建部の最新ニュース


  2018年9月

   ■「新たけべの彩時季」

9月の彩時季
(左上から右へ)
6日アイガモ君訪問8日歓迎!フルーツ列車 *百日紅(さるすべり)花満開
10日たけべ部活動中11日建中運動会12日田地子川魚とり
20日花火大会フォト絵画展 *ニラの花が盛ん *24日たけべマルシェお月見夜市



 ■今月の「たけべ人(びと)」

建部で活き活きと活動する人にスポット。
 今や日本の被害額は200億円を超えるとも。中山間地域における最大の悩み、鳥獣被害。
建部はまさにその最前線。この課題をチャンスに変えられないか。
取組みを始めたばかりの、鴨井智士さんにお聞きしました。
(メンバーの今田龍起さんにも、お越し頂きました)


鴨井 (プロフィール)
 鴨井 智士(さとし)
  昭和53年、岡山市に生まれる(39歳)
  大阪、青森で生活後、家族でフィジーに移住。
  数年前、帰国し、富沢の実家で家族5人と暮す。
  英語総合コンサルタント。「たけべジビエ研究所」所長

 今田 龍希(たつき)
  岡山市地域おこし協力隊 隊員(←詳しくは
 


(聞き手 三宅優)「たけべジビエ研究所」を設立された経緯についてお聞かせください

鴨井智士  (鴨井)「去年、猟をしてて、ただ獲るだけでなく、これを地域の資源として活かす方法がないかなあと考えたんです。 それでまず、肉として販売するにはどうしたらいいんだろうと調べましたら、処理場が必要とわかりました。 これには相当、費用が掛かるし、どうしようかなあと思ってましたら、岡山市で地域を活性化する補助金制度があることがわかり、 それを利用して施設を作れないかと考えました」

  なるほど、それってどれ位、補助されるんですか

 「最大で5分の4まで出るんですが、それで綿密に事業計画を組んでみたんですが、そうしたら、いくつか課題が出てきたんです。 まず一番は、猟期が短いという点です。11月中旬から3月の中半までの4か月しかなくて、猟をする人も少ない。それに合わせた施設の稼働と活動の為のランニングコストが掛かり過ぎるし、 我々の経験も少ない。順調に行っても、7年後・・・」

鴨井智士   よその地域で取り組んでる例は、ないんですか?

 (今田)「新見市や吉備中央町で行政が中心となって事業にして、商品化までやっています。建部では黒瀬農園さんと河本さんが、処理場を持ってやっておられます」

  そうですね、建部の至る所で作物を荒らされて困ってるわけだから、 これを皆で取り組んで、プラスの解決策に導ければ最高ですよね

 (鴨井)「そうなんです、で、そのために、やはり、いきなりではなく、ハードルを下げることにしました。当面は処理場に向けてのマンパワーを高めつつ、 団体としての会員を増やすことに重点を置こうと。そのための、活動資金として、単年度の補助金申請をすることにしました」

鴨井智士   会員の条件とかありますか

 「建部の地域に関らず、狩猟体験をしてみたい方やジビエ料理を習いたい方。地域内では、 獣害に困っていて自分の土地にワナを設置して欲しい方やしてもいいと言う方です。中でも、猟を一緒にして、仕掛けから解体まで手伝ってくれる方は大歓迎です。 ワナ猟の免許取得を考えてる人も、あと、イベントとかで活動してくれる人もうれしいですね」

  先日の花火大会では、さっそく、”シシニクホットドッグ”の屋台を出されてましたね  

 (今田)「ええ、試作3回目のレシピです。シシ肉を黒瀬さんから購入し、市内の"グルマン ソノワ"さんに監修をお願いしました。 かなり完成度が高いと思います(笑)」
鴨井智士
  これからの活動とか教えてください

 (鴨井)「9月に公民館講座でソーセージ作り教室、あと、たけべマルシェ出店、11月には狩猟体験会、レザークラフト教室なんかも、できたらなと考えています。当面、ジビエを普及することと、猟をやりたい人をこっちに引き込むことに軸足を置く活動をするつもりです。 猟の方では、今年は二人で20頭位獲りたいですね」

鴨井智士   ところで最後に、お二人が猟に興味を持たれたのは、そもそも何がきっかけ?

