建部の最新ニュース


  2019年6月

   ■「新たけべの彩時季」

6月の彩時季
(左上から右へ)
1日 ホタル観賞会  *4日 ヘビ博士がやって来た9日 鉱山跡地へ歩こう会
10日 建小プール開き  *14日 シナプソロジー講座20日 「たけべの里」慰問フラ
19日 ソーイング  *21日 サロン・デ・とみさわ23日 アユモドキの不思議


 ■今月の「たけべ人(びと)」

建部で活き活きと活動する人にスポット。
 建部生まれ、建部育ちの歌姫。
 英会話の講師にして、保育士。
 持って生まれたソプラノの美声を
 活かし、ミュージカルにオペラにと
 八面六臂の活躍。
 夢は人と人が集える「カフェ」を
 つくること。
 佐藤 麻衣子さんの登場です。

 (取材・三宅優 )

佐藤麻衣子
(プロフィール)
 佐藤 麻衣子(まいこ)
  昭和55年、建部町吉田生まれ
  建部中学校から山陽女子高校へ。
  卒業後、私立音大に行くが断念、
  帰郷しフリーターとして働く。
  その後、ECC英会話の講師、保育士等
  多彩な職業をこなしながら、歌の世界でも
  活躍。吉田在住。     
  


(聞き手・三宅 優) 歌はいつ頃から始められたんですか 佐藤麻衣子    
 「小学生の時からです。その頃の竹枝小学校は音楽の先生がすごく力を入れていて、合唱コンクールなんかによく出ていたんです。ソニー賞を受賞したこともあって、 外からの見学も多かったですね」

 なるほど、それは大きいですね、正規に学ばれたのはいつから? 
 「中学からレッスンを受け始めました。中2の時に先生からコンクールに出なさいと言われて入賞して、独唱の始まりはそこからです」

 それで、高校でも部活か何かでやられたんですか     
 「いえ、高校は山陽女子高校の音楽科に行ったので、毎日、声楽を勉強してました(笑)」

 ああ、なるほど、もう音楽の道を決めてたわけですね    
 「ええ、でも卒業してからは、ずっと止めてたんです」

佐藤麻衣子  と言うと?     
 「高校を出て東京の私立音大に入ったんですが、すぐに音楽じゃあ、お金が稼げないと気づいたんです(笑)。よっぽどのレベルであれば違うだろうけど、 歌ばっかしじゃあダメだって」

 へェー、それはまた現実的ですね(笑)     
 「(笑)はい、それで帰省して、カフェでフリーターで働きました。もともと、大学を辞めて何をしたいかと考えた時、カフェ経営をしたいと思ったんです。 その資金が必要でアルバイトを続けました」

 ほうー、話の展開が早いですね(笑)     
 「そうなんです(笑)、で、そうしたらカフェでバイトして3~4年位して、カフェのオーナーが外国によく行ってたんですが、その影響で私も海外に行きたい夢が生まれました。それで、ロスのサンタモニカに1年ほど行ったんです」

 えっ、いきなりアメリカへ?、そんなに簡単に行けるもんなんですか     
佐藤麻衣子  「いえ、たまたま私の妹が現地に留学していたので、そこに一緒に住んで、私は語学学校に通ったんです。ただ、ビザは英会話を通じたコミュニティスペースを作りたいときちっとエッセーを書いて取得しました」

 ああ、やっと今のお仕事につながって来ました(笑)     
 「帰って来てから、子どもは英会話を学べて、大人も何かを学べるようなコミュニティカフェを作るんで、まずECC英会話教室から始めました。もう12年目になります」

 その間、歌との再会はどこでありましたか     
 「27歳位の時、英会話をやっていたので、福渡小学校で英会話を頼まれて行った先に竹小の時の音楽の先生がいらして。 先生のお友達が、文化センターで独唱リサイタルを開くというので聴きに行って、良くて・・・それからですね。 これまで、すっごくお金を(音楽の勉強に)掛けていたので、活かせるようにきちんとレッスンを受けようと思いました」

佐藤麻衣子

 昨年はミュージカル「オランダおイネ」でお滝さんを、今年は4月にオペラ、それもモーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」で主役のドラペッラ、それも原語ですよね      
 「はい、まあイタリア語は前から歌ってたので大丈夫でしたが、演技は大変でした。特にミュージカルは、高校まで蚕くらぶのメンバーでやってたのですが、 今度は本当のダンスの振りが付くので、踊れないので苦労しました」

 いかがでしたか、舞台に立った感想は     
 「オペラは面白いですね、やっとスタート地点に来たという感じ」

 この春「吉田れんげ祭り」でも尺八とセッションしてましたね。ああいう組み合わせもいいですね     
 「あれは同級生の藤井君が尺八をやってて、時々、二人で合わせたりしてて、ちょっとやってみようかってなったんです(笑)」

