず歩いて来た細く長いこの道・・・あーあー川の流れのようおだやかにこの身を任せていたい・・・」
言葉の一つ一つに今日までの自分を見つけ、そして今の心境を重ねる。
歌声のあとは地元の美魔女グループ「オカリナ野の花」の登場。「リンゴの唄」「青い山脈」・・・、
演奏に魅かれたのか、ドアがひっきりなしに開き、近所の人らがやって来る。何がこの人たちを引き寄せる?
「えー、これで終わりです・・・アンコールはいりませんか?」演奏者さんからのアンコールのリクエストに会場は笑いの渦。
アンコ―ル曲は「少年時代」少年だった自分、少女だった私に一時戻る。
締めはもちろん、「きよしのズンドコ節」今年も利用者さん、観客も交えての踊り付きで大盛り上がりの閉幕となった。
「ズン、ズン、ズン、ズンドコ・・・」
(取材・写真 三宅 優)
当新聞「たけべ楽考」でも特集をしている建部町の地域活力創出事業については、少しづつだが関心が高まりつつある。
そこで更にもう一押し、地域の人たちに活動を知ってもらおうと企画されたのが、本日、催された「大試食会」。
建部ヨーグルト、キシモトケーキ、サニーデイコーヒーのコラボ、カフェグロップ、アクティブ鶴田連合会、福のわたし事業部会、たけべジビエ研究所、建部獣皮有効活用研究所が参加してその中心となる商品の生の声を聞こうというもの。
今回が外向け初デビューとなるシシニクコロッケを開発中のアクティブ鶴田連合会は100個の試供品を準備。朝から自治会長さんらが汗だくで揚げ油の前に立つ。
一方、福渡会町内会が取り組む、新名物、干柿入りの羊かんと枝豆で作るズンダ羊かん。町内会長自らが試作をくり返し、この日に臨む。
会場となった「たけべ八幡温泉ONSEN広場」には他にも「からあげぜんちゃん」有機野菜販売コーナーが並び、ちょっとしたマルシェな展開。
受付では元地域おこし協力隊の高橋りつ子さんがアンケート用紙を配るのに余念がない。
「このアンケート用紙の番号で抽選会がありますよー」
では、感想を聞いてみよう。
シシニクコロッケ:「シシ肉の臭みが感じられなくて食べやすい・これにソースをつけるとおいしい・じゃがいもがホッこりしてる・結構食べごたえある
羊かん:干柿の味がしっかり伝わるおいしい・枝豆の味がする羊かんは初めて、おいしい・どっちもおいしい
意外や意外、外からの評価は2事業とも、かなりの高得点。「mm、こりゃあ、いけるかも・・・」と会長さんらが捉えたかどうかはわからないが。
「福のわたし」ブースに立てかけられた黄緑色の包装紙に注目(してね)。記者夫婦が事業部会から依頼を受け、この商品向けに制作した包装紙。
建部平野をバックに津山線、旭川、桜、アジサイ、お祭りなど、たけべの豊かな暮らしをデザイン、まさにテーマは「贈ってうれしい、もらっておいしい、福のわたし」。
「33番さーん、いますかー、当選番号33番さーん」
おっ、見ると私の番号、「当たった、ハーイ!」
(取材・写真 三宅 優)
夏休み、あと少し、宿題はできたかーい。
まだできてない子も今日だけは思い切り、自然の中で、環境、感動、交流を体験をしよう。
環境学習センター「めだかの学校」主催のサマースクール2回目は「友愛の丘」キャンプ場で森の探検、うどん打ちなどに挑戦。