 (鴨井)「漫画の”山賊ダイアリー”を読んでからです(笑)面白そうだなあーって、そしたら岡山に来て、隣の重本さんが猟をやってて、 教わって、県の罠講習を受けたのが始まりです」

 (今田)「僕は前から狩猟をやってみたいと思っていて、里山(建部里山)で鴨井さんと活動するようになって、はまりました(笑)」

  ありがとうございました

 会員募集案内(PDF)

 たけべジビエ研究所←Facebook


 (記者感想)
鴨井智士  取材開始、いきなり鴨井さんが取り出した電子部品。
「これ、何だかわかりますか?」「??」
「これ、イノシシ罠に掛けておくと、掛かると知らせてくる装置なんです」
 話し終わるとすぐに、スマホに「ワナにかかったようです」とのメールが。
 自作の「捕獲お知らせ装置」
 聞くと、ご本人、文系(英語教師)と思いきや、理系(IT)が専門。
 それで納得がいった、何をするにせよ、物事を科学的に合理的に
とらえ、その上で前に進む。補助金ありきで「じゃあ何をするか」と
考えあぐねる、どこかの例(あくまで想像)とは一線を画す。
 これに、調理師(今田さん)が加わったとなれば、 何やら・・・。

(取材・三宅優 写真・三宅美恵子)



■「たけべマルシェ・お月見夜市」は月がなくても明るい夜市 2018年9月25日発信

お月見マルシェ お月見マルシェ  空は、どんより降るでもなく、「ハッキリしろよー」と文句の一つも言いたくなる天気。 なのに、「たけべ八幡温泉」TAKEBE広場はフツフツとした熱気。
 「おお、かなり、やる気が・・・」それもそのはず、前回「七夕マルシェ」は豪雨で取り止め。そうなりゃあ、びしょ濡れでないなら上出来と開き直った?ようだ。

お月見マルシェ お月見マルシェ  午後3時オープニング、すでに子どもらが、友だち見つけて、ワッワッキャッキャッと走り回る。ほとんど、我が家のいたずらネコ状態。
 ステージが始まった。ウクレレひとつに、フラダンサーひとり、「ピリカフラワーズ」の登場。ジョン・レノンの「イマジン」が 歌われる、ポツ・ポツ・ポツ、「うぅ、今ひとつ・・・、だけど名演奏だと、かえって不似合いか?」ここは、手作りを共に味わうのが醍醐味。
 おや、おや、ステージに目が向いている間、鼻の方は、さっきから気になってしかたない、”東南アジアー”な怪しい匂い。 ニョクマムに引き寄せられた、お客の列はベトナムフォーの「アルモンデ空屋」。イノシシ肉で出汁をとったのが自慢らしい。
お月見マルシェ お月見マルシェ  イノシシと言えば、忘れてならないのが「たけべジビエ研究所」。いました、いました、イノシシドッグ限定100本(1つ300円) 所長、副所長が研究と苦心を重ねた結果か?まわり中にジビエの香ばしさ満載、「う~ん、今回は売れるぞ」

 「オカリナ野の花」のステージが始まる頃には会場は、家族ずれでいっぱい。いつもの顔、なつかしい顔、初めてなのに知ってたような顔、 一風呂浴びたその顔は、世界はみんな友だち。
 オカリナチームは、新しく新調した、さおり織りのスカーフにお月さん色のユニフォームで、息の合った演奏を繰り広げる。 う~ん、女性は歳とるほどに生き方上手になるなーと感心させられる。

お月見マルシェ お月見マルシェ  続きましては、尺八カルテットの音色が響き、周辺はすっかり「たけべスローワールド」。母親はママ友と笑いながら話し込み、子どもは、 綿菓子でベトベトにした手でズボンに抱きついている。
 5時過ぎになってから、ポツリポツリと雨。一つ、二つ、会場に傘の花。こんな風情も、また楽し。向かいの駐車場からも、「夜市」めざして、 お客さんの傘がやって来る。いつしか旭川の向こうの山の稜線は陰り、入口に並べられた竹灯籠の「月のウサギ」が明るく浮ぶ。
 「服部酒店」のテント下では、生き方下手の男たち、どっかと座って銘酒に酔う。「いいじゃないの、帰りは母さん運転してね」

お月見マルシェ お月見マルシェ  広場では、若者たちのダンスパフォーマンス。雨が強くなる、それにつれて、動きは速くなり、屋台の飲兵衛さえも手を止め、かたずを飲む。
 空は暗闇、ハンドマイクを片手に今田君(地域おこし協力隊)が「今夜はこれにて終了」と触れ回り、まだまだ名残惜しい「お月見夜市」閉幕。
 月はなくとも気分は、ま~ん丸!