佐藤麻衣子

 ところで、じゃあ、今はいくつお仕事を持たれているんですか    
 「ECC英会話教室が週2日、市内のインターナショナルスクールの保育士の仕事が週3日、それとソプラノで歌うことですね」

 保育士もなさってるんですか    
 「子どもに英会話を教えてきたんですが、でもこれまで自分は子どもを育てることは勉強してないと思ったんです。それで4年前、34歳の時、短大に入って保育士の資格を取りました」

佐藤麻衣子

 何から何まで、徹底してますね(笑)、フェイスブックを拝見したら料理もお好きですね(先日も採れたてイチゴでジャム作り)    
 「もともと健康オタクだったんです(笑)、それと母の手作りで育っているので。保育をやっていると、 子どもたちの中には卵が割れなかったり、レンジでチーン、栄養が足りてないなって、アレルギーの子も多い。 食育ってとっても大事だと思うんです」

 コミュニティカフェの構想が何となく浮んで来ました 
 「食・音楽・語学、(と言うより”おしゃべり”かな)を通して、人が豊かに暮らせるための学びの場・・・。 アンガーマネージメント、ヨガ、お料理、同年代を対象に気楽にできる、子どもは英会話を学び、親は別のことを楽しむみたいな、 そんな場をつくりたいなあって」

佐藤麻衣子

 建部に住む子育て世代の人らも、そういった学び語らえる場を求めているんでしょうね
 「ええ、でも、きっかけがないのと、まだ世間体(新しいことを始める事への)を気にするところが多少あるのかもしれません、 街中のようには広がりにくいのかなと思います」

 でも、実現すると楽しいでしょう、大いに期待しています。    

 「はい、ありがとうございます(笑)」


 (記者感想)
 きっかけは何だっただろう、今となっては思い出せないが2012年8月、記者夫婦が主催した「しあわせ灯ろう祭・inめだかの学校」(写真下は翌2013年懐かしのスナップ)のイベントで歌っていただいた。観客もまばらな中、10数曲を熱唱、「本当に歌の好きな子だな」と強く印象に残った。
 あれから、いろんな場面(ほとんど歌う場)で出会ったのだが、プライベートに話す機会はなかった。もう8年になる、その間、彼女はいくつものチャレンジに挑み、出会った頃とは大きく脱皮していた。

佐藤麻衣子  決断が早い、過去にとらわれない、一人で実行する、夢は、人が豊かに暮らせるコミュニティスペースをつくること。 歌から始まり留学、英会話、保育士、再びソプラノ歌手、そしてすべてを活かしたカフェへ。
 「以外と私は(結婚しても)主婦はできないかも」(笑)ご本人が仰るとおり、役割をこなすより自分を生きるタイプなのだろう。
「旅行はハワイや沖縄なんかの暑いところが好き」、まさに夏に象徴される行動的で情熱的な女性がそこにいた。



 (取材・写真 三宅 優 写真提供・佐藤麻衣子)




 あらためて「一度も災害に遭っていない人ほど危険」を知る 2019年6月28日発信

防災  中国地方も梅雨入り、まもなく7月の大豪雨から1年、また同じ時季を迎える。あれから何が変わったかと言えば、何も変わらないが結論。
 今日、建部町公民館で開かれた建部大学校講座「砂防教室」集まったのは森田市議、各町内会長、各婦人部のリーダーら町民40名以上。
講師には県の土木部防災砂防課の職員の方2名と備前県民局旭川ダム統合管理事務所の職員1名が出席。
 前半は土砂災害について、①土砂災害を知ること②被害を防ぐための施設による対策③自分たちにできることについて説明があった。
 県内での土砂災害の発生件数は年間平均10件、それが昨年は56件。降雨量も傘が役に立たないと言われる、50mm/hの豪雨が、 昭和60年から10年平均182回に対して、ここ10年間平均は240回。もはや、これまでの常識では測れないことが猛スピードで起きているのだ。
防災  山上からの水が崩れた土砂といっしょに流れ落ちる「土石流」、30度以上の急傾斜の山が一気に崩壊する「がけ崩れ」、地下水が地盤を柔らかくし、ゆるい斜面が広範囲で滑り落ちる「地すべり」そのどれもが、雨が多い、山が多い、急な川が多いところで起きている。県内、危険個所だけで1万2000か所
 聴講者から「前もって行政で調べて、危険であれば事前に対応してもらえないか」との質問。
 それを聞いて記者の感想は、「わかるんだけどねえ、どこが危険かと言えば、どこも危険、行政に今からどうにかは遅い。災害は必ず自分に起きると確信して、最小限、命を守る対策を自らで立てる」