参加の親子30数名は朝9時に現地到着、開会式の後、さっそく2班に分かれて行動。
Aグループ「ふぃーるどびんご」講師は操山公園里山センター指導員の山崎光先生。
Bグループ「うどん打ち」指導は地元の古本博史師匠。では「しゅっぱーつ!」
「山に入って気をつけること、1つ。ハチ、ブーンと来たら直立不動。2つ、ヘビ、手を出さないこと」
山崎先生から注意を受け、Aグループはぞろぞろと道を下る。
(子ども)「あっ、先生、セミの抜け殻!」
(先生)「うん、これは、アブラゼミ、触覚が何本あるか・・・」
(子ども)「先生、ここに変な虫がいる」
(先生)「それは、カメムシの幼虫、成虫と同じ匂いが・・・」
(子ども)「先生、あそこにセミが止まってる」
(先生)「待てよー、どこだー・・・」(網を出して伸ばしはじめる)
(子ども)「先生、あそこ、あそこ、あそこだよ」
(先生)「よーし、それっ!」(見事に逃がす)
(子ども)「あー、先生、くやしいなあー」
Bグループは山荘で、うどんの生地と格闘中。
「ハイ、生地が捏ねあがったら、このように麺棒で伸ばします」古本師匠のお手本を見ながら麺打ち。
(子ども)「もう、手がくたびれたよー」
(母親)「じゃあ、おかあさんが代わるわ・・・どうかな」
(子ども)「あ、いい、いい、もういいんじゃないかなあー、先生!」
(師匠)「あ、それを、まだ2倍くらいに伸ばしてください」
(二人)「ヒェー!」
Aグループに戻る。
何度(5回ほど)かセミを発見してそのたびに逃げられた先生、子どもから、
「もー、先生、話ばっかりで、ちっとも捕まえられないじゃん」と言われ奮起。
しかし目指す獲物は見当たらず、そこへ「 あっ先生、ヘビ、ヘビがいる!」
やおら網を構えた先生、小さな貯水池に向け「サッ」
網の中には黒い生き物、それを手でつかみ引っ張り出す。
(ほぼ親子全員)「アアアー、!」
(先生)「これはね、ヤマカガシと言ってね、強い毒を持ってるけどね、奥歯にあるから大丈夫、ほら、人の体温を感じておとなしいだろ」と、つかんだ手を首から胴に移した途端、
「ガブっ」
(子ども)「なんでー、先生、噛まれたじゃん、血が出てるよー」
(先生)「平気、平気、今のは奥歯じゃないから、ハハハ・・・」
子どもらも、先ほどまでセミに逃げられたことを忘れ、先生に尊敬の眼差し。
Bグループは包丁切りに。
(師匠)「では、包丁をこう握って、真ん中の刃の部分を使って3ミリほどの幅に均等に切っていきます、やってみてください」
(子ども)「えっ、うまく切れないよー、ぜんぶ、くっついちゃう」
(師匠)「上からまっすぐにストンッと落として、刃を傾けて当木を押して次を切るんだよ」
(子ども)「う、切れたー、ねえ、ママ見てー、いい感じ」
この後、交代で同じメニューに入る。
時間は間もなく正午、本部会場ではガスコンロの上で煮えたぎったお湯が「いつでもOK!」で待機中。やがて、全員が帰還、それぞれが打ったうどんの大昼食会の始まり。
(子ども)「ムム、モチモチしてうまい」
(父親)「太めに切ったのでスゴイ弾力があります」
(母親)「全部、食べれそう、みな茹でちゃいましょうよ」
5人前のうどんはまたたく間に3人で完食。
「ごっちそーさま!」
午後からは、自然素材を使ったフォトフレーム作り。講師はもちろん記者(三宅)とグルメレポーターの妻。