 (取材・写真 三宅優・松下りえ)


■ あの感動をもう一度、絵と写真による「花火大会作品展」  2018年9月20 日発信

花火大会絵画コンクール 花火大会絵画コンクール  「クライマックスがとてもきれいだった・・・」多くの人の心に残った、夏の「建部町花火大会」。
 その感動が絵になって、今日から公民館のロビーギャラリーで展示されている。 建部の保育園・子ども園・小学校の児童たちによる作品は50点余りで、すべてに花火の思い出や、絵を描く上で苦労した点などのコメントが付き、 観るだけでなく、読んでも楽しい展示となっている。
「お母ちゃんとボクとでみた」「おねえちゃんと、ゆかたを着て出かけた」「いろんなお店がいっぱいだった」
それぞれの印象に残ったことをテーマに取り上げている。

花火大会絵画コンクール 花火大会絵画コンクール  表現方法では「花火」そのものを表そうとするものと、会場の雰囲気を伝えようとするものに分かれる。 公園にベンチを置いて見上げる観客、目の前の旭川と山の稜線、建部の花火ならではの特長が巧みに取り入れられている。
 描く技法にも手が掛かっている。色紙や写真を切り取った貼り絵、しゃぼん玉でカラーを吹き付けたもの、色鉛筆だけで仕上げた作品など。
 写真は2点。共にドラマティックな瞬間が写し出されていて、再び、あの夜の興奮が思い起こされる。
 この展覧会、来月末まで開かれているので、近くに来られた方はぜひともお寄りあれ。。

(取材・写真 三宅優)




■ 「たけべ部」第1期生が目指す建部の明日  2018年9月17 日発信

たけべ部 たけべ部 建部中学校に「たけべ部」って出来たの知ってる?これまでの部活動とは別に、”自由に自分たちのやりたいことを建部でやる部”って感じらしい。
 その「たけべ部」の5回目の部会が公民館で開かれた。
 毎回、建部に住む大人の若者を招き話を聞きながら、進学のことや、仕事のこと、将来のことを語り合う中で、自分たちが建部でやりたいことを探す。
 この日のゲストは、市内中心部に在住の小野春花(はるか)さん、ニックネームは”おのはる”。
 ”おのはる”さんが招かれた理由は、昨年、建中で実施された”だっぴ”の授業が きっかけだ。その時、生徒たちの生き生きとした顔が焼きつき、以来、すっかり建部が好きになり、八幡温泉からサニーデイコーヒさん、まる屋さんへと家族で訪れるようになったとか。
 それでは「たけべ部」、部会へごあんない、まずは全部員の自己紹介。

たけべ部  質問形式で「呼ばれたい名前」「夏休み一番の思い出」「将来の夢」を述べる。

 「おのはるです。先輩(女性)を訪ねて熊本に、他人の家に泊まるって新鮮!将来はコミュニティナース、家族をつくりたいです」
 「ナナちゃん(生徒)。ほぼ部活、部でプール。小学校の先生かディズニーランドキャストになりたい」
 「いまちゃん(地域おこし協力隊、今田さん)。10数年ぶりに家族で海水浴に行った。調理師なので、 自分の飲食店を経営したい」
 「モモちゃん(生徒)。・・・と、別れたことかな(笑)、将来は安定した公務員がいい」
 「Ponポン(田地子区長・本田義章さん)。地区の災害対応に明け暮れました。日本百名山の踏破、目下65(驚き)」
 「ウノさん(生徒)。オープンスクールに6回通った。パソコンデザイナーか文具デザイナーになりたいです」
 「ユーさん(記者)。土砂かきで脱力。これから大画家をめざす(え?どんな絵を描いてるんですか)」
 「はな(だっぴメンバー)。雨の淡路、食いだおれツアーをしました。農業が好きで、でっかい里芋畑を作ってみたい(笑)」
たけべ部  「いりの(公民館職員・入野曜子さん)。オリエント美術館に行って息子が展示品に座って怒られた。将来は”幸せ”って思えること」