 後半は「旭川ダム」についての説明。で特に、1934年に起きた室戸台風想定した旭川ダムにおける洪水調節機能について。
 旭川ダムの満水位は110m、制限水位は103m、この間のゲートの開け閉めで貯水量を調節する仕組み。すなわちダム湖に蓄えられたおよそ100m以下の水は放出できない構造。
 前に座った男性が溜まりかねたように「大雨が来るのが分かってるんだから、先に放流しておけば昨年のようなことにはならんのでは、それも夜中にサイレン鳴らして突然、流すのはおかしい」(記者も同様の意見を幾人からも聞いていた)
防災  (ダム職員)「昨年7月は最大放出量の10倍もの雨がダムに流れ込みました。先に流しておいても結果はすぐに満水になりますし、実際、放流もしていたわけで。それに夜中に合わせて放流するわけでなく、その時の降雨の状況でやってるわけです」
 記者もこれまで、ダムをカラにしておけば予測される雨量に対応して一定に放流できるのではと考えていたが、旭川ダムはそもそも構造が違い、キャパが小さいわけだ。
 流域に住む人の切実な不安はよく理解できる、しかし半世紀以上も前にできたダムの構造上の問題、これをどう対処するか。
 ここでも結論は同じ、すぐに打てる対策は無し。計画を建て、費用をかけ、時間をかけて取り組む対策以外に。1年経ても何も変われない、だからこそ、自らが変わるが最速の対策だと胆に命じよう。

 建部町ハザードマップ
 おかやま防災ポータル


 (取材・写真 三宅 優)



 アユモドキから学ぶ生命の不思議と建部の川の豊かさ 2019年6月23日発信

アユモドキ アユモドキ  建部中学校の環境コース生徒たちがポスターを描いて、呼びかけ実施(今月17日)された田地子川のゴミ拾い。
 おかげで、先日行われた建小児童の魚とり学習も安全に気持ちよく行われた。
 そして今日も、岡山市環境学習センター「めだかの学校」主催の「アユモドキの不思議と田地子川の魚とり」に、主に市内中心部から親子30名が参加し、川の生き物と環境について学んだ。

 初めに能登館長から「遊びじゃないよー、川を調べるんだよー」と注意。
 いつもなら「ぼく、すぐに魚、取りたいよー」と駄々っ子数名、登場するのだが、今日の子たちは目が違う。
 「僕んちの水槽にも、ヨシノボリ、ムギツク、スジエビがいるよ」と川の魚の名前を次々挙げる。
 アユモドキを育てている高島小学校の生徒も参加していて、みんな、関心が高いのだ。

アユモドキ アユモドキ  今日の授業、前半はまず「アユモドキの不思議」について、講師に招かれた小林先生のお話。
 先生、チョー専門的学術論文と事例写真を手に「アユモドキ」について解説。
 「アユモドキは日本以外ではユーラシア大陸のアムール川と黄河に1種ずつ確認されていることから、日本が大陸と陸続きだった数百年前にはいたと推測されます。
 大きくなると横ジマが薄れて鮎に似ているということで名前が付きましたが、まったく似ていません。
 今、アユモドキは絶滅危惧種Aで大変貴重な生き物の一つとなり、 我々はキリンビールのそばにビオトークを作って、繁殖や研究をやっておりますが、なかなか大変・・・」

 試行錯誤で続けてきた研究調査、先生らの取組みがなかったらアユモドキは完全に絶滅していたかも、熱い思いが伝わってきた。

アユモドキ アユモドキ  後半はお待ちかね、田地子川に移動「魚とり」(あそびじゃないよー!)
 一昨日、大雨のあった後の田地子川、意外と水量も少なく、水の濁りもない。これならいけそうだが、住処になる水草の繁殖が見られないのが難。
 午前10時半、注意事項を聞き「刈った草の下はヘビがいる、ハチにも注意、水分補給」、魚の捕り方「網で追わず、足で追う」(すぐに”それって、追い込み漁って言うんだよ”と子どもが返す)も教わって、ライフジャケットを身に着けて、”いざ追い込み漁!”