(記者)「この素材はこの日のために1年掛けて、ここで集めたものです。これを使って自分だけのフレームに挑戦してください」
今朝、スタッフが撮った家族ごとのポートレート写真を手に、楓の実、松ぼっくり、ドングリ、椿の実、桜の枝・・・を使って、どんなふうにしようかなあー。
ノコギリ、ペンチ、金づち、慣れない手つき、でもどうにかなるさ。
親子で取り組む90分「完成!」
ご褒美にはアイスクリーム作りが待っていた。
講師の松田さんの言うとおりに、砂糖、建部の牛乳、生クリーム、氷と塩とでモミモミ、ユサユサ、10分~。
「固まってきたー」の第一声、次々に
「出来てる、出来てる」では、食べてみて。
「ウウ、ウー、オ・イ・シーイ!」
「牛乳の味がする」
「ほんと、じょーひん(上品)な味!」
・・・気づけば、もう陽は隠れ、風も涼しく怪しい天気。
「皆さーん」能登館長の締めくくりの言葉。
「どうでしたか、今日一日、楽しかった人はー?」
「ハーイ」(ほぼ全員)
閉会式。そして山崎先生からのメッセージ。
「では、今から先生が捕まえたこのセミを離します、どうやって飛んで行くか、みんなでよ~く観て下さい」
自由になり、羽を交互に羽ばたいて飛んで行くセミの向こうに子どもたちは何を見たのだろう。
(取材・写真 三宅 優)
今日も家にあった食材が、調理台にどっさり。キャベツ、ニラ、猪肉、ニンニク、ショウガ、玉ねぎ、しそ、ピーマン、ナス、お米、卵、片栗粉、ギョーザの皮、醤油、砂糖、ごま油、塩、コショウ、フルーツ缶詰、寒天、スイカ、・・・。
「捨てられる食材でもおいしい料理ができると知ることで、家庭の食の無駄を無くそう」そんな呼びかけで催された第4回「あるもんde 食事会」
公民館と管理栄養士の森本さんら町内在住のメンバー(記者も)が集まり「EDS建部町で食品ロスを考える会」を結成して2年。さてさて、今日はどんなメニューとなりますでしょう。ちなみに、皆さんなら上記材料で何が浮かびますか?(答えは丸見え)
午前10時、子どもの声が聞こえてきました。
(森本)「ねえねえ、きょうはどんなものつくりたい?」
(子ども)「ウン、フルーツポンチ」
(森本)「アハハ、それはデザートね、きょうはシシニクと野菜を使って変わりギョーザにしましょう」
それから「私、野菜切る人」「ぼく、ニンニクの皮をむく役」と各自行動!
(女の子)「うう、目がしみちゃう」
(大人)「そうだね、玉ねぎって、目から涙が出ちゃうよね」
それでもがんばって、コツコツコツ。
(記者)「キャベツは茹でて、しっかり水けを切ってみじん切りだよ」(子どもたち)「ザクザクザク」
(記者)「そしたら、シシニクに混ぜていろんな調味料で下味をつけてよーく練る。
よし、ニラをいれてニラギョーザ、シソを入れたシソギョーザ、カレー粉を入れたカレーギョーザ、3種の具のできあがりー」
このあと、子ども大人入り乱れてのギョーザづくり。丸っこいのや、平ぺったいの、具がはみ出したのとさまざまに。今日、参加の最年少君も「ボクもやりたい」とテーブルで皮を前に格闘中。
結局、いく種類のギョーザもどきができたでしょう。
ニラギョーザ、シソギョーザ、カレーギョーザ、ピーマンギョーザ、ポテトギョーザ、ナスギョーザ、ハンバーグギョーザ7種類!