 何だか、このネタだけでも結構、盛り上がって、話が尽きないんだよね(大人の方が・・・特に記者(;'∀'))。
 このあと、いよいよ”おのはる”さんが、中学生に語る「私と仕事、私としあわせ、私とたけべ」。 そして更に、その話を受けて生徒から出された「私、〇〇が建部にあったらいいと思う」提案に、大人たちが仰天!
 続きは10月の「特集」で・・・紹介出来ると「し・あ・わ・せ」。

(取材・写真 三宅優)




■ ムギツク・シジミ・トビケラ・・・田地子川で見つけたよ! 2018年9月13日発信

田地子川 田地子川 9月10日に予定されていた建部小学校5年生の「田地子川生き物観察」が雨天のために延期、12日の昨日行われました。
 前日はまだ濁りのある水が上流から流れていましたが、夕方から透明感のある澄んだ水に変わリ始めました。
 当日は19名の生徒が、朝の8時45分に学校を出発。「建部認定こども園」の裏側の河川敷に到着しました。
 講師の「めだかの学校」能登館長と沖指導員、ボランティアの記者(勝部)で、安全の確認、網ノ使い方や魚の追い込みの方法を指導、 いよいよ田地子川へ。
 担任の先生と生徒たちは網とバケツをもって、2人ペアで活動、生き物観察の始りました。 田地子川 田地子川
 川の淵に網を置きながら、足で魚を追い出すと、ムギツク・カワムツ・アブラボテ・アカザ・ドンコ・ヨシノボリなどの魚や、 カワニナ・シジミ・ジャンボタニシなどの貝類、カゲロウ・トビゲラなどの水生昆虫などが次々と掛かります。
 先日の大雨と涼しい天候により、この季節ならではの川蟹、モズク蟹も上流から出てきたらしく、大きな石などの底に潜んでいるのを見つけ、 数匹捕まえました。またヨシノボリが、お腹の吸盤を使いながら魚道を這い上がるのも発見されました。
 最後に能登館長より、捕獲した生き物の特徴や川の中で共生していることの意味を教わり、自然環境を守るために何が大切かを 学びました。建部ならではの自然体験ができたと思います。

(取材・写真 勝部公平)



■ 平成 最後を駆け抜ける、建中生徒たちの体育会 2018年9月11日発信

建中運動会 建中運動会 (校長先生)「気合は入ってますか?!」(生徒)「・・・」
(再び校長)「気合は・・・」
「ハイッ!」すぐに全員から気合のこもった答え。

 こうして始まった、第49回建部中体育会。「運動のできる人は、より速く、踊りの得意な人は美しく、運動の苦手な人は一生懸命な姿を見せてほしい」 河井校長の開会の言葉を受け、いよいよバトル開始。

 赤・青・黄色のTシャツで分かれたブロック別対抗、最初は80メートル走。 フライングが出るたびに、応援チームから「ああー」の溜め息。そして、スタート! 「ウァー」という間にはゴール地点。いや、速い、速い。
建中運動会 建中運動会  この展開は明らかに小学校の運動会とは違っている。そう、体育競技大会に近い。
 そう言えば、子や孫の応援に駆けつけた観客の雰囲気も、小学校のそれとはどことなく異なるに、ようやく気づく。
 熱い視線は同じだが、生徒、先生、保護者の間にある緊張感。それは、ひとえに、生徒たちの置かれた年齢にあるのだろう。「青春の門」と大書きされたアーチをくぐる彼らは、まさに今、子どもと大人の端境(はざかい)に立つ。 脳裏にあるのは仲間たちの視線。悔い無き青春の1ページをつくるために全力を出す。

建中運動会 建中運動会  ふと見上げると、校舎の窓に掲げられた「It finally begins ~平成最後の戦い~」のスローガン。
 そう、この運動会が後に「平成の最後にあった・・・」と語られる時代が、いつか 訪れる。その時、彼らの目にはどのシーンが浮かぶのだろう。グランドでは「建中ソーラン」が舞う、生徒たちの青春の日々はまだ、まだ続く。    

(取材・写真 三宅優 )