アユモドキ アユモドキ  水に入って10分、俄か漁師軍団、最初は「いないねー」「何にも入っとらん」と上から下へ、下から上へとただ川中歩き。
 見かねたのか小林先生、自らの足追いで捕獲に乗り出す。
(子ども)「先生、何か取れましたか」(先生)「おっ、ドンコがいた」
 (父親)「あっ、でけえ、こんなのがおるんじゃ」 いると分かれば、獲ってみたいのが心情、親子共同作戦開始。
 30分後、またまた先生「お~い、ギギが捕れたぞ」見ると30cmmはあろうかという濃い緑の魚体、網が破れんばかりに狂暴。 終わってみると、バケツからすくい出されたのは、オヤニラミ(複数)、アカザ、ドジョウ、ムギツク、ヨシノボリ、ギギ(大小)、カワムツ、チチブ、スジエビ、・・・トノサマガエルまで。

アユモドキ アユモドキ  小林先生がその一種ごとに名前や特徴を説明。その間には元気余って水槽から飛び出す魚、男の子らがいっせいにしゃがんで捕まえる。
 「ねえ、先生、さわってもいい?」ドジョウの前に立つ子ども。
 (先生)「ああ、いいよ」
 二本、三本、手が伸びてドジョウも嫌々ながら「ぼっちゃん、いっしょに、あそびましょ」

 魚とり大好きが集まった今日の親子環境学習、最後に小林先生の感想。
 「この川は生き物がいっぱいですねえ、いい川ですねー。ほんと、私も楽しかったです」  

 (取材・写真 三宅 優)




 上流階級のご婦人が邸宅に集う?語り合うサロン始まる 2019年6月21日発信

サロン サロン  富沢地区の町内会長、藤原秀正さんが遠慮気味にボソボソと。
「えー、今日から”サロン”言うもんが始まるちゅんで、私も意味が分からんで調べてみたんですわ、そうしたら”サロン”は、何でも上流階級のご婦人たちが邸宅に集まって団欒をする(笑)・・・それで、ここのどこが上流・・・(大爆笑)」
 その上流の人らが富沢改善センターに集まって、今日から始まった「サロン・デ・とみさわ」(すぐに、どこかの美容室の名前みていじゃ! のチャチ) の会合。
 名前はともかく、参加した20数名、男性が4人と少ないのはいつものこと、女性パワーは今日も炸裂!
 テーブル1つ置くにも、どこだこうだで、ケンケンガクガク。男はと言うと、まあまあ、ま・・・おてやわらかに、協調一筋のこれまた人生。
藤原町内会長のあいさつを受け、当「朗人会」会長で当新聞編集長の勝部公平が続ける。
 「上流階級うんぬんとか堅苦しいことではなく、気軽な集まりにしていきましょう」

サロン サロン  続いて、講師で招かれた公民館職員の平田 章 さんが受け持つ。
 「先に、堅い話を一つ、災害の時の用意すべき品、これって何度言ってもしていなくて後で後悔するんです、だから、ことある時に言っておきます、薬、ホイッスル、水、・・・」
 「次は柔らかい話、18歳と81歳の違い(メモを回して)・・・心がもろいのが18歳、骨がもろいのが・・・(笑)」
 この「サロン」、平田さんのお話では市街地南部で盛んに行われているとか。都市化の波がここにも来たわけだ。
 岡山市ふれあい介護予防センターから来られた管理栄養士、宮近さんがその後を引き継ぐ。
「あっぱれ!桃太郎体操」実践編!!口のケアからストレッチ、筋トレへと日頃、体を動かすことのない1時間。 感想は「ホント、積極的に使わないと錆びていく!」
 終了後は駄菓子とお茶で懇親会。話に花が咲くのは女性たちだが、この日は男性から「ただ集まるだけでなく、次は一人一句、川柳を作って来ようや!」の提案あり。
 まだまだ終わらない、年寄り時間、やろうと決めた時からが人生の始まり・・・。

 (取材・写真 三宅 優)



 田地子川は生き物の宝庫、建部の子どもが学ぶ建部の自然 2019年6月21日発信

田地子川 田地子川  先週の雨で順延されていた「田地子川生き物観察」建部小学校の1年生16名、2年生19名の体験学習がおこなわれました。
 一週間待ちに待った昨日、快晴の天気の中、校門を出て近所の景色を楽しみながら、建部こども園の裏手にある田地子川の桜並木の土手を降りると、 岡山市環境学習センターの能登館長と沖指導員が準備万端、整えて出迎えてくれました。
 館長さんから田地子川のことや魚の捕まえ方、川の中の安全な歩き方などの説明を受けた児童たちは、 さっそくボランティアのお母さん方が見守る中、魚とり網とバケツを持って川に入り、
「魚がとれた~」「カエルが入っている―」「この貝はなにー」 と歓声を上げました。

田地子川 田地子川  一時間ほどの川遊びをした後、全員が土手に上がり、まずは熱中症対策の水分補給をしました。
 そして、いよいよ今日の捕獲物の調査です。
 「この貝は田地子川を彩るホタルの餌になるカワニナでーす」
 「この魚はおなかに吸盤がついていて、急流などでも吸い付きながら移動できるヨシノボリといいます」
 「これは絶滅危惧種に指定されているアカザで、大変貴重なものですよー」