中華屋さんでギョーザといえば、そう、チャーハン。メンバーの家のニワトリさんが産んだ卵で「黄金チャーハン」(スープまでいかなくてごめんね)
時間はお昼過ぎて12時45分、食事会の来客さんも町内から来られて、今か今かとお待ちかね。では、みんなで「いっただきまーす」
「ムムム、このギョーザ、肉がハンパじゃない、ガツーンと固まりで噛みごたえある!」
「ぼくは、チャーハン、3回、お代わりー」
「あっ、この、ナスで巻いたギョーザうまい!」
「わしは、このモチモチっとしたジャガイモのギョーザがうまいなあ」
「あっ、カレー味ってどれ?まだ食べてないよー」
「シソの葉で巻いたのも、いけるよー」ガヤ、ガヤ、ガヤ・・・ムシャ、ムシャ、ムシャ・・・。
食後、あらためて感想を。「大人編」
「ありあわせの食材でここまでできるのはホントおどろきました」
「令和になって、食を大切にというこういう機会が増えていってほしい」
「愛情という調味料がいっぱいでした(笑)」
「今日初めて参加しました、こんなにたくさんのギョーザは初めて(笑)」
「どれもやさしい味でした、子どもたちがサッサと働いてるのがうれしかった」
「今日のお昼、何にしようかなってそしたらお誘いがって(笑)ごちそうさま」
「子どもが積極的に参加してるの見て、すっごいうれしかった。シシニクの使い方も、
こんな方法があるんだと勉強できました」
「食品ロスは口で言っても深まらない、こういうかたちで理解できるのは、
すばらしいことだと思いました」
「子ども編」
「キャベツをきざんで、ギョーザを包むのが楽しかった」
「家では包丁を使わせてもらえないけど(笑)やれてよかった」
「キャベツをしぼるのが力がいったけどがんばった」
「缶切りをはじめて使ったけど、開けられた!」
そして記者の感想。
「やっぱ、食に感謝して、みんなで作ってワイワイ頂く、これが一番のごちそうだよね!」
(取材・写真 三宅 優)
午後5時半といっても陽は一直線、席を陣取るシートの列は日陰を求めて並んでいく。
「ねえ、今なら川原の駐車場に止められるよー」さっそく情報を送る女の子。
旭川沿い、建部親水公園の上空は見事な晴れっぷり、地上は暑いけどムシムシ感はそれほどにない。
「第45回建部町納涼花火大会」昨年の大水害、その記憶が消えやらぬ今年、はたして無事できるだろうか、町民の皆が気にかけていた。
どうやら、天のお許しが出たようだ。
午後6時、開会宣言。オープニングイベントの開始。
ポスターの「みんなが主役」のテーマの通り、先陣は「たけべはっぽね太鼓」、そして「傘踊り」、「ヒップホップ」。
アトラクションを囲む観客は、徐々に増えていく。
午後7時、西の空はミカン色、ようやくお日様もあきらめて、ステージではまもなくフラダンスチームの登場。
速いテンポの「カイマナヒラ」のミュージックが流れ、一緒に観ていた当新聞グルメレポーターも思わず体が揺れる。
屋台前ではいつもの光景、「ウマイ!」店には行列、子どもは射的、輪投げ・・・意外にも人気なのが昔なつかしい金魚すくい。
そんなこんなに我を忘れて見入っているうちに「お待たせしました、では只今から・・・」建部の誇る人気タレント、トッシ―の場内放送。
そして、「ポ~ン!」と、のろしが上がって「パパパパ、パーン!」と始まりました火の演舞。
去年より打ち上げ場所が上流になった分、迫りくる感がちと薄い?でも音は相変わらずのド迫力。
変わり種が不思議な軌跡を描くたび「わー!」と歓声。
そばにいた若い家族連れ、母親が子どもに言う「ほら、見て、目に焼きつけとくのよ!」
何でもスマホに納める時代、それでも頭に残る記憶は写真とは違う?久しぶりに聞く親らしい言葉に感激!