■ 「♪福の渡る風が~フルーツ列車を招く~」 2018年9月8日発信

フルーツ列車 フルーツ列車 小雨煙る、福渡駅。いつもならガランとしている駅構内に、黄色いハッピ姿の数十人と、 広報誌でおなじみの「ミコロ&ハコロ」、JRの駅長「くまなく」君までが勢ぞろい。
 改札口横には巨大な桃ちゃんが鎮座、中から「岡山桃ジュース」を蛇口から出すのを待ち構える。
 そう、今日はJR「おかやまフルーツ列車」がやって来る日。この日のためにと、福渡町民は 総出(?)の歓迎。
 午前10時6分、岡山市観光局の職員(おねーさん)が「まもなく、列車が入ります、 お出迎えよろしくお願いしまーす!」と第一声。
フルーツ列車 フルーツ列車 『ようきてつか~さった』の横断幕を手に、ハッピ姿もウイウイしい男女がフォーム先頭で待つ。
 3番線に列車到着、ドアが開く。一人、二人、三人と・・・次々、乗客は降りてきて、 なんと1番フォームには100名からの列。
 目的一番、桃ジュース。「おおっ、甘い!桃100%だ!」
 人気一番、ミコロとハコロ、くまなく、とのツーショット。
 「まあ、あんた若く写ってるがー」「あらそう?娘にメールしようかな」子どもに限らず、大人にも”カワイイ!”は大受け。

フルーツ列車 フルーツ列車  停車時間は約30分、短いようで意外と長い。それではと、記者が歌のサービス(迷惑だった?)
 ♪福のわたる風が~駅のフォームを 行くよ~♪(フルーツ列車にちなんで、”リンゴ追分”調のメロディで)

 ♪ここは~ここはぁ~備前作州の境~♪
 10時38分、ガタンッとオレンジの車体は動き出し、窓から手を振る顔と顔。こちらも、黄色い袖を振り上げて、 「行ってらっしゃーい、また来てねー、さようならー」とお見送り。
 「ハハハー、皆さん喜んでくれてたようじゃなあ、よかったなあ」町内のおばあちゃんらも、うれしそうに駅を後にした。

(取材・写真 三宅優)



■ アイガモと人が育てた稲田を訪ねる 2018年9月6日発信

ふれあいカフェ ふれあいカフェ  明日から雨?それっ、今日のうちに取材を終えようと、アイガモくんのいる「のぶえ農園」さんへ。
「ガガ、ガガガー」すっかり育った黄金色の穂の向こうから、聞こえてきましたアイガモ合唱団。
 「♪ガッ、ガッ、ガガガ ガー」(どうやら曲目は「ゲゲゲの鬼太郎」風) 白いアヒル親分を先頭に茶色のアイガモたちの行列がヨッタヨッタと行進中。
 途中で声色が変質「ガガッ」「ガガッ」、見るとりっぱな黒蛇が近くを通過中、「みんな、気をつけろ、気を付けろ!」と騒ぐ、騒ぐ。
 農園主の延江さんが「そうなんよ、もう、いろんな天敵に狙われて、この子らも最初は30羽いたのに、カラスにやられて10羽までになって、これじゃあ、稲作にならないって、また取り寄せたんよ。向こうにいるのは後から来た子らで、体が少し小さいでしょ」
ふれあいカフェ 8 ふれあいカフェ  なるほど、前回の取材(6月22日発信)で、そのことを書いたのだが、あれから更なる受難があったとは。三樹山の麓では、そのカラスらが、これも「カアー、カカー、カアー」と七つの子の大合唱やら警戒警報やらを発声中。
 風揺れる稲穂の、のんびりとした眺めの中に、生存をかけたバトルが繰り広げられているのだ。

 「ところで、延江さん、今年の米の出来はどうですか?」
 「どうだろう、稲の生育の積算温度というのがあって、1000度以上で、出来るそうだから、たぶんもう大丈夫かな。 カモたちもこれから草ではなく、穂を食べはじめるから、ここから出さなくては」
 前回の取材では、上の畑に「特別養護老愛鴨ホーム」ができていた。散々な天候だった今年、それでも間もなく、アイガモによる完全無農薬のお米が食卓に上りそうだ。  

(取材・三宅 美恵子 写真・三宅優)





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