 カワムツ・ヨシノボリ・ムギツク・カジカ・アカザ・ギギ・チチブ・スジエビ・ヌマエビ・カワニナ・コオニヤンマ・コヤマトンボ・コオイムシ・クサカメなどが生息している田地子川、実は生物多様性の宝庫なのです。
 館長さんのていねいな解説を聞きながら、質問も交えて川の生き物の勉強が出来ました。
 これほど豊かな自然がいっぱいの環境、子供たちも、こうした生き物たちと一緒に生活している実感をしっかり胸に焼き付け、帰途に着きました。

 (取材・写真 勝部 公平)



 針に糸を通す、そして糸を結ぶ・・・これって結構、ムツカシイ 2019年6月21日発信

ソーイング ソーイング  6月19日(水)、建部小学校の5年生が家庭科室に集まりました。
 「はじめてみようソーイング~玉結び・玉止めができるようになろう!~」
 針に糸を通して抜けないようにする玉結び・玉止めの勉強です。
 講師は新しく学校支援のボランティアに参加いただきました、大田の岸冴子さんと西原の笹野幸子さん。 お二人とも、パッチワークキルト趣味にしている方で、温かい表情でふんわりと子供たちを包み込むように、優しく丁寧にアドバイスをされ、 男の子も女の子も、クルクルと人差し指に糸をまいて、端をよりながら輪の中に入れ込みました。
 初めての体験でしたが、何回も何回も繰り返し練習し、授業の終わりには全員ができるようになりました。
 最後に岸さんの素晴らしいパッチワークを見せてもらい皆、感動していました。

ソーイング ソーイング  授業が終わった後、校長室でお二人に感想をお聞きしましたら 「教え方が難しかったー」「子供たちから元気をいただきました」とのこと。 ご自分たちにとっても、大分、脳トレになったのではないでしょうか。
 建部にはこのように秀でた知識をお持ちの方がたくさんおり、学校支援ボランティアとして得意な分野を活かしたお手伝を頂くことで、 心豊かな子を育てる機会が得られるのではないでしょうか。何より、子どもたちから若いエネルギーをもらったシルバー世代の人生が充実していくのではないでしょうか。

 (取材・写真 勝部 公平)



 たった3曲だったけど「よかったなあー」のフラ慰問団 2019年6月20日発信

フラ慰問 フラ慰問  先日、当新聞グルメレポーター(三宅美恵子)に届いたミッション、「20日、午後1時半、たけべの里に出演せよ!」
 指令は建部フラチーム世話役、土居川真澄さんから。さっそくグルメレポーターのビデオ自主トレ開始。
 これまで旭水荘は経験済みだが「たけべの里」は初、顔なじみの人がいるといいなあと緊張高まる。
 午後1時、一階の交流スペースに並べられた50脚のイス。こんなに利用者さんがいるんだと、ビックリ!。
 「〇○ちゃん、こっちぃ来られえー」友だちを見つけた女性のうれしそうな声。
 間もなく館内に在住の方、ディサービス利用者の方でほぼ全席が埋まる。

フラ慰問  今日のフラチーム、出演者は7名、御津・建部合同だ。曲目は最初に「赤いレイ」、次が「島のブルース」。
 最後尾に一人陣取っていた男性が曲が流れだすと同時に「♪奄美なちか~しゃ 蘇鉄のかげで・・・」と口ずさむ。
 最後は「瀬戸の花嫁」。 土居川さんが「ご存じの方は、いっしょに歌ってくださいねー」と呼びかけたものの「よう歌詞を覚えとらんわー」と悔しそうにするご婦人の姿も。
 わずか3つ踊っただけのショータイム、でもこれ位が丁度、疲れることもなく、眠くなることもない、爽やかな目と耳の保養。

 玄関を出て自転車をまたいだ時に聞こえてきたのは「♪ルルル、ルルルルー、ルルルール ルールールー」
瀬戸の花嫁をハミングする女性の声だった。  

 (取材・写真 三宅 優)



 今日は楽しく、みんなで脳を活性化 2019年6月14日発信

脳活性化  何でも人間の脳には「仕事脳(=ノルアドレナリンを分泌)」と「学習脳(=ドーパミンを分泌)」と「共感脳(=セロトニンを分泌)」とがあって、仕事脳は緊張を促す役目で、学習脳は達成感を感じる脳、 共感脳はその二つの間のスイッチをつかさどる脳だそうだ。
 中でもセロトニンはハッピーホルモンとも呼ばれ、脳の活性には大変重要とか。
 特別養護老人ホーム「旭水荘」の公開講座、今回は「楽しく脳を活性化」と題して、操山労務管理事務所で研修を担当をされる中谷優子先生をお招きしての90分、さてどんなお話が聞けることか。
 ところで、いつも感心するのだが、当施設で開かれる催し、楽しいのもあれば、難しい内容もある、だがそれに関わらずいつも満席。
 理由は、ここに出席すれば必ず知った顔と会える。
 今日も「あら、まあ、だれかと思ったわ、元気?」「そっちこそ、久しぶりね、お昼ごはんの時、以来じゃない?」の会話。
 ここがコミュニティスペースの役割を担っているのだ。そんなスペースに定員いっぱいの40人(内、男性1割)が聴講にやって来た。