後半は直球勝負の展開。
大玉の「ドーン!」と開く
赤、青、紫、オレンジ、緑の光のシャワーに観客はいつまでも「ワーッ!」と宙を見上げていた。
花火のフィナーレ模様
(取材・写真 三宅 優)
セミの鳴き声ひびく建部平野。本日も暑~い一日。そんな真昼に保健センター2階、栄養実習室をのぞくと。
本紙、「今月のたけべ人」でも紹介したが、建部町図書館の夏休み新企画、図書館の本からレシピを選び、子どもと保護者共同の「ジェラートづくり」
すでに、テーブルの上には生クリーム、ヨーグルト、バナナ、ブルーベリージャム、メープルシロップ、砂糖が並び、子どもパティシエの出番を待っている。
本日のメニューは「メープルバナナヨーグルト」と「ブルーベリーヨーグルト」。2班に分かれ1品ずつつくる。
図書館職員の河島さん、赤木さんから、それぞれの作り方の説明を聞いて、さあやるぞ。でも、その前に当保健センター川西先生から「清潔な手の洗い方」のご指導。爪、指の間、手首を入念に洗ってスタート!。
まずは、ボールに生クリームと砂糖を入れ泡立てる。
シャカシャカシャカ!「おっ!メッチャ飛んでる」見るとクリームが机やエプロンに。
「わかった、かたむけて、跳ねないように回せばいいんだ」
コツの飲み込みが早い。しだいにもったりとした粘り。
「もう、いいかなあ?ブルーベリーを入れよう」
「そうだね、あっ入れたら悪魔のように黒い(笑)」
「ハハハ、悪魔じゃないよ、きれいなむらさき色だよ」
子どもらの会話はいつもイメージが追いつけない。
「できました!」あとは容器に入れて冷凍庫で固める。
出来上がるまで何していよう?川西先生がお手玉あそび、ポーンと投げて受け取る間にいくつ手が叩ける?脳活性化、帰っておばあちゃんに教えてあげてね、
図書館の河島さんと赤木さんからは、今日の材料である牛乳にまつわる「おはなし会」
待つこと1時間20分。さあ、食べましょう!
お味は?
「うん、おいしー、バナナのむっちりがいい」
「ヨーグルトが入って、ふつーのとちょっと違ってていい」
「ウエハースで食べると、もっとおいしいよ」
コメントもさすが、スイーツに慣れした現代っ子。
午後4時、外ではセミたちの訴えがまだまだ続いてる。
頭の中には今、町内で取り組む名産品事業が浮かぶ。
何もなかった時代を過ごした者が手掛けるお菓子、あふれるほどおいしいを知り尽くした子どもたちの描くお菓子。
8月25日(日)開催される「大試食会」、子どもたちの感想が聞いてみたい。
(取材・写真 三宅 優)
猛暑、人も犬もネコも?さすがに音(ね)を上げる今日。温度計は38度、なのに建部のあちこちでは「ブァーン、グァーン!」の草刈りの音。
なんでそんなに・・・。自分も回りも地球上が変わってしまっていても、だれもがこれまで通り変わらぬ日を念じ、草を刈るしかない。
一方ここ旭水荘では「夏祭り」。この日を過ごし、この日が一番の思い出にもなってきた夏祭り・・・。
会場には町の人らによるタコ焼き、カレー、かき氷・・・。今回は櫓が位置を移し、交差点手前に移動、だれからも見渡せるステージとなった。
毎年、お楽しみの入所者さんの手作り錦絵は、今年は令和にちなんで古事記の伝説から草薙剣(くさなぎのみこと)がテーマ。
オープニングは、いつだって頼りにしてる「はっぽね太鼓」。車イスのお年寄りの目が活き活きと輝く。
出会うのは知った顔、知った顔・・・だれもが知った顔。でも子どもたちはというと、「えっ、いつの間に、こんなに大きくなって!」。
そして久しぶりに会ったママたちの顔、私を見るママたちの目、いずれも時の流れを感じてる。(いいじゃないのそんなこと、ここ建部ではあるがままに生きて行く、それが魅力)
櫓の前ではいつの間にか輪になって盆踊り。粋な浴衣姿のおばあちゃん、すっかり常連の子どもたち、「炭坑節」も「建部よいとこ」も振りが同じでも、
けっこう決まってる。
特別出し物は「ジャグリングショー」次々と音楽に合わせ箱やボールを宙で回転させる妙技に、子どもビックリ、お年寄りグッタリ?
お待たせの最終は花火「ナイアガラ」滝も一連、長くなっての挑戦、はてさてその結末やいかに?
では今年も「おつかれさま、ありがとう」旭水荘のスタッフ、地域のボランティアのみなさんへ。
ナイアガラシーン動画
(取材・写真 三宅 優)