脳活性化  中谷先生のお話しに戻る。
 (中谷先生、以下先生)「体の健康には気を使うけど、心についてはどうですか。 昨今、心が元気とも健康とも言えない人が多いのでは?」の問いかけで、 「心=脳」について専門的な話(文中冒頭)に具体的な事例を加えながら 面白おかしく説明。

(先生)「このセロトニンは40歳代からは減って来ると言われてます、現に私なんかも日常のことで、何かにつけ愚痴が出る、そういうクセができているんですね。”何々すべき”でしょう、それが出来ていないと愚痴になるんです。でも、その愚痴を聞くのは結局自分なんです。主人も最近だんだんと”べき”と言うことが強くなってきて、家族でこりゃあアブナイ(笑)と心配してます」

脳活性化  「大切なのはこだわりを捨て、今の自分を素直に認める。以前、トイレの水を流してなかったよと言われ、私は流したって言い張ったけど、待てよ、そうかもしれないと認め、今は必ず出る時、水をチェックしています(笑)」

 「感謝を言葉で表すこと、ありがとうを言われて嫌がる人はいません、でも不機嫌そうに”ありがとう”はダメ(笑)。それと日常で脳を健康に保つために大切なことは、”ねる”、”たべる”、”うごく”、これをしっかり行う」
 このあと先生の持つ資格「シナプソロジー」と「タッピングタッチ」を使った、こだわりから脳を解き放ち活性化する実践編。

脳活性化  (先生)「後出しジャンケンをします。私が出すのとは違うのを出してください、”グー!”」(参加者)「パー!」
 「では次は、私が出したのに負けるのを出してください、 ”グー!”」(参加者)「チョキ!」・・・のはずが、パーを出す人?
 「((笑)、それでいいんです、その頭が混乱した時に脳が活性化するんです」
 さらに、言葉と体を使ったゲームは複雑に。
「立っていただいて、私が”赤”と言ったら手を頭に、”青”と言ったら胸に・・・」
????、ますます混乱ぶりの脳に、全員が大爆笑。

脳活性化  続いて、音楽に合わせて手足を動かす「腕だけ散歩」。この間にも先生の軽妙な話が場を楽しくする。
 「ハワイを歩いているのを想像してください、え?ハワイはよく知らない?ではドイツの森、と言っても本当のドイツ(笑)」

 「タッピングタッチ」は二人一組になって、手のひらを少し丸めて相手の背中に軽く右左、交互にトントン。
 「猫の足ふみ」「ゾウの鼻あて」「コアラの木登り」手のかたちを変えながら触れていく。数少ない男性の参加者、佐藤さんも持ち前の優しさで「トントントン」
 最後は両手を背中に当てて「いつもここにいるよー」の気持ちを持って、「くれぐれも、変な邪気は送らないでくださいね(笑)」
 気がつけば時間は定刻、あっという間の1時間半。
 笑って、学んで、くつろいで、元気を充電した40名はこの後、足どり軽く自宅へと向かった。

(取材・写真 三宅 優)



 夏、到来、待ちに待ったプール開きに、子どもらの歓声上がる 2019年6月13日発信

山歩き 山歩き  夏本番到来ですねー! 建部小学校では今月10日(月)プール開きがおこなわれました。
 前日までに、きれいに磨かれたブルーのプールには新しい水が入れられ、 脱衣場やシャワー室も整理整頓され、テントの準備も整いました。
 校長先生が「プール開始」のお話しをされ、児童たちも「ふざけずに着がえを早くする」「プールサイドを走らない」「きれいなフォームで25m泳げるようになる」と、この夏のプールでの目標を発表しました。

山歩き  そして、いいよいよ水に飛び込む・・・ですが、 この日はあいにく気温が上がらず高学年だけとなりました。でも、一昨日からは連日のプール日和で、前を通る地元の人にも聞こえるような、大きな歓声が上がっていました。

(取材・ 勝部 公平)



 「建部の山歩き」その楽しみ方を伝授 2019年6月9日発信

山歩き 山歩き  今日、建部の品田、字ヌク谷に至る山の麓に集合したのは、町内に住む、概ね70歳前後(例外もあり)の健脚の方々。
 これから、昔(昭和30年代)にロウ石の採掘場があった鉱山跡を見に行こうという。
 距離にして往復6Km、しかし山道、幸い、陽は照るが風が涼しい。
 8:30分スタート。
 道は昨年の大水で激しく削られた後、舗装整備がされてまだ新しい。道に沿って流れ落ちるシャレ川のせせらぎを聞きながらの一本道。
 案内人は今、里山ハイキングクラブを主催する、「山歩きの達人」こと本田義章さん。
 本田さんから、道々に山の現状や整備について話を聞く。
 「建部の70%は山林地域でその大部分が財産区となっています。以前は他所の森林組合に管理を委託していましたが、 最近はそれもままならず、このように荒れてきています・・・」
 長年、財産区の事務局を担っていた本田さん、広大な山とは言え、自分の庭のように詳しい。一行はそんな達人の説明に耳を傾けながら、時おり目に映った草や花に足を止める。

山歩き 山歩き 山歩き
 「あっ、これ、山イチゴじゃない?」
 「ああ、そうそう、そうよ、子どもの頃、学校帰りに、よう食べたわ」
 (一粒、つまんで口に)「あ、甘い!」
 「えっ、そう?・・・ほんとだ、甘いわ」
次々に私も、俺もと手が伸びる。
 タラの芽、イタドリ、山椒、ネムノキ、ホウバ、ウラジロ、クサギナ・・・。マツタケ話に花が咲き、可憐に咲いたササユリに感動、渓流の枝に産みつけられたモリアオガエルの卵に感銘、自然は限りなく人をやさしくする。

山歩き 山歩き  河田鉱山跡に到着した一行は更に上にある、財産区唯一の誘致企業「久具の森ファーム」養鶏場へと足を進める。
 5階建てマンションに12万羽、毎日の生みたて卵がベルトコンベアで運ばれてくる。
 「うわー、今はこんなにして作られとんじゃー、昔の鶏小屋とえれえ違いじゃ」
 応対してくださった玄葉産業の社長さんに「鶏糞はどうしてますか?」と参加者から質問。
「タイとか外国に輸出しています、ご入用なら取りに来て下されば差し上げます」
 それを聞いて、すぐに「もらいたい!」

山歩き 山歩き  養鶏場、裏手から次なる鉱山跡地へ。そろそろ、足がだるくなってくる。
 山の頂上付近、ここに昨年の水害で出た土砂が県の要請で毎日、トラックで運ばれている。 そのための運搬道も作られた。災害の余波がこんな山の上にまで及んでいたとは露知らず。
 目標の第一鉱山跡地からは下り道。だれ一人、オブられることもなく(笑)、ピッタリ正午に下山。

 最後に「建部山歩き」の極意を。
 ①山歩きのベテランを連れる(安心)
 ②昔話できる年寄りを連れる(楽しい)
 ③植物に詳しい人を連れる(学べる)
 ④体力自慢を連れる(荷物持ち)


(取材・写真 三宅 優)



 「ここの自然はトップクラス」建部で出会ったヘビ博士 2019年6月4日発信

ヤマカガシ ヤマカガシ  前日、岡山市環境学習センター、沖政信さん(当新聞・客員記者)から「めだかの学校」の活動についてのレポート(下段記事)を頂いたばかりだが、 この建部の自然の豊かさを再認識させられる、もう一つの報告。

 すでに報道している建部のホタル情報、すでに何人かから「ホタル、飛んでたよー」の声。気温が上がり湿度も高くなって、いよいよホタルには生涯最高の時を迎える。 そんなホタル住む建部の野原を採集網を手に歩きまわる青年。以前も見かけたような・・・。
 「そうですね、4年前に来た時、青いヘビについて聞かれましたよね」
 「あっ、そうそう、そうだったね」記者の記憶の隅から、その時のことがよみがえった。
 『ずいぶん物好きな人がいるよ、ヘビを見つけにわざわざ東京からここに来てるんだって』と妻に話した覚えがある。
 その人、コジマ タクヤさんは東京にお住まい。普段はアルバイトをして、この時期になると2週間位、休暇を取りヘビを調べにやって来る。

 (記者)「ヘビの何を調べてるんですか?」
 (コジマ)「今はヘビの口にやどる寄生虫を採取しています。目黒にある寄生虫館で観てもらおうと思います」
 (記者)「どんなヘビがいますか」
 (コジマ)「アオダイショウ、ヤマカガシ、シマヘビ、ヒバカリ、シロマダラ、ジムクリ、ニホンマムシ7種を確認しています」
 (記者)「ここに来るのはなぜですか」
 (コジマ)「やはり、ヘビの生息密度が高いということ、今まで沖縄から離島まで各地に行ってますが、ここの自然はトップクラスです。田んぼに当たり前にホタルが飛んでいて生き物が豊か、エサになるカエルがいるからヘビもいるわけです」
 (記者)「地元の人は、そんなこと気づいてもいませんが(笑)」
 (コジマ)「僕なんか東京からお金かけてここまで来てるのに、何でかなあ、地域の良いところを地域の人たちが知らないなんて、もったいないですねー(笑)」

ヤマカガシ ヤマカガシ  話しの中で建部町で行われている、岡山市環境学習センター「めだかの学校」の活動や竹枝のかいぼり調査、水辺の楽校などについても説明した。
 それについても「地方で、それだけ生き物に関心があること自体、めずらしい」と褒めていただいた。
 しかし残念ながら、それらも外からの参加者が中心で地元民の関心は今一つ。
 これからは、せっかくの素晴らしい自然をいただいたことに皆で感謝していきたい。

 (追記)その後、コジマさんよりコメントが届いた。その中で、人間の手により自然に生息する生き物が、販売目的で密漁、乱獲されている日本の現状に対して警鐘を鳴らされていた。ヘビもホタルも地球上の仲間、胆に命じたい。

 *(写真下左)ヤマカガシ 青色型の幼蛇 (右)アオダイショウ

 (取材・写真 三宅 優 )



 活動の中心は「小さな生き物を通じて命の尊さを学ぶこと」 2019年6月4日発信

環境学習 (岡山市環境学習センター・沖政信さんからの寄稿)
 地元の人にも案外知られていない岡山市環境学習センター、別名「めだかの学校」。淡水魚を飼っている水族館程度の認識しか持っていない方も。
 しかし、その活動の中心は水辺教室、出前授業、電話授業といった小さな淡水魚を通じて、 命の尊さを感じ、建部の豊かな自然を体験し、山や川の恵みのありがたさを知る親子環境教室にあります。
 今日は建部中学の総合学習コースの生徒たちと先生の30名が「めだかの学習」と「川の生態系」について話を聞き、水族館や春の小川で実際の絶滅危惧種や外来生物といった生き物を観察しました。

めだかの学校  次回以降は魚や水生昆虫などを捕獲し、さらに学びを深め、9月には建部町文化センターで発表する予定です。
 昨年には御津小学校の5年生が電話授業の内容をまとめ、学習発表会で報告をしてくれました。
 皆さんの知らない世界がここにはあるかも知れませんよ、もう一度、お立ち寄りになってはいかがですか?

 (レポート 沖 政信)



 ”浮遊感”いっぱいの竹枝「ホタル観賞会」 2019年6月1日発信

ホタル観賞会  暑い5月と決め込んでいたら、急に肌寒い日が続く。 これじゃあ、ホタルはどうかなあと心配してたら、吉田の佐藤康彦氏が来訪され、竹枝の水辺の楽校の河原を草刈りを終え、明日(5月31日)ホタル観賞会だと言う。
 「それっ」と言うことで、我が取材班(松下泰成、トーコちゃんマン、オトモダチ、三宅夫婦)で出かける。
 午後7時半、すでに30人ほどの近隣家族が竹枝小学校裏手、駐車場に集合。
 主催者の川原さんがゲンジ・ヘイケ・ヒメボタルの生息場所の違いや習性について説明されたあと、
ホタル観賞会 「去年は1000を超えるホタルが観られたが、今年は昨年7月の出水で小さい幼虫が流されたので、4月の上陸時の数が昨年の5分の1程度だった。 暖かいと増えるので、ちょっと寒い今夜はどうだろう、行ってみよう!」となった。
 河原に下りると足元の草が刈られ歩きやすい、心遣いに感謝。
 「あっ!」と子どもの声、そして「みつけたー」「あっ、あっちにも」「ああ、いるいる」
 旭川の流れる岸辺をゆらーりと光の点が一つ二つ、目が慣れてくると10、20と増えていく。
 川岸を移動するとまとまって生息が観られる箇所がある。支流の流れ込む地点、以前、ここに上陸が多いと聞いた。

ホタル観賞会  暗闇に浮遊する明り、カジカが鳴き、時間が止まる。
 子どもたちはホタルを手に包み、友だちに見せようと駆けて行く。
 また「つかまええたー」の声。

 (写真をあとで開いたら、見事、何も撮れていなかった。上記写真はわずかに写し出された映像からイメージを再生)
  ホタルマップ(PDF)

 「ふるさとを伝えたい」
 2018竹枝学区ふるさと活性化協議会活動報告書 冊子できました
 (ご入用の方は「めだかの学校」へ。当新聞10部限定あります)


 (取材・写真 三宅優)





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